名古屋市瑞穂区にて訪問営業はお断り!築20年超えアスベスト含有のカラーベストを金属屋根材でカバー工法で美観再生

弊社に点検などを依頼しようと思ったきっかけは?

名古屋市瑞穂区にお住まいのお客様から、屋根のメンテナンスについてご相談いただいたのが、今回の工事の始まりでした。
築20年以上経過したご自宅の屋根は、新築時に比べると色褪せや劣化が目立ち、苔も生えている状態でした。
お客様は、訪問業者による営業に悩まされており、見た目が美しく、かつ安心して暮らせる屋根へのリフォームをご希望でした。
お客様のご自宅の屋根材は、2004年以前に多く使われていたカラーベストと呼ばれるものでした。
この時期のカラーベストには、アスベストが含まれている可能性があり、屋根の解体・撤去には特別な処理と高額な費用がかかることがあります。
そのため、お客様はアスベストの処理費用や、今後のメンテナンスも考慮し、既存の屋根材とは異なる素材でのリフォームをご希望されました。
また、屋根の点検を行ったところ、棟板金のコーキングが劣化し、雨水が浸入する可能性も確認されました。
さらに、風通しの悪い場所では、屋根材の乾燥が遅れ、苔の発生が見られました。
これらの問題を解決し、お客様のご希望を叶えるために、私たちは最適なリフォームプランをご提案させていただきました。

建物の状況

築年数 ・・・ 築30年ほど

工事費用・・・ 約160万円ほど

施工期間・・・ 実働12日間ほど

建物種別・・・ 木造戸建て

ビフォーアフター

表面に苔が入っている屋根材

大屋根部の施工完了

訪問営業にうんざり…築20年超えの屋根、どうすればいい?
この記事では、名古屋市瑞穂区で行われたカバー工法による屋根リフォームの事例をご紹介します。
アスベスト対策や美観向上、そして訪問営業対策まで、あなたの悩みを解決するヒントがここにあります。

カラーベスト屋根をカバー工法でリフォーム!アスベスト対策・美観向上

板金屋根を使ってカバー工法

長年風雨にさらされた屋根材は、新築時の美しい色合いを失い、老朽化が進んでいました。
今回、お客様のお宅で使用されていた屋根材は、カラーベストと呼ばれるものでした。
特に、2004年以前に製造されたカラーベストには、アスベストが含まれている可能性があります。

アスベストは、健康被害を引き起こす可能性があるため、屋根材を剥がす葺き替え工事を行う際には、特別な注意が必要です。
例えば、工事中にアスベストが飛散しないように、仮設足場の養生シートを特殊なものに変更したり、作業員の作業着も専用のものを用意したりする必要があります。
さらに、剥がしたカラーベストを産業廃棄物処理場に運搬する際にも、アスベスト含有建材としての処理が必要となり、高額な費用がかかることがあります。

三又部にはコーキングで隙間埋め
屋根の点検

隅棟と大棟の接合部にある棟板金は、雨水の浸入を防ぐために、コーキングボンドで防水処理が施されています。
しかし、このコーキングボンドも、長年の風雨や紫外線によって劣化してしまいます。

コーキングボンドが劣化すると、ひび割れや剥がれが生じ、そこから雨水が浸入する可能性があります。
雨水が浸入すると、屋根材だけでなく、下地や建物内部にも悪影響を及ぼすことがあります。

また、屋根の上は、場所によっては風通しが悪くなりがちです。
風通しが悪いと、雨水が乾きにくくなり、屋根材の表面に苔が発生することがあります。

苔は、見た目を損ねるだけでなく、屋根材の劣化を早める原因にもなります。
苔が水分を保持することで、屋根材が常に湿った状態になり、ひび割れや腐食を引き起こす可能性があるためです。

点検報告と作業のご提案

表面に苔が入っている屋根材

初回点検の際、屋根の状態を写真に収め、お客様に詳しくご報告させていただきました。

お客様からは、「訪問業者による営業をなくし、綺麗な屋根にしたい」「以前と同じ屋根材は使いたくない」というご要望をいただきました。
これらのご要望と、屋根の状態、アスベスト含有の可能性などを考慮した結果、葺き替え工事ではなく、カバー工法をご提案させていただきました。

葺き替え工事では、既存の屋根材を剥がす必要があるため、アスベストの処理費用が高額になる可能性があります。
しかし、カバー工法であれば、既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねるため、アスベストの処理費用を抑えることができます。
また、カバー工法では、金属屋根材など、耐久性の高い屋根材を選ぶことができます。
これにより、お客様のご要望である「綺麗な屋根」と「訪問営業の抑制」を同時に実現できると考えました。

金属屋根材でのカバー工法を施工する前に準備します

初めに棟板金の取り外し

お客様にご検討いただくために、詳細なお見積書を作成し、お渡しいたしました。
お客様は、ご家族でゆっくりとご相談された結果、お見積書の内容にご納得いただき、工事のご依頼をいただくことになりました。

カバー工法で屋根を施工するにあたり、既存の棟板金が新しい屋根材と干渉することが分かりました。
そのため、棟板金を解体・撤去する必要があります。
カバー工法では、屋根の形状や勾配によっては、棟板金を解体せずに施工できる場合もあります。
しかし、今回は新しい屋根材と棟板金が干渉してしまうため、解体が必要となりました。

隅棟部の板金を取り外します
大棟部の板金も取り外します

まず、変色し経年劣化が見られた棟板金を、一本ずつ丁寧に取り外していきます。
棟板金は、通常一本あたり約1.8mの長さがありますが、重ね合わせる部分が必要となるため、実際には約1.7mの間隔で連結されています。

棟の端の部分では、不足する長さを現場で切断・加工し、調整しながら取り付けていきます。
このように、棟板金は屋根の形状に合わせて柔軟に対応できるようになっています。

隅棟部の土台材を取り剥がします
大棟部の土台材を取ります

棟板金の取り外しが完了したら、次に棟板金の高さと幅を調整するために設置されていた土台の木材をすべて取り外していきます。
これらの土台木材は、カバー工法で新しい屋根材を設置する際に干渉してしまうため、撤去する必要があります。
カバー工法では、既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねるため、どうしても高さが増してしまいます。
そのため、既存の棟板金を固定していた土台木材が邪魔になってしまうのです。
土台木材を取り外すことで、新しい屋根材をスムーズに設置できるようになります。

屋根全体に防水紙を貼っていきます

棟板金と棟の土台材を全て取り外したら、いよいよ屋根全体に防水紙(ルーフィング)を貼る作業に入ります。
カバー工法で使用する防水紙には、いくつかの施工方法があります。

  1. 粘着テープ付き防水紙: 裏面に粘着テープが付いているため、比較的簡単に貼り付けられます。
  2. 重ね貼り工法: 防水紙を一枚ずつ重ねながら、上部を防水テープなどで固定していきます。
  3. ハンマータッカー留め: 大型のハンマータッカー(建築用ホッチキス)で、屋根材ごと防水紙を固定します。
  4. 釘打ち: 特殊な釘を使用して、防水紙を固定します。

これらの施工方法には、それぞれメリットとデメリットがあります。
例えば、粘着テープ付き防水紙は施工が簡単ですが、重ね貼り工法はより防水性を高めることができます。

どの施工方法を選ぶかは、施工業者の経験や技術、現場の状況などによって異なります。
お客様にとっては、どの方法でも最終的に屋根全体に防水紙が貼られ、雨水の浸入を防ぐという結果は同じです。

屋根全体に金属屋根材でカバー工法として施工して行きます

屋根の先端に板金を取付けます

屋根全体に防水紙(ルーフィング)を貼り終えたら、次に屋根の先端部分、つまり軒先部にカバー工法専用の板金を取り付けていきます。
この工程は、雨水が軒先から建物内部に浸入するのを防ぐために非常に重要です。
軒先は、雨水が最も集中しやすい場所であり、適切な防水処理が施されていないと、雨漏りの原因となる可能性があります。

カバー工法専用の軒先板金は、既存の屋根材と新しい屋根材との間に隙間が生じないように設計されています。
これにより、雨水が浸入する経路を遮断し、建物を雨水から守ります。

また、軒先板金は、風による屋根材の浮き上がりを防ぐ役割も果たします。
特に、強風が吹きやすい地域では、軒先板金の設置は屋根の耐久性を高めるために不可欠です。
このように、軒先板金は、雨水の浸入防止と屋根材の固定という二つの重要な役割を担っています。

ケラバ袖部に水流れ板金を取付け
吊り子を使って取り付ける

屋根の端部分にあたるケラバ袖部にも、専用の水切り用板金を取り付けていきます。

ケラバ袖部は、雨水が建物内部に浸入しやすい場所の一つです。
そのため、水切り用板金を取り付けることで、雨水をスムーズに排水し、建物内部への浸入を防ぎます。

水切り用板金を取り付ける際には、ズレが生じないように、「吊り子」と呼ばれる金具を使用して固定します。
吊り子とは、板金を固定するための小さな金具で、板金のズレや浮き上がりを防ぎます。
吊り子を使用することで、水切り用板金をしっかりと固定し、長期にわたってその性能を維持することができます。

屋根材に引っ掛けて取り付けて行きます
一枚ずつビスで固定していきます

金属屋根材は、下部に引っ掛け部分があり、下の段の屋根材に引っ掛けながら、一枚ずつ横方向に重ねていきます。
この引っ掛け構造により、屋根材同士がしっかりと固定され、強風などによる飛散を防ぐことができます。
屋根材の上部には、隠しビスと呼ばれるビスを打ち込み、屋根材自体を固定します。

隠しビスは、屋根材の表面からは見えないように設計されており、美観を損ねることなく、屋根材をしっかりと固定することができます。
また、ビスを隠すことで、雨水がビス穴から浸入するのを防ぎ、屋根の耐久性を高める効果もあります。
このように、金属屋根材は、独自の引っ掛け構造と隠しビスによって、美観と耐久性を両立しています。

隅棟部では斜めに切断加工します
水密材の取り付け

隅棟部分の金属屋根材は、屋根の形状に合わせて斜めに切断加工してから取り付けます。
隅棟と大棟の接合部分は、複雑な形状になるため、雨水が浸入しやすい箇所です。
そのため、金属屋根材の切断面に水密材を取り付け、雨水の浸入を防ぎます。

水密材は、スポンジ状の素材で、雨水や風の浸入を防ぐ役割があります。
金属屋根材の切断面に水密材を取り付けることで、隅棟と大棟の接合部分の防水性を高め、雨漏りを防ぎます。
このように、隅棟部分の施工は、高度な技術と丁寧な作業が求められます。

棟の板金施工を行います

樹脂製の土台材を取り付けます

隅棟と大棟の棟板金を取り付ける前に、高さと幅を調整するための土台材を設置します。
この土台材は、棟板金を安定して取り付けるために重要な役割を果たします。

今回は、土台材に樹脂製の材料を使用しました。
樹脂製の土台材は、木材のように腐食やシロアリの心配がなく、耐久性に優れています。

また、軽量で加工しやすく、現場での作業効率を高めることができます。
このように、土台材の材質にもこだわり、長期にわたって安心して使える屋根を目指します。

隅棟板金を取付けます
ビスを打ち棟を固定します

樹脂製の土台材を設置したら、その上から隅棟の棟板金を被せるように取り付けます。
棟板金を固定する際は、棟板金の真横から、一定の間隔をあけて固定用のビス釘を打ち込みます。

この固定方法は、棟板金をしっかりと固定し、強風などによる飛散を防ぐために重要です。
また、ビス釘を一定の間隔で打ち込むことで、棟板金にかかる力を分散させ、耐久性を高める効果もあります。

ビス釘の打ち込みが不十分だと、棟板金が浮き上がったり、剥がれたりする可能性があるため、慎重に作業を行います。

大棟部の棟板金も取付けます

隅棟と同様に、大棟部分にも土台材を設置し、その上から棟板金を取り付けていきます。
棟板金の固定方法は、隅棟の場合と同じです。
棟板金の横側から、ビス釘を打ち込んで固定していきます。

最後に、打ち込んだビス釘の釘頭にコーキングボンドを塗布し、止水処理を行います。
コーキングボンドは、雨水の浸入を防ぐための重要な役割を果たします。
ビス釘の打ち込み穴や、棟板金同士の隙間を埋めることで、雨水が建物内部に浸入するのを防ぎます。

一階屋根でもある差し掛け屋根にも金属屋根材にてカバー工法で重ね葺きを行います

一階屋根もカバー工法で施工
壁際に外壁専用板金を取付けます

二階屋根の施工と同様に、一階部分の差し掛け屋根にも金属屋根材を取り付けていきます。
差し掛け屋根は、二階屋根とは異なり、外壁と接する部分があります。
この部分の施工が、差し掛け屋根の大きな特徴です。

差し掛け屋根と外壁の接合部には、雨水の浸入を防ぐために、屋根リフォーム専用の壁際板金を使用します。
この壁際板金は、屋根と外壁の間にできる隙間を塞ぎ、雨水が建物内部に浸入するのを防ぐ重要な役割を果たします。
外壁の形状に合わせて壁際板金を設置し、屋根と壁の接合部をしっかりと覆います。
これにより、雨水が建物内部に浸入するのを防ぎ、建物の耐久性を高めます。

屋根全体を掃除を行い金属屋根材での重ね葺きでもあるカバー工法の施工完了

完了写真

全ての施工が完了した後、屋根に残った材料や工具を丁寧に片付け、最後に屋根全体を清掃しました。

お客様には、美しく生まれ変わった屋根をご覧いただき、大変喜んでいただけました。
特に、「もう飛び込みの訪問業者に声をかけられる心配がない」と、安堵の表情を浮かべていらっしゃいました。

今回の工事を通じて、お客様の住まいを美しく、そして安心して暮らせる空間にするお手伝いができたことを大変嬉しく思います。

ヤマムラ建装 株式会社では

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