writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
塗装NG!ボロボロ剥がれる「パミール屋根」の真実
「訪問業者に屋根がめくれていると言われて……。塗装で綺麗に直りますか?」
名古屋市中区にお住まいのお客様より、外壁塗装とあわせた屋根のメンテナンスのご相談をいただきました。
築17年が経過したご自宅の屋根に使われていたのは、「パミール」という種類のカラーベスト(スレート屋根)でした。
このパミールは、築10年以上が経過すると、屋根材の先端がまるでミルフィーユのようにペラペラと層状に剥がれ落ちてくる「層間剥離(そうかんはくり)」という特有の深刻な劣化を起こします。
恐ろしいことに、このパミールの上からいくら高級な塗料を塗っても、劣化した屋根材ごとベロリと剥がれ落ちてしまうため、「絶対に塗装をしてはいけない屋根」として業界では知られています。
本記事では、事前の道路占有許可やカーポート脱着を経て組み上げた安全な足場の上で、アスベストを含む古いパミール屋根を一切解体せず、上から軽量な金属屋根ですっぽりと覆い隠す『屋根カバー工法』の全工程を詳しく解説します。
【重要】ご相談のきっかけ・工事の背景
今回の工事は、名古屋市中区にお住まいのお客様からのご相談がきっかけで始まりました。
お客様は、突然自宅を訪問してきた業者に大変お困りでした。
その業者は、お客様に無断で歩道から屋根の写真を撮影し、後日その写真と高額な見積書を持ってしつこく勧誘してきたとのことです。
お客様はあまりのしつこさに困り果て、ご子息のご友人でもある当社にご連絡くださいました。
私たちはお客様から見せていただいた業者の写真と見積書を拝見し、愕然としました。
提示された写真は、破損している屋根材ばかりが不自然にズームアップされており、お客様を不安にさせる意図が露骨に感じられるものでした。
さらに、見積書は工事項目が曖昧であるにもかかわらず、一つひとつの単価が市場価格よりも著しく高額に設定されていたのです。
これは、お客様の不安を煽り、適正ではない価格で契約をさせようとする、非常に悪質な手口です。
幸いにもお客様は、この業者に工事を依頼する気が全くなかったため、被害に遭うことはありませんでした。
そこで私たちは、お客様に心から安心していただくため、改めて無料で屋根の目視点検を行い、現在の屋根の状態を正確に確認させていただくことになりました。
この事例からも分かるように、不必要な工事を勧めたり、相場よりも高額な費用を請求したりする悪質な業者が残念ながら存在します。
大切なお住まいを守るためにも、複数の業者から見積もりを取り、工事内容や費用、そして何よりもその会社の信頼性をしっかりと比較検討することが、非常に重要だと痛感いたしました。
今回の工事は、お客様が安心して適正なリフォームを受けられるよう、私たちがお手伝いさせていただく大きなきっかけとなりました。
今回の現場の特殊事情とプロの解決策
- 1. 塗装NG!ボロボロ剥がれる「パミール屋根」の真実
- 1.1.1. 【重要】ご相談のきっかけ・工事の背景
- 2. 今回の現場の特殊事情とプロの解決策
- 3. 初動調査とプロの原因究明
- 4. 実際の施工の流れとこだわりの現場管理
- 4.1.1. アスベスト飛散と高額な処分費を防ぐ「ルーフィング(防水紙)」の敷設
- 4.1.2. 雨漏りを防ぐ屋根のガードマン!「水切り板金・役物」の精密な設置
- 4.1.3. 強風に負けない!軽量な「金属屋根材」の重なり部分へのビス固定
- 4.1.4. 壁際やベランダ笠木との境界を守る「のし水切り板金」の徹底防水
- 4.1.5. 屋根の頂上を納める「棟板金」の設置と、ブロワーによる完工清掃
- 5. 施工完了!お客様の喜びの声
- 5.1.1. 作業のビフォーアフター
- 6. 今回の作業内容の要点まとめと施工費用と工期の目安
- 6.1.1. 💡 今回の作業内容の要点まとめ
- 6.1.2. 施工費用と工期の目安
- 7. FAQ(工事に関するよくある質問)
- 7.1.1. 地域密着100年の実績!同じエリアのリフォーム施工事例!
初動調査とプロの原因究明


「近所で工事をしている者ですが、屋根が浮いていて危険ですよ」という、典型的な悪質訪問販売業者の言葉に不安を覚えられたお客様。
私たちがドローンや高所カメラ、そして実際に屋根に登って目視調査を行ったところ、訪問業者の言う通り、屋根材(パミール)の先端が層状に剥がれ上がっている状態でした。
しかし、これはパミール特有の経年劣化であり、その下にある防水紙(ルーフィング)が破れていなければ、明日すぐに雨漏りするというわけではありません。
訪問業者は、下から見て目立つこの「剥がれ」を悪用して、高額な契約を迫っていたのです。
私たちはお客様に「パミールは塗装ができないため修理は必要ですが、今すぐ崩壊するわけではないので落ち着いてください」とお伝えし、高額な解体費用がかからない『屋根カバー工法』をご提案。
お客様も適正な価格と明確な説明にホッと胸を撫で下ろされ、外壁やベランダを含めた総合リフォームをお任せいただくことになりました。
実際の施工の流れとこだわりの現場管理


アスベスト飛散と高額な処分費を防ぐ「ルーフィング(防水紙)」の敷設


「道路占有許可」や「カーポートの脱着」を経て設置された安全な足場の上で、いよいよ屋根工事がスタートします。
まずは、ボロボロになったパミール屋根の上から、直接新しい「アスファルトルーフィング(防水紙)」を屋根全体に隙間なく敷き詰めてタッカーで固定します。
古い屋根を剥がさないため、アスベストの粉塵がご近所に飛散するリスクがゼロになり、廃材の処分費用も全くかからないという、カバー工法最大のメリットを活かした工程です。
雨漏りを防ぐ屋根のガードマン!「水切り板金・役物」の精密な設置


防水紙を敷き終えたら、屋根の先端である「軒先(のきさき)」や、端の部分である「ケラバ」に、専用の「水切り板金」や「水流れ板金(役物)」を取り付けていきます。
これらの板金は、雨水をスムーズに雨樋へと誘導し、建物の内部や壁側に水が回り込むのを防ぐ「雨水のガードマン」です。
特にカバー工法では、元の屋根の上に厚みが増すため、この役物の精密な納まりが屋根全体の防水寿命を決定づけます。
強風に負けない!軽量な「金属屋根材」の重なり部分へのビス固定


下地と役物が整ったら、いよいよメインとなる新しい「金属屋根材」を葺いていきます。
軒先から屋根の頂上(大棟)に向かって、階段を登るように横一列ずつ下から上へと重ねて設置します。
この際、ただ置くのではなく、屋根材同士が重なり合って『外からは見えなくなる部分』に、強固な専用ビス釘を複数本打ち込んで下地にガッチリと固定します。
この見えないビス打ちの徹底により、台風などの猛烈な強風でも絶対に屋根材が飛散しない、最強の耐風性を生み出します。
壁際やベランダ笠木との境界を守る「のし水切り板金」の徹底防水


今回のお住まいでは、1階の変則的な下屋根(げやね)が外壁とぶつかる「壁際」や、ベランダの笠木(手すり壁の頂部)と干渉する複雑な箇所がありました。
壁際は最も雨漏りしやすい弱点です。
そのため、専用の「のし水切り板金」を笠木の内側や外壁の隙間に奥深くまで差し込むように丁寧に設置し、雨水が壁を伝って屋根裏へ侵入するのを完全にシャットアウトしました。
こうした細部の板金加工にこそ、職人の真の技術が光ります。
屋根の頂上を納める「棟板金」の設置と、ブロワーによる完工清掃


金属屋根を頂上まで葺き終えたら、屋根の面と面が合わさる一番高い部分に「棟板金(むねばんきん)」を被せてしっかりとビス固定し、屋根全体を密封します。
最後に、屋根の上に残った細かな金属くずやゴミを、強力な送風機(ブロワー)を使って徹底的に吹き飛ばし、ピカピカに清掃します。
みすぼらしく剥がれていたパミール屋根が、新築のようにスタイリッシュで強靭な金属屋根へと見事に生まれ変わりました。
施工完了!お客様の喜びの声
作業のビフォーアフター



「最初の業者の言葉でずっとビクビクしていましたが、カバー工法でこんなに綺麗に、しかも費用も抑えて直してもらえて大満足です!
剥がれていた屋根が嘘みたいにカッコよくなりました。
見えないビスや板金の工夫もブログで説明してくれて、本当に信頼できる会社さんです!」

「パミールの劣化はどうしても避けられないものですが、カバー工法ならアスベストの心配もなく、家への負担(重量)も最小限に抑えられます。
見えない下地やビス固定に徹底的にこだわりましたので、これからはどんな台風が来ても安心してお過ごしくださいね!」
今回の作業内容の要点まとめと施工費用と工期の目安
💡 今回の作業内容の要点まとめ
- 悪質業者の標的になりやすい「パミール屋根」の層間剥離に対し、塗装ではなく根本的な解決策をご提案。
- 古い屋根を撤去しない「カバー工法」で、アスベストの飛散リスクをゼロにし、高額な産廃処分費用を大幅カット。
- 軒先やケラバ、壁際などの複雑な箇所に「水切り板金」や「役物」を精密に配置し、雨水の侵入経路を完全封鎖。
- 軽量で高耐久な金属屋根材を使用し、重なり合う見えない部分に複数のビスを打ち込むことで台風に負けない屋根を実現。
施工費用と工期の目安
| 項目 | 詳細情報 |
|---|---|
| 📍 工事場所 | 愛知県名古屋市中区(周辺) |
| 🏡 建物種別 | 木造二階建て(屋根・外壁・ベランダの総合リフォーム現場) |
| ⏳ 築年数 | 築17年ほど |
| 🎯 施工箇所 | 大屋根および一階下屋根(カバー工法による全面改修) |
| ⚠️ 発生状況(原因) | スレート屋根材「パミール」特有の層間剥離(ミルフィーユ状の剥がれ・経年劣化) |
| 📞 お問い合わせの経緯 | 訪問販売業者に屋根の浮きを指摘され、不安になっての点検依頼 |
| 🛠️ 施工内容 | 既存屋根上の清掃、防水紙(ルーフィング)敷設、水切り・水流れ板金(役物)設置、金属屋根材のビス固定葺き、のし水切り板金設置、棟板金設置 |
| 🧱 使用部材 | 軽量金属屋根材(板金)、アスファルトルーフィング、各種板金役物、専用固定ビス |
| 📅 施工日数 | 実働約5日間ほど(屋根カバー工法部分) |
| 💴 施工価格 | 約150万円〜(仮設足場、屋根カバー工法、外壁塗装、ベランダ防水を含む総合リフォーム全体費用) |
今回は名古屋市中区での、塗装ができない「パミール屋根」に対する、金属屋根を用いたカバー工法のリフォーム事例をご紹介しました。
「屋根がめくれている!」と突然業者がやってきたら、まずはご自宅の屋根材がパミールでないか疑ってみてください。
パミールの場合、塗装を勧めてくる業者は知識不足か悪徳業者です。
ヤマムラ建装では、屋根材の特性を正確に見極め、アスベスト対策や処分費用の削減に繋がる「カバー工法」など、お客様の負担を最小限に抑える最適なプランをご提案いたします。
見えない下地やビスの1本にまでこだわる職人品質で、大切なお住まいをお守りします。
相見積もりも大歓迎ですので、訪問業者の言葉で不安になった方は、絶対に即決せず、まずは当社の無料点検をご利用ください!
FAQ(工事に関するよくある質問)
訪問業者の指摘は本当だったの?
屋根が劣化していること自体は事実でしたが、不安を煽って高額契約を迫る手口は悪質です。即決せず、必ず信頼できる地元業者にセカンドオピニオンを求めてください。
工事期間はどれくらいですか?
屋根のカバー工法自体は約5日間で完了しました。今回は外壁塗装なども合わせて行いましたが、屋根だけであれば短期間で終わります。
費用はどれくらいかかりますか?
足場設置を含めて約150万円〜が目安です。屋根の面積や使用する屋根材によって変動しますので、見積もりをご利用ください。
地域密着100年の実績!同じエリアのリフォーム施工事例!

名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。

【主な対応業務】
屋根工事: 葺き替え、漆喰補修、雨漏り修理(かわらぶき技能士)
外装工事: 外壁塗装、ベランダ・屋根防水、雨樋工事、電気工事
その他の業務も(大工工事、キッチン、トイレ、浴室リフォーム等)一度ご相談してください。

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