【名古屋市南区】過去の屋根塗装で埋まったカラーベストの隙間が原因？固形した塗料の除去を電動工具で切断作業【雨漏り修繕】
ヤマムラ建装株式会社writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
名古屋市南区の雨漏り修繕｜屋根塗装で埋まった「隙間」を再生！カラーベストの正しい防水対策
名古屋市南区のお客様より、1階天井からの雨漏りのご相談をいただきました。
現場を調査したところ、驚くべき事実が判明。
その原因は、十数年前に行われた「屋根塗装」によって、カラーベストの重なり部分にあるべき「隙間」が完全に塞がれてしまっていたことでした。
良かれと思って行った塗装が、逆に雨水の逃げ場を奪い、建物を傷める結果となっていたのです。
本記事では、私たち施工者がどのようにしてこの問題を解決し、専用の電動工具を用いて屋根の防水機能を回復させたのか、その全工程を詳しくレポートします。
正しい屋根メンテナンスの知識として、ぜひご覧ください。
過去の屋根塗装が引き起こした意外な原因とは
名古屋市南区の現場にて、雨漏り対策のための屋上防水工事が順調に進んでいます。
まずは2階屋上の作業が無事に完了しましたので、現在は1階の室内に雨漏りを発生させている屋根材の修繕へと移行しました。
今回の雨漏りの原因を詳しく調査したところ、実は十数年前の塗装工事に大きな要因があることが判明しました。
当時、カラーベスト（スレート屋根）を塗装した際、屋根材同士の重なり部分にある「わずかな隙間」を塗料で完全に埋めてしまっていたのです。
一見、隙間がない方が良く見えますが、実はこの隙間は、屋根の内部に入った雨水を外へ排出するために必要不可欠なものです。
ここが塞がれたことで、内部に染み込んだ雨水の逃げ場がなくなり、行き場を失った水が建物内部へと回り込んでしまったことが、今回の雨漏りを引き起こしたと考えられます。
塗装で家を守るはずが、構造を無視した施工によって逆に家を傷めてしまうケースです。
私たち施工者は、こうした建物の仕組みや雨仕舞いの理屈を深く理解し、正しい手順で工事を行う責任があります。
これから、屋根が本来の機能を取り戻せるよう、丁寧に修繕を進めてまいります。
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目次
【雨漏り修繕】良かれと思った屋根塗装が原因に？「隙間」が家を守る重要な理由
今回のご依頼は、1階天井からの雨漏り修繕でした。
調査の結果、皮肉なことに原因は十数年前に行われた「屋根塗装」にあることが分かりました。
当時施工されたカラーベストという屋根材の重なり部分が、塗料でべったりと塞がれてしまっていたのです。
一般的に屋根塗装は「美観を整えるため」に提案されることが多く、実は塗装そのものに完全な防水機能があるわけではありません。
屋根材は経年劣化とともにどうしても雨水を吸い込みますが、本来であれば重なり部分の隙間からその水が外へ排出される仕組みになっています。
しかし、ここを塗料で埋めてしまうと、入った水の逃げ場がなくなり、屋根内部に溜まった水が最終的に室内へと漏れ出してしまいます。
恐ろしいのは、この施工不良による影響が出る頃には、当時の工事保証が切れているケースが多いことです。
だからこそ、仕組みを熟知した業者選びが重要です。
弊社ヤマムラ建装株式会社では、こうした雨水の流れを正しく理解した職人さんが現場を担当します。
塗装の際には、水抜きの隙間を確保する作業を徹底し、見栄えだけでなく、建物を長く守るための正しい施工をお約束します。
【屋根の雨漏り修理】カッターでは無理？カラーベストの隙間を作る「専用工具」の秘密
雨漏りの原因となっていた屋根の塗装膜を除去し、雨水の通り道を確保する作業を進めていきます。
ここで活躍するのが、先端のアタッチメントを交換できる特殊な電動工具です。
今回は、ノコギリ状の刃を装着し、カラーベスト同士の重なり部分に詰まった塗料を正確に切断していきます。
お客様の中には、「カッターナイフや手引きのノコギリでも隙間を切れるのでは？」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、塗装直後の柔らかい状態であれば可能ですが、長年放置され硬化した塗料を切るのは困難です。
何より、一般的な工具は手元部分に厚みがあるため、無理に差し込もうとするとカラーベスト自体を大きく持ち上げる必要が出てきます。
経年劣化した屋根材を無理に浮かせると、破損やひび割れを起こすリスクが高く、あまりお勧めできません。
私たち施工者は、屋根材そのものを傷めないよう、薄い刃を振動させて切る専用の機械を使用します。
こうして屋根に負担をかけず、確実に雨漏りの原因を取り除くことが、建物を守る工事には欠かせません。
【屋根塗装の落とし穴】ゴム状に固まった塗料を除去！雨漏りを防ぐ繊細な職人技
作業を進めていく中で、カラーベスト同士の隙間を埋めている塗料が、乾燥してゴム状に変化している箇所が見つかりました。
硬く固まっている場合とは異なり、粘り気のある素材は通常の刃ではうまく切れません。
そこで、電動工具の先端部品（アタッチメント）を、コーキング切断用の特殊なタイプに変更して対応します。
この薄いブレードを屋根材の隙間に差し込み、左右に細かく振りながら進めることで、屋根材に負担をかけずに粘着した塗料だけをきれいに切断することができます。
一見地味な作業に見えますが、こうして確実に隙間を作り直さないと、再び雨水が溜まり、雨漏りの再発につながってしまいます。
私たち職人さんは、現場ごとの塗膜の状態を見極め、最適な道具と手際で、建物の寿命を延ばすための丁寧な処置を行っています。
【施工完了】屋根の「水抜き」確保！最後の一列までこだわり抜く雨漏り修繕
電動工具の刃を慎重に差し込み、屋根の先端である軒先から、ベランダのある上段に向かって、一列ずつ確実にカラーベストの重なり部分の隙間を再生させていきます。
雨漏りを止めるためには、下から上へと水の流れを意識しながら、すべての段で「水抜き」を確保する必要があります。
地道な繰り返し作業ですが、ここを疎かにすることはできません。
最上段まで切断作業が進み、ようやく屋根全体が呼吸できる（水が抜ける）状態に戻りました。
しかし、作業はここで終わりではありません。
切断によって出た古い塗膜のカスや、長年溜まっていた埃が屋根上に散乱しています。
私たち職人さんは、これらをほうきを使って丁寧に掃除し、きれいな状態にして初めて「工事完了」と考えます。
見えない屋根の上だからこそ、最後まで美しく。
これで今回の1階屋根の雨漏り修繕作業は、無事にすべての工程が終了となりました。
FAQ（よくある質問）
Q1. 屋根の隙間は空いていて大丈夫なのですか？
A. はい、カラーベストのような屋根材は、構造上、雨水を排出するための隙間（通気口）が絶対に必要です。
ここが塞がると毛細管現象で水を吸い上げ、雨漏りの原因になります。
Q2. カッターナイフで自分で切ることはできますか？
A. お勧めしません。
古い塗料は硬く、カッターでは刃が立ちません。
また、無理にこじ開けようとすると屋根材を割ってしまう恐れがあります。専用工具を持つ職人にお任せください。
Q3. 塗装工事の時に「縁切り」は必要ですか？
A. 必須です。
「縁切り（えんきり）」とは、塗装後に隙間を確保する作業のことです。
最近では「タスペーサー」という部材を挿入して隙間を作る方法も一般的です。
Q4. 他社で塗装してから雨漏りするようになった気がします…。
A. その可能性は十分に考えられます。
隙間が埋まっているかどうかの点検は無料で行っておりますので、不安な方は一度ご相談ください。
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