名古屋市南区にて大棟部を棟瓦で積み上げ作業のための土台である一段目棟瓦の取り付け作業!瓦屋根の葺き替えリフォーム!

大棟部に棟瓦で積み上げ施工する前準備・鬼瓦の設置と紐丸瓦の施工

紐丸瓦

名古屋市南区にて、雨漏りが発生している屋根瓦の葺き直し工事の一連の流れをご紹介しております。
前回の現場ブログでは、屋根の大部分を覆う平部などの屋根瓦を取り付ける作業の様子をご紹介いたしました。

今回の現場ブログでは、積み上げていく大棟を取り付けるための準備作業と、大棟の一段目を設置するまでの段取りの様子をご紹介いたします。

数多ある屋根の形状で入母屋屋根形状の説明

入母屋形状の屋根のイメージ画像

『入母屋屋根』と呼ばれる屋根形状は、寺社仏閣などでよく見られる形状であり、昔の成功した人の建物でも採用されることが多かったです。
この形状は屋根の造りが複雑で、建物の構造も広くなるため、敷地が限られている場合には建てることが難しくなります。
また、必要な部材が他の屋根形状よりも多くなるため、工事費用も高額になります。
そのため、一般的な個人の建物ではあまり採用されない傾向があります。

切妻屋根のイメージ画像
寄棟屋根のイメージ画像

入母屋屋根は、切妻屋根と寄棟屋根が合体したような屋根のことです。
ざっくり説明すると、入母屋屋根は切妻屋根と寄棟屋根が一緒になった形状をしています。

屋根作業に携わる方々は、屋根施工の難易度が段々と高くなっていくことを知っておく必要があります。
具体的には、切妻屋根から始まり、次に寄棟屋根、最後に入母屋屋根という順番で難易度が上がっていきます。

和形や日本瓦(J形)を使用した入母屋屋根の施工は非常に高度な技術が必要とされるため、素人が施工するのは難しいでしょう。
ただし、和形以外の屋根材を使用する場合は関係ありません。

今回の屋根は、入母屋屋根として施工が難しい形状となっています。読みやすく丁寧な文章に変換いたしました。

箕甲部に専用の瓦である掛け瓦を使用した場合必然的に冠瓦も必要になります

掛け瓦との施工した場所の隙間部分に冠瓦を取り付けます

屋根全体に取り付けられている平部瓦と一番端に取り付けられている掛け瓦との間に隙間が生じています。
この隙間に関しては、入母屋造りの屋根の場合、設計施工上必ず隙間ができてしまいます。

屋根全体に取り付けられている平部瓦と、一番端に取り付けられている掛け瓦との間に隙間が生じている写真をご紹介します。
入母屋造りの屋根の場合、設計施工上、隙間が生じてしまうことがあります。
この隙間について、詳しく解説していきます。

隙間部分に紐丸瓦で塞ぎます

瓦同士の隙間に雨が侵入して雨漏りしないようにするためには、平部瓦と掛け瓦の間に紐丸瓦(冠瓦)を南蛮漆喰で塗りながら隙間の上から被せる施工が必要です。
冠瓦の種類は多岐にわたっているため、その時の状況に応じて適切な屋根瓦を選択することが重要です。
施工時には細かい作業が必要ですが、慎重に行うことで雨漏りのリスクを軽減することができます。
隙間に紐丸瓦を施工する際には、丁寧に作業を行い、屋根の健康を保つために注意深く取り組むことが大切です。

掛川らを施工した場所に紐丸冠瓦を施工して行きます

隙間部分に紐丸瓦で塞ぎます

入母屋屋根の両端に位置する掛け瓦には、隙間を埋めるために南蛮漆喰を塗布し、その上に紐丸瓦(冠瓦)を取り付ける作業が行われます。
紐丸瓦の固定方法は、南蛮漆喰で接着しながら、紐丸瓦の釘穴にパッキンが付いたビス釘を隙間に向かって打ち込んでいくことです。

ビス釘を打ち込む際には、隙間を少し開けておくことが重要です。
これにより、確実な固定が行われ、屋根の耐久性が向上します。

紐丸瓦を一列に一本ずつ取り付け上に上がっていきます

紐丸瓦を取り付ける際には、紐丸瓦の横側に通り出しの水糸を大棟部より引っ張りながら垂らしていきます。
ただし、水糸も完全に真っすぐに寸法が出ているわけではなく、職人さんのセンスと経験が真っすぐ取り付けるのに役立ちます。

また、南蛮漆喰で塗られた奥に関しては、カチカチに固いわけではないため、紐丸瓦を取り付ける際には押さえながら施工します。
押さえる力加減が弱いと、南蛮漆喰と紐丸瓦がうまく接着せず、強すぎると紐丸瓦が沈み込んで通りが悪くなってしまいます。
和形瓦や入母屋屋根の施工には、相当な技術力、経験値、センスが必要です。
これらの瓦を施工するには、専門の技術と経験が欠かせません。

塞ぐように取り付けた紐丸瓦の上に座らせるように鬼瓦を設置します

入母屋屋根の両端には、まず紐丸瓦を取り付けます。
その後、その紐丸瓦の上に鬼瓦を設置していきます。
鬼瓦を固定する際には、大棟部の芯から出された針金(数本を組み上げたもの)を、鬼瓦の背中部分に固定する場所があります。
そこに向けて縛って固定していきます。
この方法で、しっかりとした鬼瓦の固定が可能です。

大棟部に棟瓦で積み上げて行く施工の土台部分の様子

一段目の土台部分に漆喰を盛りながら塗ります

大棟部を積み上げていくにあたり、棟芯に南蛮漆喰を塗布していきます。
この南蛮漆喰の上に熨斗瓦(のしがわら)を取り付けることで、同時に屋根漆喰を塗布していくのと同様の状態となります。

南蛮漆喰は、通常の漆喰に比べて防水性や耐久性に優れており、棟部分の強度を高める役割を果たします。
棟芯に塗布することで、熨斗瓦の土台を安定させ、雨水の浸入を防ぐ効果があります。

熨斗瓦は、棟瓦の一段目に使用される瓦で、その上に棟瓦が積み重ねられていきます。
南蛮漆喰の上に熨斗瓦を取り付けることで、熨斗瓦と下地が密着し、一体化します。
これにより、棟全体の強度と防水性が向上します。
また、屋根漆喰は、棟瓦の隙間を埋めて防水性を高める役割を果たします。
南蛮漆喰の上に熨斗瓦を設置することで、この屋根漆喰を塗布する工程を兼ねる形となります。

棟瓦でもある熨斗瓦

大棟部や隅棟部で、積み重ねるように棟に使用されるのが、写真のような【熨斗瓦(のしがわら)】です。
棟部に【熨斗瓦(のしがわら)】を取り付けていく際は、写真の瓦を半分に割って使用します。
この【熨斗瓦(のしがわら)】は、裏面に筋が入っているため、意外と簡単に半分に分割することができます。

補足としまして…
空手道の大会などでよく見られる【瓦割り】ですが、あの瓦割りに使用されているのは、裏面に筋が入っていて割れやすいこの【熨斗瓦(のしがわら)】なのです。

大棟部の棟作業で一段目の土台部分の作業です

一段目の土台部分をのし瓦で取り付けます

大棟部の棟芯に、あらかじめ塗布しておいた南蛮漆喰の上に重ねるように、一段目の土台部分となる熨斗瓦(のしがわら)を取り付けていきます。
この熨斗瓦(のしがわら)は、以後の二段目以降の熨斗瓦(のしがわら)の土台となる重要な役割を担うため、崩れ落ちることなく、また外側にはみ出さないように、慎重な力加減で取り付けていく必要があります。
この微妙な力加減は、これまで何百件もの棟を積み上げてきた職人の経験と実績によって培われた技術であり、熟練の職人だからこそ成せる技と言えるでしょう。

のし瓦同士の隙間をコーキングで打ちます

熨斗瓦(のしがわら)同士が接する箇所には、どうしても隙間が生じてしまうため、コーキングボンドを塗布し、隙間を塞いでいきます。
また、二段目以降の熨斗瓦(のしがわら)を積み重ねていく際に、下段の熨斗瓦と南蛮漆喰とがしっかりと接着するように、上から適切な力を加えます。
その際、下段の熨斗瓦が外側にはみ出して崩れてしまうことのないよう、接着力を高めるためにコーキングボンドを塗布していきます。

穴を使って亜鉛釘を刺して針金で縛ります

熨斗瓦(のしがわら)が外側に膨らんでしまうのを防ぐため、熨斗瓦にあらかじめ開けられている釘穴に、耐腐食性に優れた亜鉛系の釘を差し込んでいきます。
その釘の頭部分を利用し、針金を用いて外側に押し出されないように引っ張りながら固定し、しっかりと緊結していきます。
これらの作業を行うことで、明日以降、二段目以降の熨斗瓦(のしがわら)を積み重ねていく作業が可能となります。

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