writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
「天井に身に覚えのないシミが…」古い屋根に潜む雨漏りのサイン
「屋根裏から、ポタポタと水が垂れる音がする…」
「ふと上を見上げたら、天井にシミが広がっていて驚いた…」
大切なお住まいでこのような現象に気づかれたとき、どなたでも「家が腐ってしまうのでは」と強い不安を感じるものです。
屋根は365日、過酷な紫外線や雨風から家族を守ってくれていますが、その内部にある「防水シート(下地材)」の寿命は、地上からでは決して確認することができません。
特に築年数が経過したお住まいでは、現代の優れた防水材が普及する前の「古い工法」が限界を迎え、静かに雨水を室内に引き込んでしまっているケースが多々あります。
本記事では、名古屋市昭和区にお住まいのお客様からの緊急SOSを受け、私たちが屋根の上で発見した「予期せぬ古い下地材」の正体と、コストを抑えるために既存の瓦を大切に再利用しながら、見えない防水機能を最新の状態へとアップデートした誠実な雨漏り修理の全工程を詳しくご紹介します。
【重要】ご相談のきっかけ・工事の背景
今回の工事のきっかけは、お客様が「屋根裏からポタポタと水が垂れる音がする」と気づかれたことでした。
室内への実害が出る一歩手前の状況で、一刻も早い原因特定が求められました。
私たちはすぐに現地へ伺い、雨水の流れが集まる「谷」の部分に狙いを定めて調査を開始。
周辺の瓦を一部めくってみると、そこには予期せぬ古い下地材の姿がありました。
かつて屋根を支えてきた「トントン葺き」と呼ばれる薄い杉板の下地ですが、経年による腐食で防水としての機能を果たせなくなっていました。
お客様は「古い家だから、もう全部直さないとダメかしら」と心配されていましたが、私たちは現在の状態を正直にお伝えし、雨漏りの原因となっている谷周辺を集中的に修復する、無理のない修理プランをご提案しました。
「これ以上、家を傷ませたくない」というお客様の切実な願いに応えるため、傷んだ野地板の補強から最新の防水シートへのアップデートまで、住まいを健やかに保つための誠実な施工をお約束しました。
目に見えない場所だからこそ、私たちは現場の事実を隠さず、一つずつ確実な解決を目指します。
今回の現場の特殊事情とプロの解決策
- 1. 「天井に身に覚えのないシミが…」古い屋根に潜む雨漏りのサイン
- 1.1.1. 【重要】ご相談のきっかけ・工事の背景
- 2. 今回の現場の特殊事情とプロの解決策
- 3. 初動調査とプロの原因究明
- 4. 実際の施工の流れとこだわりの現場管理
- 4.1.1. 再利用を見据えた「ナンバリング」と瓦の解体
- 4.1.2. 最新のルーフィング防水紙と新しい「谷板金」の設置
- 4.1.3. 雨水の横溢れを防ぐ「水密材」と「桟木」の施工
- 4.1.4. 特殊な「L字棟」の瓦加工とナンバリング通りの再施工
- 5. 施工完了!お客様の喜びの声
- 5.1.1. 作業のビフォーアフター
- 6. 今回の作業内容の要点まとめと施工データ
- 6.1.1. 💡 今回の作業内容の要点まとめ
- 6.1.2. 施工費用と工期の目安
- 7. FAQ(工事に関するよくある質問)
- 7.1.1. 地域密着100年の実績!同じエリアのリフォーム施工事例!
初動調査とプロの原因究明

「天井のシミがだんだん広がってきて、雨音が聞こえるんです」という切実なご相談をいただき、私たちはすぐに名古屋市昭和区の現場へ急行しました。
室内への実害が広がる一歩手前という緊迫した状況の中、まずは雨水の侵入経路を特定するために屋根へと上がります。
屋根の構造上、雨漏りが最も発生しやすいのは、屋根の面と面がぶつかり、雨水が川のように集まって流れる「谷(たに)」と呼ばれる部分です。
慎重に谷周辺の瓦をめくって内部を調査したところ、谷を覆っている「谷板金(谷樋)」の芯の部分に、サビによる大きな腐食穴が開いているのを発見しました。
さらに驚いたのは、瓦の下に敷かれている防水材です。
現代の屋根では一般的な「ルーフィング(防水シート)」ではなく、薄い木の板を何枚も重ねた「トントン葺き」と呼ばれる古い工法が採用されていました。
本来のトントン葺き(枌葺き)は立派な伝統工法ですが、こちらの現場のものは簡略化された柿板材のような状態であり、築50年という歳月の中でボロボロに劣化し、防水機能を完全に失っていました。
お客様に現状の写真を直接お見せし、「古い家だから全部やり直さないとダメでしょうか」というご不安に対し、原因となっている谷周辺と下地を集中的に修繕し、瓦はそのまま再利用する無駄のない修理プランをご提案。
ご納得いただいた上で、すぐに工事をスタートさせました。
実際の施工の流れとこだわりの現場管理
再利用を見据えた「ナンバリング」と瓦の解体

雨漏り修理の第一歩は、谷周辺の瓦を取り外す作業です。
ここで重要なのが、瓦を「ただ剥がす」のではなく、「元の位置に正確に戻せるようにする」ことです。
特に谷部分の瓦は、斜めのラインに合わせて斜めにカット(加工)されているため、場所が変わると絶対に隙間ができてしまいます。
そこで職人は、時間が経つと自然に消える「石筆(せきひつ)」を使用し、軒先から順番に瓦一枚一枚へ丁寧に番号を振り分けていきました。
取り外した瓦は安全な場所へ保管します。また、傷んで腐食していた古いトントン葺きの下地材や野地板の穴開き部分も、この段階で綺麗に撤去・補修を行いました。
最新のルーフィング防水紙と新しい「谷板金」の設置

下地の補修が完了したら、新しい防水層を形成します。
古い木材の下地に代わり、現代の優れた防水性能を持つ「ルーフィング防水紙」を、隙間やシワができないように屋根全体に敷き詰めていきます。
続いて、雨水の通り道となる新しい「谷板金」を設置します。
谷の長さが2mを超える場合、板金を複数枚繋ぎ合わせる必要があります。
この連結部分に隙間があると水が逆流してしまうため、板金同士の重なり部分にたっぷりとコーキングボンドを塗布し、水返しとなる「堰(せき)」を作ることで、絶対に水が漏れない強固な谷を完成させました。
雨水の横溢れを防ぐ「水密材」と「桟木」の施工

谷板金を設置した後は、板金の側面に沿って「水密材」と呼ばれるスポンジ状の防水材を真っ直ぐに貼り付けていきます。
大雨が降った際、谷板金の上を流れる雨水が勢い余って横へ溢れ出し、瓦の下へ回り込むのを防ぐための極めて重要なパーツです。
さらに、瓦を引っ掛けて固定するための下地材である「桟木(さんぎ)」を、規定の寸法に従って新しく打ち直します。
信頼できる腕利きの協力業者とタッグを組み、ヤマムラ建装が徹底した現場管理を行うことで、見えなくなる部分の防水処理に一切の妥協を許さず作業を進めました。
特殊な「L字棟」の瓦加工とナンバリング通りの再施工


いよいよ、保管しておいた瓦を元に戻していく作業です。
谷板金の手前には、瓦を強固に接着するための「南蛮漆喰(なんばんしっくい)」を盛り付けます。
そして、最初に石筆で書いた番号(目印)を頼りに、パズルのピースをはめ込むように、寸分の狂いもなく瓦を元の位置へ再施工していきました。
また、こちらの屋根は頂上の棟が直角に曲がる珍しい「L字棟」の形状をしていました。
職人が専用の道具で冠瓦(かんむりがわら)をL字に合わせて緻密に切断加工し、接合部の隙間にはコーキングボンドを充填して完璧な止水処理を施しました。
すべての工程を終え、屋根全体の清掃を行って工事完了です。
施工完了!お客様の喜びの声
作業のビフォーアフター



「天井のシミを見つけた時はどうなることかと思いましたが、ヤマムラさんが『なぜ雨漏りしたのか』を写真で分かりやすく教えてくれたので安心しました。
瓦を番号通りに戻すなんて、職人さんの丁寧な仕事ぶりに本当に感動しました!」

「ありがとうございます!昔ながらの立派なトントン葺きでしたが、年月には勝てず下地が寿命を迎えていました。
今回は最新の防水シートと谷板金に交換し、L字棟の隙間もしっかり塞ぎましたので、もう雨漏りの心配はありませんよ!」
今回の作業内容の要点まとめと施工データ
💡 今回の作業内容の要点まとめ
- 雨水が集中する「谷芯」の腐食穴と、限界を迎えた古い下地材(トントン葺き)を特定。
- 既存の瓦を再利用するため、石筆でナンバリングを行い、コストを抑えつつ正確に解体・復元。
- 最新のルーフィング防水紙と、コーキングによる止水処理を施した新しい谷板金を設置。
- 雨水の横溢れを防ぐ水密材の設置や、特殊な「L字棟」の緻密な瓦加工など、プロの技術で徹底防水。
施工費用と工期の目安
| 項目 | 詳細情報 |
|---|---|
| 📍 工事場所 | 愛知県名古屋市昭和区 |
| 🏡 建物種別 | 木造戸建て(瓦屋根) |
| ⏳ 築年数 | 約50年 |
| 🎯 施工箇所 | 屋根の谷部分(谷板金・谷芯)、L字棟周辺 |
| ⚠️ 発生状況(原因) | 古い下地材(トントン葺き)の劣化、谷芯の腐食・穴開きによる雨漏り |
| 📞 お問い合わせの経緯 | HPよりお問い合わせ(天井や壁のシミへのご不安、他社と比較検討) |
| 🛠️ 施工内容 | 瓦の一時撤去(ナンバリング)、下地補修、ルーフィング敷設、谷板金交換、瓦の再施工、L字棟止水処理 |
| 🧱 使用部材 | ルーフィング防水紙、新規谷板金(ガルバリウム等)、水密材、南蛮漆喰、コーキング材 |
| 📅 施工日数 | 約2日間 |
| 💴 施工価格 | 約25万円 |
今回は名古屋市昭和区での、古い下地材「トントン葺き」の限界から生じた雨漏りに対し、瓦を再利用しながら最新の防水性能へと蘇らせた谷板金交換工事をご紹介しました。
築年数が経過した日本家屋では、今回のような見えない下地の劣化が雨漏りの引き金になることが多々あります。
「天井にシミができた」
「雨の日にポタポタ音がする」
といった症状は、すでに建物内部へ水が侵入している危険なサインです。
決して放置せず、お早めに専門家による点検をご検討ください。
ただ新しいものを売りつけるのではなく、使える瓦は大切に活かし、本当に必要な修繕だけを適正価格でご提案いたします。
相見積もりも大歓迎ですので、雨漏りや屋根の不安がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください!
FAQ(工事に関するよくある質問)
谷鈑金(たにばんきん)の連結部分から水は漏れませんか?
連結部には十分な重ね代をとり、内側にコーキングボンドを充填して「堰(せき)」を作るため、水が逆流して漏れる心配はありません。
「L字棟」のような特殊な形状でも修理できますか?
はい、もちろんです。特殊な形状ほど雨仕舞い(あまじまい)の知識が問われます。現場に合わせて瓦を加工し、隙間を確実に埋める施工を行います。
名古屋市以外でも相談に乗ってもらえますか?
はい、名古屋市近郊エリアであれば喜んでお伺いします。地元密着の強みを活かし、迅速に調査・対応させていただきます。
地域密着100年の実績!同じエリアのリフォーム施工事例!

名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。

【主な対応業務】
屋根工事: 葺き替え、漆喰補修、雨漏り修理(かわらぶき技能士)
外装工事: 外壁塗装、ベランダ・屋根防水、雨樋工事、電気工事
その他の業務も(大工工事、キッチン、トイレ、浴室リフォーム等)一度ご相談してください。

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