【名古屋市緑区】破損した瓦の交換と漆喰補修!安全な足場による作業で落下を防ぐ確かな技術施工で安心をお届け【瓦点検と修理】
writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
名古屋市緑区のお寺様にて瓦屋根の点検と修理|破損瓦の交換と漆喰補修で安心を
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工事のきっかけ
今回、私たちにご相談いただいたきっかけは、名古屋市緑区にある由緒あるお寺様からの一本のお電話でした。
「本堂の横にある建物の出入り口付近で、屋根の和瓦が割れてしまっている」という切実な内容です。
現場は、檀家様や参拝される方々が日常的に通られる場所の真上にあたります。
もしこのまま放置して、風や地震の揺れで破損した瓦が落下してしまったら……。
下を通行する方に直撃し、取り返しのつかない大きな怪我につながる危険性が極めて高い状態でした。
また、屋根の角にある隅棟が傾き、雨樋の金具が瓦を圧迫しているという構造的な問題も見受けられました。
「何かあってからでは遅い。事故が起きる前に、しっかりと点検をして安全な状態にしてほしい」
ご住職のその強い想いを受け、私たちはすぐに現地へ急行しました。
単なる修理の作業としてだけでなく、そこに集う人々の安全を守るための重要な任務として、今回の瓦屋根改修プロジェクトは始まりました。
まずは現状を正確に把握するため、徹底的な調査からスタートします。
築年数 ・・・ 築100年以上
工事費用・・・ 約30万円ほど
施工期間・・・ 4日ほど
建物種別・・・ 戸建て(木造)
ビフォーアフター

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建物への出入りが多い場所で、ふと見上げた頭上の屋根に不安を感じたことはありませんか?
今回は、名古屋市緑区のお寺様にて行った、瓦屋根の点検と修理の様子をご紹介します。
出入り口の真上で瓦が割れているという危険な状況から、安全な足場を設置しての交換作業、そして漆喰の塗り替えまで、一連の工程を写真とともに詳しく解説します。
見えない高い場所だからこそ、嘘のない誠実な仕事が求められます。
私たちがどのように現場と向き合い、お客様に確かな安心をお届けしているのか。
そのこだわりの作業内容をぜひご覧ください。
目次
入り口上の割れた瓦による落下事故を防ぐために

このたび、名古屋市緑区のお寺様より、切実なご相談をいただきました。
本堂に隣接する建物の屋根で、和瓦が割れているのが見つかったそうです。
特に心配なのは、その場所が出入り口の真上であるという点です。
もしこのまま放置して、万が一、割れた瓦が落下してしまったら……。
下を通行される方に当たり、取り返しのつかない事故になりかねません。
今回のご依頼は、そうした危険を未然に防ぐための、非常に重要な点検となります。
瓦は一枚でもズレや割れがあると、そこから被害が広がるだけでなく、落下の凶器となり得ます。
私たちは、長年現場で培ってきた経験と技術を活かし、瓦屋根の修理から細かなメンテナンスまで幅広く対応しております。
「危ないかもしれない」と感じた時点で、早めに対処することが、建物と人の命を守ることにつながります。
しっかりと現地調査を行い、もっとも安心できる修復方法をご提案させていただきますので、屋根の不安はそのままにせず、ぜひ私たちにお任せください。
漆喰の剥がれは落下のサイン?行事前の点検と足場設置の重要性


人の出入りが増える時期や大切な行事を控えている際、建物の安全確保は最優先事項です。
特に瓦屋根の不具合は、万が一瓦が落下してしまうと、通行人に大怪我を負わせてしまうリスクがあります。
事故を未然に防ぐためには、日頃からの定期的な点検が何より重要です。
点検の際、もし漆喰(しっくい)が剥がれている箇所が見つかったら、それは危険信号です。
漆喰は屋根の頂点にある「棟瓦」を支える重要な土台であり、ここが崩れると瓦が固定できなくなります。
そのため、瓦のズレを直すだけでなく、同時に漆喰の補修を行うことが、屋根を長持ちさせる秘訣です。
私たちは、修理作業中の事故も防ぐため、現場の状況に合わせてしっかりと仮設足場を設置します。
銅製雨樋と鉄製金具の干渉が瓦割れの原因に?


先日、本堂の入母屋屋根を調査した際、見過ごせない不具合を発見しました。
屋根の角にある「隅棟」が経年により沈み込み、銅板製の雨樋を支えている鉄製の樋吊りが、下の瓦に直接接触していたのです。
この状態では、隅棟の大きな重量が金具を通じて瓦の一点に集中してしまいます。
その結果、過度な負荷がかかり、瓦が破損してしまう可能性が高いことが分かりました。
これを解決するには、単に割れた瓦を交換するだけでは不十分です。
干渉している雨樋と金具の位置調整を正確に行い、根本原因である隅棟自体の補強や修理を同時に検討する必要があります。
建物の構造や重量バランスを見極めた適切な処置こそが、大切な建物を長持ちさせます。
放置すれば雨漏りなどの二次被害に繋がりますので、複雑な納まりの屋根こそ、私たちによる早めの点検をご活用ください。
瓦が割れる意外な原因?樋吊り金具との干渉と適切なメンテナンス


屋根の角にある隅棟(すみむね)が、経年変化で少しずつ沈んでくることがあります。
一見すると分かりにくい変化ですが、これが原因で、雨樋を支える樋吊り(といつり)という鉄製の金具が強く押し出され、下の瓦を圧迫してしまうケースが見受けられます。
いくら瓦が硬くても、金具を通じて一点に強い力が加わり続ければ、耐えきれずに破損してしまいます。
修理にあたっては、隙間を利用して新しい瓦への交換で対応できる場合もありますが、それだけでは「痛み止め」に過ぎないこともあります。
大切なのは、瓦が割れた根本原因である「隅棟のズレ」を解消することです。
私たちは、現状の瓦の割れを直すことはもちろん、屋根全体が安定し、長く安心して住める状態に戻すための適切な補修をご提案します。
本堂の隅棟が傾く原因とは?入母屋屋根の隅木と構造の診断

先日、本堂の屋根点検を行った際、屋根の角にあたる隅棟(すみむね)が、まるで隣の建物に寄り添うように傾いているのを確認しました。
原因を詳しく調査したところ、入母屋屋根の構造を支える重要な部材である隅木(すみぎ)が、何らかの理由で前方へ傾いてしまっている可能性が高いことが分かりました。
見た目には不安を感じる状態ですが、長い年月をかけてゆっくりと変化したものであり、今すぐに屋根が崩れるといった緊急性は低いと判断できます。
今回は、将来的にゼネコン様による大規模な全体修復が予定されていますが、私たちはそれに先立ち、建物の現状と原因を正確に見極めるための調査を担当させていただきました。
複雑な構造の社寺建築であっても、しっかりと原因を究明し、冷静な判断でお伝えすることが私たちの役目です。
写真で見る現状と安心の根拠|不要な工事は提案せず、必要な足場設置のみをご案内

今回の点検調査の結果、懸念されていた箇所以外には、屋根の破損や割れといった問題は見当たらず、全体としては安心していただける状態でした。
私たちはお客様に「なんとなく」で納得していただくのではなく、しっかりと現状を理解していただくことを大切にしています。
そのため、目視調査の際に撮影した写真をモニターで一緒にご確認いただきながら、一つひとつ丁寧に説明させていただきました。
また、今回の修繕には、作業の安全性と施工品質を確保するために仮設足場の設置が必要である旨も正直にお伝えし、その内容を含めたお見積りを作成・お渡しいたしました。
「専門的なことで分からない点や、ご要望があればいつでも仰ってください」とお伝えし、調査を終えました。
見えない場所だからこそ、嘘偽りのない誠実な対応をお約束します。
足場設置から瓦の差し替え交換まで|美観と防水性を守る丁寧な手作業

修復プランとお見積りにご納得いただいた後、いよいよ実際の工事に入ります。
まずは建物の正面に仮設足場をしっかりと組み上げます。
これは作業員の安全確保はもちろん、大切な建物を傷つけずに効率よく作業を進めるための土台となります。
足場が整ったら、問題のある箇所へアプローチします。
まずは、割れたりヒビが入ったりしている破損瓦を、周囲の健全な瓦に干渉しないよう慎重に取り除きます。
そして、ここからが重要な瓦の差し替え作業です。
単に新しい瓦を置くのではなく、長年その場所にあった既存の瓦との並びや高さを微調整しながら、一枚一枚正確に配置していきます。
この手作業による細かな調整こそが、雨水の侵入を防ぐ機能性と、建物の外観を美しく保つための鍵となります。
足場の「作業床」が仕上がりを決める理由|安全性と施工品質の関係


屋根工事の見積もりにある足場について、単に「職人が登るための階段」程度に思われている方も多いかもしれません。
しかし、私たちが特にこだわっているのは、足場板をしっかりと敷き詰めて作る作業床の設置です。
不安定な高所での作業において、足元がおぼつかない状態では、どうしても「落ちないこと」に意識が割かれてしまいます。
しかし、広く安定した作業床を確保することで、職人は足元の心配をせず、手元の修理作業だけに全神経を集中させることができます。
また、必要な道具や材料をすぐそばに置けるため、作業効率が格段に上がり、スピーディーな工事が可能になります。
特に、繊細なコテさばきが求められる屋根漆喰の塗り直しなどでは、体の安定がそのまま仕上がりの美しさに直結します。
広範囲に床があれば、無理な体勢をとることなく、均一で丁寧な施工ができるのです。
作業者の安全を守ることはもちろんですが、それは結果として、お客様にお届けする施工品質を最大限に高めることにも繋がります。
古い屋根土の撤去と「南蛮漆喰」による補強|見えない下地へのこだわり


しっかりと組んだ仮設足場で足元を固め、いよいよ本格的な修復に入ります。
まずは、破損した和瓦や、屋根の頂点にある冠棟瓦(かんむりむねがわら)を慎重に取り外していきます。
瓦をめくると、かつて接着剤の役割をしていた屋根土が出てきますが、長年の乾燥でパサパサになり、既にその機能を失っています。
私たちは、こうした古い土も丁寧に取り除き、土嚢袋に詰めて処分します。下地をきれいにすることが、長持ちする屋根作りの第一歩だからです。
その後、新しい瓦への差し替えを行います。
ここでは従来の土の代わりに、防水性と耐久性に優れた南蛮漆喰(なんばんしっくい)を使用します。
この漆喰を瓦の内部にしっかりと塗り込むことで、強力な接着と、ミリ単位の高さ調整を同時に行います。
見えない部分にこそ手間をかけ、瓦をガッチリと固定することで、雨風に負けない安定した屋根へと蘇らせます。
冠瓦の交換と漆喰の塗り替え|瓦の破損に伴う見逃せない劣化ポイント


屋根の頂点に位置し、雨水を左右に振り分ける重要な役割を持つ冠瓦(かんむりがわら)。
今回の現場では、この冠瓦にも破損が見られたため、数本を新しいものへ交換しました。
割れてしまった古い瓦は、破片が散らばらないよう慎重に取り外し、その場で土嚢袋にまとめて適切に処理・搬出しています。
現場を常にきれいに保つことも、私たちが大切にしている作業の一つです。
また、瓦が割れるほどの負荷がかかった箇所では、瓦の隙間を埋めている屋根漆喰(しっくい)にも影響が出ていることがほとんどです。
確認したところ、やはり接着力が弱まり、漆喰が剥がれている状態でした。
漆喰の剥がれを放置すると、そこから雨水が侵入し、雨漏りや棟全体の崩れにつながります。
そのため、今回は瓦の交換と合わせて、傷んだ漆喰の塗り替えも重点的に行いました。
悪い部分をピンポイントで直す適切なメンテナンスで、屋根の機能をしっかりと回復させています。
【工事完了のご報告】割れた瓦の交換で安全性回復|写真による作業報告でお客様に確かな安心を


すべての工程が終わり、新しい瓦への交換作業が無事に完了しました。
痛々しく割れていた箇所も、真新しい和瓦に差し替わったことで、見違えるように美しく、そして何より安全な屋根へと生まれ変わりました。
工事が終わればそれで終わり、ではありません。
普段は見上げることしかできない屋根の上だからこそ、私たちは「見えない場所でどんな作業をしたのか」を正直にお伝えすることを大切にしています。
今回も、作業中に撮影した写真をご覧いただきながら、一つひとつの工程について丁寧にご説明させていただきました。
ご依頼いただいたご住職からも、「いつ瓦が落ちてくるかとヒヤヒヤしていたが、これでもう安心だ」と、心からの安堵のお言葉をいただきました。
お客様の不安を取り除き、平穏な日常を取り戻すお手伝いができたことが、私たちにとっても何よりの喜びです。
小さな瓦の修理から大きな改修まで、現場の誠実な対応で皆様の住まいを守ります。
屋根に関するご心配事は、ぜひ私たちにご相談ください。
FAQ(よくある質問)
Q1. 部分的な修理でも足場は必要ですか?
A. 作業の内容や屋根の高さによりますが、安全性と施工品質(特に漆喰塗りなど)を高めるためには足場の設置を推奨しています。
無駄のない最適なプランをご提案します。
Q2. 瓦が割れた原因が「金具」とはどういうことですか?
A. 経年劣化で屋根全体がわずかに沈むと、雨樋を支える鉄製の金具が瓦を圧迫してしまうことがあります。
単に交換するだけでなく、こうした根本原因を取り除くことが重要です。
Q3. 工事完了後に、屋根の上の様子を確認できますか?
A. お客様は登ることが難しいため、私たちは必ず施工前・施工後の写真を撮影し、ご覧いただきながら丁寧にご説明しています。
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