【屋根リフォーム】名古屋市中川区 雨漏りは屋根葺き替え工事で解決!原因だったモニエル瓦の破損とケラバ袖を徹底修理!
writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
原因は新築時の施工不良?モニエル瓦から最新の洋風瓦への葺き替え工事
工事のきっかけ
「押入れの天井にシミができて、雨漏りしているようなんです」。
一本のお電話から、今回の屋根リフォーム工事は始まりました。
お電話をくださったのは、名古屋市中川区にお住まいのお客様。
不安なご様子が声からも伝わってきました。
すぐにお電話で詳しくお話を伺うと、雨染みは日に日に広がっているとのこと。
私たちは、正確な状況を把握し、お客様の不安を一日でも早く解消するため、すぐに現地調査の日程を調整いたしました。
ご訪問当日、問題の押入れを拝見すると、天井にはっきりと雨染みが広がり、雨漏りの跡が生々しく残っていました。
しかし、雨水の入口は必ずしもその真上にあるとは限りません。
そこで、目には見えない雨水の通り道を発見するため、専門機材であるサーモグラフィーカメラを使用しました。
すると、天井裏には私たちの予想以上に広範囲にわたって雨水が溜まっていることが判明。
この深刻な状況を解決するためには、雨水の浸入源である屋根の徹底的な調査が不可欠であると判断し、お客様にご説明の上、高所カメラを用いた詳細な屋根点検へと進むことになりました。
建物の状況
築年数 ・・・ 約25年ほど
工事費用・・・ 約300万円ほど
施工期間・・・ 約14日ほど
建物種別・・・ 戸建て(木造)
ビフォーアフター

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「天井のシミ、もしかして雨漏り…?」
大切なお住まいにそんなサインを見つけたら、不安になりますよね。
名古屋市中川区でも、突然の雨漏りにお困りの方から多くのご相談が寄せられます。
この記事では、実際に私たちが手掛けた雨漏り修理の現場をご紹介します。
原因は、経年劣化した「モニエル瓦」という屋根材の破損と、新築時の施工不良の可能性でした。
専門機材を駆使した原因の特定から、問題を根本から解決する「屋根葺き替え工事」の全工程を、写真付きで余すところなくお見せします。
工事の流れや費用感がわかり、あなたの不安が安心に変わるはずです。
目次
- 1 原因は新築時の施工不良?モニエル瓦から最新の洋風瓦への葺き替え工事
- 2 名古屋市中川区で発生した雨漏り、原因は押入れ天井裏の浸水でした
- 3 屋根に登らずに原因を特定!高所撮影カメラによる詳細調査
- 4 雨漏りを引き起こした3つの複合的な原因とは?
- 5 お客様へのご提案:根本解決のための屋根葺き替え工事
- 6 安全第一!屋根葺き替え工事の第一歩は仮設足場の設置から
- 7 いよいよ屋根リフォーム開始!既存モニエル瓦の解体・撤去
- 8 雨漏りから屋根を守る重要な下地処理
- 9 新しい洋風平板瓦の設置工程
- 10 細部までこだわる!ケラバ・棟部分の仕上げ作業
- 11 全ての工事が完了!生まれ変わった美しい屋根
- 12 ヤマムラ建装 株式会社では
名古屋市中川区で発生した雨漏り、原因は押入れ天井裏の浸水でした
お客様からのSOS「天井に雨染みが…」

「押入れの天井から雨漏りがしていて困っているんです」。
名古屋市中川区にお住まいのお客様から、切実なご相談のお電話をいただいたのが今回の工事の始まりでした。
詳しい状況をお伺いするため、まずはお電話で簡単なヒアリングを実施。
その後、お客様のご都合に合わせて、専門スタッフが現地調査にお伺いするお約束をいたしました。
サーモグラフィーカメラで判明した天井裏の深刻な状況


後日、お客様宅へご訪問し、ご挨拶ののち、問題となっているお部屋へご案内いただきました。
押入れの天井には、お客様が発見された時にはすでに雨染みが広がり、雨水が滴っている状態でした。
私たちは、目に見えない雨水の侵入経路を正確に把握するため、専門機材であるサーモグラフィーカメラを使用しました。
雨染み部分を撮影すると、天井裏に広範囲で雨水が溜まっている様子が紫色で映し出され、深刻な状況であることが確認できました。
※必ずしもサーモグラフィーカメラが雨漏りの跡を発見することが出来にあ場合もあります。
お問い合わせの時点で、担当者にお聞きください。
屋根に登らずに原因を特定!高所撮影カメラによる詳細調査
雨漏りの原因は屋根瓦にあると予測

室内の状況から、雨漏りの直接的な原因は屋根にあると確信しました。
外から屋根を見上げると、そこには経年劣化した「モニエル瓦」が葺かれていました。
モニエル瓦は、表面に塗装が施されたセメント瓦の一種で、年数が経つと表面が劣化し、苔などが付着して非常に滑りやすくなります。
そのため、直接屋根に登っての点検は瓦を破損させるリスクが伴います。
安全かつ正確な調査を可能にする高所撮影カメラ

このようなケースで活躍するのが、私たちが常備している高所撮影用のカメラです。
これは、釣り竿のように伸縮する長いポールの先にカメラを取り付け、手元のモニターで屋根の状態をリアルタイムで確認できる機材です。
最大で約7メートルの高さまで伸ばせるため、安全を確保しながら屋根の隅々まで詳細な点検が可能です。
このカメラで屋根全体を撮影していくと、雨漏りの原因と考えられる破損箇所を2つ発見しました。
雨漏りを引き起こした3つの複合的な原因とは?
原因1:新築時のものと思われる瓦の破損と不適切な修理跡

一つ目の破損箇所は、明らかに人為的なものでした。
おそらく新築時の屋根工事や足場解体の際に作業者が瓦を破損させ、その場しのぎの簡単な補修で済ませてしまったのでしょう。
当時の現場管理が適切に行われていなかったため、誰にも気づかれないまま、長年雨漏りの原因となっていた可能性が非常に高い状態でした。
原因2:経年劣化によるモニエル瓦の亀裂とズレ

もう一つの原因は、経年劣化による瓦自体の問題です。
新築当初は目に見えなかった微細な亀裂が、長年の風雨や紫外線の影響で徐々に広がり、最終的に瓦がズレ落ちてしまったと考えられます。
原因3:ケラバ袖の「水流れ板金」の欠落

さらに調査を進めると、屋根の側面部分である「ケラバ袖」という箇所に、本来あるべき「水流れ板金」が取り付けられていないことが判明しました。
この板金は、屋根の内部に雨水が浸入するのを防ぐ非常に重要な部材です。
これがないためにケラバ袖付近から雨水が内部に流れ込み、瓦を固定している釘が腐食して、瓦のズレを引き起こしていた可能性も考えられました。
お客様へのご提案:根本解決のための屋根葺き替え工事
調査結果のご報告と複数のお見積もり提示

調査で撮影した動画をお客様にご覧いただきながら、雨漏りの原因と屋根の現状を丁寧にご説明しました。
その上で、解決策として以下の複数の選択肢をご提案し、それぞれのお見積書を作成してお渡ししました。
- 破損箇所のみを修理する部分補修工事
- ケラバ袖全体に水流れ板金を取り付ける工事
- 屋根全体の耐久性と防水性を根本から見直す、新しい屋根瓦への「葺き替え工事」
安全第一!屋根葺き替え工事の第一歩は仮設足場の設置から
新しい屋根材への葺き替え工事というご決断

お客様は複数の見積もりをじっくりとご検討された結果、今後の安心と建物の資産価値向上も考慮し、新しい屋根瓦に交換する「葺き替え工事」をご依頼くださいました。
後日、正式な工事契約を取り交わし、詳細な作業スケジュールをお客様にお伝えしました。
足場部材の搬入と組み立て


屋根リフォームのような高所作業では、作業者の安全確保と作業品質の向上のために、仮設足場の設置が不可欠です。
まず、建物の周囲に必要な足場部材を配置し、専門の職人が手際よく屋根の高さまで足場を組み上げていきます。
お客様の敷地に余裕がある場合は、作業者が安全に昇り降りできる階段も設置します。
周辺への配慮も万全!養生ネットの取り付け

足場が組み上がったら、その周囲を「養生ネット」で覆います。
これは、工具の落下や廃材の飛散を防ぎ、ご近隣への配慮と安全を確保するために非常に重要です。
ネットは付属の紐で足場にしっかりと固定し、強風で飛ばされることのないよう万全を期します。
いよいよ屋根リフォーム開始!既存モニエル瓦の解体・撤去
棟から軒先へ、手際よく瓦を解体


足場と養生の準備が整い、いよいよ本格的な工事の開始です。
表面の塗装が劣化し、防水機能が低下していたモニエル瓦を、屋根の頂点である「大棟(おおむね)」から軒先に向かって一枚一枚丁寧に取り剥がしていきます。
撤去した瓦の効率的な搬出作業


剥がしたモニエル瓦は、屋根の各所でまとめておき、瓦運搬用の昇降ハシゴ(ウインチ)を使って地上へ降ろします。
ワイヤーで昇降する台車に瓦を載せ、安全かつ効率的に搬出作業を進めていきます。
雨漏りから屋根を守る重要な下地処理
下地合板の腐食を発見、そして補修



モニエル瓦と、その下に敷かれていた瓦を引っ掛けるための木材「桟木(さんぎ)」をすべて撤去すると、新築時に施工された「ルーフィング(防水シート)」が現れます。
そして、高所カメラによる点検で発見していた瓦の破損箇所直下の「野地板合板(のじいたごうはん)」と呼ばれる下地材は、長年の雨漏りによって腐食していました。
この状態から、かなりの量の雨水が屋根裏に浸入していたことが伺えます。
私たちは腐食した部分を丁寧に取り除き、新しい野地板合板を同じ大きさに加工してはめ込み、屋根の強度を回復させる補強を行いました。
新しい野地板を重ね貼りする「増し貼り工法」


今回は、既存の野地板合板とルーフィングの状態が比較的良好だったため、それらを残したまま上から新しい野地板合板を重ねて貼る「増し貼り工法」を採用しました。
これにより、屋根の断熱性や強度がさらに向上します。
軒先から棟に向かって、屋根全体に隙間なく新しい野地板合板を施工していきます。
防水の要!新しいルーフィング(防水シート)の施工


新しい野地板合板を貼り終えたら、その上から新しいルーフィング(防水シート)を敷設していきます。
これは雨漏りを防ぐ最後の砦ともいえる非常に重要な工程です。
軒先から棟に向かって、シートの重なり部分に十分な幅を取りながら、隙間ができないよう丁寧に貼り付け、屋根全体を防水シートで完全に覆います。
新しい洋風平板瓦の設置工程
瓦を固定するための桟木(さんぎ)の取り付け


ルーフィングの上に、新しい屋根瓦を引っ掛けて固定するための「桟木(さんぎ)」を、規定の寸法に従って取り付けていきます。
その後、屋根の頂点部分に「冠瓦(かんむりかわら)」を取り付けるための土台となる「強力棟(きょうりょくむね)」という専用の補強金具と木材を設置します。
新しい瓦の搬入と荷揚げ


今回お客様がお選びになった、新しい「洋風平板瓦」が瓦メーカーから現場に搬入されました。
破損しないよう丁寧に梱包された瓦を敷地内に降ろし、昇降ハシゴを使って屋根の上まで運び上げます。
長年の経験に基づき、作業効率を考えながら必要な枚数を屋根全体に均等に配置していきます。
軒先から丁寧に取り付け開始


いよいよ新しい瓦の葺き替えです。屋根瓦の裏側にある爪を桟木に引っ掛け、一枚一枚丁寧に並べていきます。
特に屋根の先端である軒先部分は、雨水の流れをスムーズにし、風による煽りを防ぐため、瓦の先端を少しはみ出して施工します。
この部分には、瓦が浮き上がらないように専用の「軒先クリップ」という固定金具を使用して強度を高めます。
美しさと強度を両立する「組み違い施工」


瓦は、真上に積むのではなく、下の段の瓦の継ぎ目の上に上の段の瓦が来るように、半分ずつずらしながら葺いていきます。
これにより、雨水の浸入を防ぎ、見た目も美しく仕上がります。
一枚ずつ釘で確実に固定しながら、軒先から棟に向かって丁寧に施工を進めます。
細部までこだわる!ケラバ・棟部分の仕上げ作業
ケラバ袖瓦の丁寧な施工と水密対策


屋根の側面であるケラバ部分は、雨漏りがしやすい箇所のひとつです。
まず、高さ調整のために木材を取り付け、下地の木材が見えないように「隠し面戸」という板金を取り付けます。
その後、屋根瓦と壁の隙間から雨水が浸入しないよう、「水密材」という部材を設置。
最後に、専用のケラバ袖瓦を一枚ずつビスで上下左右から頑丈に固定していきます。
屋根の頂点「棟」の仕上げと冠瓦の設置


屋根の頂点である棟部分も、雨水の浸入口となりやすい重要な箇所です。
平板瓦を棟の形に合わせて正確に切断・加工して取り付けた後、強力棟に設置した下地材の側面に「南蛮漆喰(なんばんしっくい)」という防水性と耐久性に優れた漆喰を塗ります。
その上に、棟の頂点を覆う「冠瓦」を一本ずつ丁寧に並べ、頂点から長いビスを打ち込んで下地材にがっちりと固定。
これで、屋根葺き替え工事が完了となります。
全ての工事が完了!生まれ変わった美しい屋根
仮設足場の解体・撤去作業


屋根リフォーム工事がすべて完了したら、安全対策のために設置した仮設足場を解体します。
まずは養生シートを丁寧に取り外し、屋根の上段から順番に部材を解体していきます。
高所での作業となるため、常にバランスと安全に気を配りながら、地上で待機する作業員と連携して効率よく進めます。
息の合ったチームワークで、スムーズに解体作業は完了しました。
お客様への工事完了報告


足場がすべて撤去され、美しく生まれ変わった屋根の全景が現れました。
これですべての作業が完了です。
私たちは、工事の各工程で撮影した写真をお客様にお見せしながら、どのような作業を行ったのかを改めて詳しくご説明いたしました。
お客様からは、「屋根がきれいになっただけでなく、隅々まで丁寧にチェックして直してもらえて本当に安心しました」と、大変喜んでいただくことができました。
こちらの施工事例で引用した現場ブログの様子はこちらから読み続けられますよ↓↓↓
『名古屋市中川区【瓦破損雨漏り】雨漏りトラブルを科学的に解決!サーモグラフィーと高所カメラで特定した屋根破損の真実』
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『【屋根リフォーム】名古屋市中川区 新築施工時からの瓦破損!葺き替え工事完了後にお客様にアンケートのご協力を!』
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