屋根の頂点「大棟(おおむね)」を築く!鬼瓦が座り土台が決まる

紐丸瓦

「いよいよ屋根の顔、鬼瓦が付きました!」
名古屋市南区の葺き替え現場、工事も後半戦に突入です。

平部の瓦が葺き終わり、次は屋根の頂点である「大棟(おおむね)」を積み上げていきます。
まずは、入母屋(いりもや)屋根の特徴である箕甲(みのこ)部分の納まりと、鬼瓦の設置から。

崩れない棟を作るための、職人の繊細な土台作りをご覧ください。

前回の現場ブログ記事は?

【名古屋市南区】瓦葺き開始|軒先から掛け瓦まで!沈下した屋根が美しく復活

writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔 瓦が並ぶと家が引き締まる!沈んだ屋根が真っ直ぐに! 「屋根のラインがビシッと揃いましたね!」 名古屋市南区の…

こちら現場での初回点検の様子は?

初動調査での様子を現場ブログ・第一話目で書いています!

【名古屋市南区】雨漏り点検|築80年の屋根が沈下!?鬼瓦も倒れた危険な現状

writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔 「部屋が使えない…」長年の雨漏りが招いた屋根のSOSサイン 「もう何年も雨漏りしていて、2階の部屋は使っていない…

数多ある屋根の形状で入母屋屋根形状の説明

入母屋形状の屋根のイメージ画像

『入母屋屋根』と呼ばれる屋根形状は、寺社仏閣などでよく見られる形状であり、昔の成功した人の建物でも採用されることが多かったです。
この形状は屋根の造りが複雑で、建物の構造も広くなるため、敷地が限られている場合には建てることが難しくなります。
また、必要な部材が他の屋根形状よりも多くなるため、工事費用も高額になります。
そのため、一般的な個人の建物ではあまり採用されない傾向があります。

切妻屋根のイメージ画像
寄棟屋根のイメージ画像

入母屋屋根は、切妻屋根と寄棟屋根が合体したような屋根のことです。
ざっくり説明すると、入母屋屋根は切妻屋根と寄棟屋根が一緒になった形状をしています。

屋根作業に携わる方々は、屋根施工の難易度が段々と高くなっていくことを知っておく必要があります。
具体的には、切妻屋根から始まり、次に寄棟屋根、最後に入母屋屋根という順番で難易度が上がっていきます。

和形や日本瓦(J形)を使用した入母屋屋根の施工は非常に高度な技術が必要とされるため、素人が施工するのは難しいでしょう。
ただし、和形以外の屋根材を使用する場合は関係ありません。

今回の屋根は、入母屋屋根として施工が難しい形状となっています。読みやすく丁寧な文章に変換いたしました。

箕甲部に専用の瓦である掛け瓦を使用した場合必然的に冠瓦も必要になります

掛け瓦との施工した場所の隙間部分に冠瓦を取り付けます

屋根全体に取り付けられている平部瓦と一番端に取り付けられている掛け瓦との間に隙間が生じています。
この隙間に関しては、入母屋造りの屋根の場合、設計施工上必ず隙間ができてしまいます。

屋根全体に取り付けられている平部瓦と、一番端に取り付けられている掛け瓦との間に隙間が生じている写真をご紹介します。
入母屋造りの屋根の場合、設計施工上、隙間が生じてしまうことがあります。
この隙間について、詳しく解説していきます。

隙間部分に紐丸瓦で塞ぎます

瓦同士の隙間に雨が侵入して雨漏りしないようにするためには、平部瓦と掛け瓦の間に紐丸瓦(冠瓦)を南蛮漆喰で塗りながら隙間の上から被せる施工が必要です。
冠瓦の種類は多岐にわたっているため、その時の状況に応じて適切な屋根瓦を選択することが重要です。
施工時には細かい作業が必要ですが、慎重に行うことで雨漏りのリスクを軽減することができます。
隙間に紐丸瓦を施工する際には、丁寧に作業を行い、屋根の健康を保つために注意深く取り組むことが大切です。

掛川らを施工した場所に紐丸冠瓦を施工して行きます

隙間部分に紐丸瓦で塞ぎます

入母屋屋根の両端に位置する掛け瓦には、隙間を埋めるために南蛮漆喰を塗布し、その上に紐丸瓦(冠瓦)を取り付ける作業が行われます。
紐丸瓦の固定方法は、南蛮漆喰で接着しながら、紐丸瓦の釘穴にパッキンが付いたビス釘を隙間に向かって打ち込んでいくことです。

ビス釘を打ち込む際には、隙間を少し開けておくことが重要です。
これにより、確実な固定が行われ、屋根の耐久性が向上します。

紐丸瓦を一列に一本ずつ取り付け上に上がっていきます

紐丸瓦を取り付ける際には、紐丸瓦の横側に通り出しの水糸を大棟部より引っ張りながら垂らしていきます。
ただし、水糸も完全に真っすぐに寸法が出ているわけではなく、職人さんのセンスと経験が真っすぐ取り付けるのに役立ちます。

また、南蛮漆喰で塗られた奥に関しては、カチカチに固いわけではないため、紐丸瓦を取り付ける際には押さえながら施工します。
押さえる力加減が弱いと、南蛮漆喰と紐丸瓦がうまく接着せず、強すぎると紐丸瓦が沈み込んで通りが悪くなってしまいます。
和形瓦や入母屋屋根の施工には、相当な技術力、経験値、センスが必要です。
これらの瓦を施工するには、専門の技術と経験が欠かせません。

塞ぐように取り付けた紐丸瓦の上に座らせるように鬼瓦を設置します

入母屋屋根の両端には、まず紐丸瓦を取り付けます。
その後、その紐丸瓦の上に鬼瓦を設置していきます。
鬼瓦を固定する際には、大棟部の芯から出された針金(数本を組み上げたもの)を、鬼瓦の背中部分に固定する場所があります。
そこに向けて縛って固定していきます。
この方法で、しっかりとした鬼瓦の固定が可能です。

大棟部に棟瓦で積み上げて行く施工の土台部分の様子

一段目の土台部分に漆喰を盛りながら塗ります

大棟部を積み上げていくにあたり、棟芯に南蛮漆喰を塗布していきます。
この南蛮漆喰の上に熨斗瓦(のしがわら)を取り付けることで、同時に屋根漆喰を塗布していくのと同様の状態となります。

南蛮漆喰は、通常の漆喰に比べて防水性や耐久性に優れており、棟部分の強度を高める役割を果たします。
棟芯に塗布することで、熨斗瓦の土台を安定させ、雨水の浸入を防ぐ効果があります。

熨斗瓦は、棟瓦の一段目に使用される瓦で、その上に棟瓦が積み重ねられていきます。
南蛮漆喰の上に熨斗瓦を取り付けることで、熨斗瓦と下地が密着し、一体化します。
これにより、棟全体の強度と防水性が向上します。
また、屋根漆喰は、棟瓦の隙間を埋めて防水性を高める役割を果たします。
南蛮漆喰の上に熨斗瓦を設置することで、この屋根漆喰を塗布する工程を兼ねる形となります。

棟瓦でもある熨斗瓦

大棟部や隅棟部で、積み重ねるように棟に使用されるのが、写真のような【熨斗瓦(のしがわら)】です。
棟部に【熨斗瓦(のしがわら)】を取り付けていく際は、写真の瓦を半分に割って使用します。
この【熨斗瓦(のしがわら)】は、裏面に筋が入っているため、意外と簡単に半分に分割することができます。

補足としまして…
空手道の大会などでよく見られる【瓦割り】ですが、あの瓦割りに使用されているのは、裏面に筋が入っていて割れやすいこの【熨斗瓦(のしがわら)】なのです。

大棟部の棟作業で一段目の土台部分の作業です

一段目の土台部分をのし瓦で取り付けます

大棟部の棟芯に、あらかじめ塗布しておいた南蛮漆喰の上に重ねるように、一段目の土台部分となる熨斗瓦(のしがわら)を取り付けていきます。
この熨斗瓦(のしがわら)は、以後の二段目以降の熨斗瓦(のしがわら)の土台となる重要な役割を担うため、崩れ落ちることなく、また外側にはみ出さないように、慎重な力加減で取り付けていく必要があります。
この微妙な力加減は、これまで何百件もの棟を積み上げてきた職人の経験と実績によって培われた技術であり、熟練の職人だからこそ成せる技と言えるでしょう。

のし瓦同士の隙間をコーキングで打ちます

熨斗瓦(のしがわら)同士が接する箇所には、どうしても隙間が生じてしまうため、コーキングボンドを塗布し、隙間を塞いでいきます。
また、二段目以降の熨斗瓦(のしがわら)を積み重ねていく際に、下段の熨斗瓦と南蛮漆喰とがしっかりと接着するように、上から適切な力を加えます。
その際、下段の熨斗瓦が外側にはみ出して崩れてしまうことのないよう、接着力を高めるためにコーキングボンドを塗布していきます。

穴を使って亜鉛釘を刺して針金で縛ります

熨斗瓦(のしがわら)が外側に膨らんでしまうのを防ぐため、熨斗瓦にあらかじめ開けられている釘穴に、耐腐食性に優れた亜鉛系の釘を差し込んでいきます。
その釘の頭部分を利用し、針金を用いて外側に押し出されないように引っ張りながら固定し、しっかりと緊結していきます。
これらの作業を行うことで、明日以降、二段目以降の熨斗瓦(のしがわら)を積み重ねていく作業が可能となります。


次回の現場ブログ記事の内容は?

【名古屋市南区】大棟完成|熨斗瓦を積み上げる職人技!雨漏りを防ぐ「互い違い」の秘密

writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔 積み上げてこそ家を守れる!美しく強固な「大棟」の完成 「瓦の継ぎ目が、上から下までビシッと揃いました!」 名…


鬼瓦はどうやって固定しているの? 

ただ置いているだけではありません。棟の芯材から出した太い針金(銅線)を、鬼瓦の裏にある穴に通してガッチリと縛り付けています。

「熨斗瓦(のしがわら)」とは?

棟を高く積み上げるために使う、短冊状の平たい瓦です。実はこれ、瓦割りパフォーマンスで使われる瓦と同じもので、半分に割りやすいように裏に筋が入っています。

南蛮漆喰(なんばんしっくい)の効果は?  

従来の漆喰にシリコンや防水剤を混ぜたもので、防水性と接着力が非常に高い建材です。これを土台に使うことで、雨漏りに強い棟になります。

棟同士の考査部の漆喰塗替え
【名古屋市南区】雨漏りした屋根漆喰の塗り替え!悪質訪問販売に注意が必要な理由!
07.名古屋市南区 屋根修理 一枚だけ飛散した場所に新しい屋根材を差し込みます。
【名古屋市南区】雨漏り原因は施工不良?カラーベスト交換と足場利用で賢く修理!
05.名古屋市南区 谷交換 一枚ずつ取り付けた瓦にコーキング塗布して固定。
【名古屋市南区】谷板金の交換と同時に瓦のビス固定!雨漏りと台風対策を一度に解決
切妻屋根の葺き替え工事
【名古屋市天白区】棟瓦やケラバ袖などを施工!水切り板金による雨漏り対策!
01.名古屋市南区 屋根修繕 屋根の雨仕舞でブルーシートを貼ります。
【名古屋市南区】厚さ12ミリの野地板合板で雨漏りに強い頑丈な屋根下地で補強!
01.中川区 桟木打ち 雨養生で屋根全体にブルーシートを貼っています。
【名古屋市中川区】腐らない「樹脂製桟木」と地震に強い「強力棟金具」の設置


ヤマムラ建装㈱ 代表取締役 顔写真
私が点検調査にお伺いします!


名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。

フリーダイヤル番号のロゴマーク

【主な対応業務】
屋根工事: 葺き替え、漆喰補修、雨漏り修理(かわらぶき技能士)
外装工事: 外壁塗装、ベランダ・屋根防水、雨樋工事、電気工事
その他の業務も(大工工事、キッチン、トイレ、浴室リフォーム等)一度ご相談してください。

お問い合わせ

点検調査などのご依頼及び業務内容へのご質問などお気軽にお問い合わせください