名古屋市緑区 山車殿の瓦屋根リフォーム!棟瓦で棟作業と鬼瓦で耐震性施工!それぞれで針金線を緊結していきます

大棟部の施工に移ります

名古屋市緑区で行われた山車殿の屋根リフォーム工事の様子をご紹介します!
長年の雨風で傷んだ屋根が、職人さんの技術で美しく生まれ変わりました。
伝統的な和瓦を使った屋根は、見た目の美しさだけでなく、耐久性も抜群です。

今回の工事では、古い屋根土に代わり、最新の技術を用いた南蛮漆喰を使用。
これにより、耐震性が向上し、長く安心して使える屋根が完成しました。
昔ながらの技術と最新の技術が融合した、屋根リフォームの様子をぜひご覧ください。

大棟部の施工、鬼瓦の取り付けなど、伝統的な技術と現代的な材料を組み合わせた職人技

棟に芯材を入れて行きます
耐震補強金具を取り付けます

次に、大棟に『棟芯材(むねしんざい)』という部材を設置します。
これは、『強力棟(きょうりょくむね)』という土台の上に、しっかりと固定して置いていきます。

この強力棟は、棟芯材を固定するためのビス釘を打ち込む際の、釘の効きを良くするための役割を持っています。
この棟芯材を取り入れる施工方法は、近年、屋根工事のガイドライン工法として確立されました。
大棟の中に補強材を入れることで、耐震性を高め、地震などの揺れに強い大棟にするための重要な工程です。

熨斗瓦同士を縛り合います

次に、熨斗瓦(のしがわら)を一枚ずつ丁寧に積み上げて、大棟(おおむね)を形作っていきます。
この際、熨斗瓦を一段ずつ針金でしっかりと固定し、大棟の外側へはみ出しすぎないように注意しながら積み上げていきます。

昔は、大棟を熨斗瓦で積み上げる際に、屋根土(やねつち)を使用していました。
最初の熨斗瓦を取り付ける際には、天日で少し硬めに乾燥させた屋根土を使用し、その後、水を加えて徐々に柔らかくした屋根土を使用しながら積み上げていました。

しかし、現在では、そのような施工方法を行うことが難しくなっております。主な理由としては、

  1. 大量の屋根土が必要であり、一度の搬入で2トン以上もの量が必要となること。
  2. その大量の屋根土を運搬してくれるトラックの運転手が減少していること。
  3. 大量の屋根土を保管するための広い敷地を確保することが難しいこと。
  4. 乾燥させた屋根土を徐々に柔らかく調整するには、熟練した技術が必要となること。
  5. 和風屋根の減少に伴い、その技術を継承する職人が少なくなってしまったこと。
  6. 現在、同様の施工を行うと、非常に高額な見積もりとなる可能性があること。

などが挙げられます。

そのため、現在では、屋根土の代わりに、パッケージ化された南蛮漆喰(なんばんしっくい)という白色の土が使用されています。
南蛮漆喰は、硬さの調整が難しいため、昔に比べて熨斗瓦同士を針金でしっかりと固定する必要があるのです。

これ以上の説明は、屋根工事の非常に専門的な内容となりますので割愛させていただきますが、現在の屋根工事が手抜きであるというわけでは決してありません。
むしろ、熨斗瓦同士を針金で固定することで、昔よりも手間がかかっていると言えるでしょう。

棟瓦を上に積み上げて行きます

大棟部の2段目以降は、棟瓦の一種でもある熨斗瓦(のしがわら)を使用して、さらに上へと積み上げていきます。
一番上の段まで、熨斗瓦同士を固定している針金をしっかりと締めながら、丁寧に熨斗瓦を取り付けていきます。

鬼瓦への転倒防止で針金線を緊結していきます

鬼瓦の背中部分で縛っていきます

棟(むね)には、鬼瓦(おにがわら)がセットで取り付けられています。
今回の屋根は切妻屋根ですので、屋根の両端に鬼瓦が設置されています。

鬼瓦の裏側には、転倒防止のための針金を取り付ける穴があります。
この穴に針金を通し、屋根の内側からビス釘でしっかりと固定します。

熨斗瓦(のしがわら)を積み上げていく際に、鬼瓦の裏側に沿うように積み上げていきます。
しかし、どうしても鬼瓦と熨斗瓦の間には隙間ができてしまいます。
昔の屋根工事では、この隙間を埋めるために屋根漆喰(やねしっくい)が塗られていました。
しかし、屋根漆喰は年月とともに劣化し、剥がれてしまうことがあります。

剥がれた隙間から雨水が侵入すると、針金が錆びて劣化し、切断してしまう恐れがあります。
そうなると、鬼瓦の重みで転倒・落下する原因となります。
築年数が古く、鬼瓦の漆喰が剥がれている場合は、一度屋根の点検をされることをお勧めします。
その際は、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。

ただし、最近の鬼瓦の固定方法については、ご安心ください。
針金自体が錆びにくい素材になったり、写真のように針金に養生テープを貼るなど、様々な工夫がされています。
また、鬼瓦と棟瓦の接合部分にコーキングボンドを塗布することで、雨水の侵入を防ぎ、針金の錆びや落下を防ぐことができます。

棟の積み上げ作業の続き

棟瓦を上に積み上げます

熨斗瓦(のしがわら)を一段ずつ取り付けていく際には、熨斗瓦同士の間に南蛮漆喰(なんばんしっくい)を丁寧に塗り込んでいきます。
この時、熨斗瓦の上段表面までしっかりと塗り込むのがポイントです。
南蛮漆喰は、乾燥して固まることで熨斗瓦同士を強力に接着し、瓦全体の固定力を高める役割を果たします。
これにより、熨斗瓦がずれにくくなり、大棟(おおむね)が崩れるのを防ぐことができるのです。

隙間に防水シートを貼ります
冠瓦を一本ずつ並べて行きます

鬼瓦(おにがわら)の背中より少し低い高さまで、熨斗瓦(のしがわら)を積み重ねてきたら、いよいよ一番上の瓦、「大棟冠瓦(おおむねかんむりがわら)」を取り付けます。
熨斗瓦を何段重ねるかは、基本的に鬼瓦の大きさによって決まります。
そして、最後に乗せる大棟冠瓦は、いくつかの種類があって、屋根屋さんが屋根の形や鬼瓦とのバランスを見て、どれを使うか決めているんですよ。

大棟部の冠瓦をビスで固定して作業の完了です

一本ずつビスで固定していきます
ビスで固定して作業の完了です

最後に、一番上の瓦、「棟冠瓦(むねかんむりがわら)」を専用のビスで固定します。
このビスは、パッキンという防水のための部品が付いているので、雨水が入る心配もありません。
ビスを打ち込むと、その先端は、前に取り付けた「棟心材(むねしんざい)」という補強材にしっかりと届きます。
ビスを締め付けることで、棟冠瓦がしっかりと押さえつけられ、棟全体の瓦がガッチリと固定されます。
これで、大棟(おおむね)全体が崩れにくくなるんです。
(大棟の全景)てっぺんからビスを打ち込んで、熨斗瓦(のしがわら)と棟冠瓦で大棟を積み上げる工事は、これで完了です!

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