【水切り板金】名古屋市天白区 杜撰な施工とドーマーまでのケラバ板金設置と防水!雨漏りの危険信号!あなたの屋根は大丈夫?

名古屋の屋根修理専門家が全公開!見えない部分の施工不良と、雨漏りを再発させない技術

工事のきっかけ

全ての始まりは、名古屋市内のお住まいで行った屋根点検でのことでした。
一通り屋根全体を見渡した際、端の部分、専門用語で「ケラバ」と呼ぶ箇所の瓦に、ほんのわずかなぐらつきがあることに気づきました。
多くの場合、見過ごされてしまうような小さな異変です。
しかし、長年の経験が「これは何かある」と警鐘を鳴らしていました。
お客様にご許可をいただき、その瓦を一枚剥がした瞬間、私たちの予測は確信に変わりました。
そこにあるべきはずの、雨水の侵入を防ぐ最後の砦「水切り板金」が、影も形もなかったのです。
さらに、その下に並ぶ瓦は、まるで素人が並べたかのようにガタガタで、無数の隙間が口を開けていました。
これでは、強い雨が降れば雨水はたやすく内部に侵入し、気づかぬうちに下地を腐らせてしまいます。
このお住まいは、今まで雨漏りがなかったのが不思議なほどの、まさに“雨漏り予備軍”でした。
瓦のわずかなぐらつきという小さなサインの奥には、新築時の施工に起因する、深刻な問題が隠されていたのです。
私たちは、この危険な事実をお客様に真摯にお伝えし、将来にわたって安心して暮らしていただくための、根本的な修繕リフォーム工事をご提案するに至りました。

建物の状況

築年数 ・・・ 築25年ほど

工事費用・・・ 約25万円ほど(足場・外壁塗装代は別)

施工期間・・・ 3日間ほど

建物種別・・・ 戸建て(木造)

ビフォーアフター

01.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ袖部に板金施工前の状態。

02.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ袖瓦を一枚ずつ取り付け作業完了後。

名古屋市にお住まいで、「うちは雨漏りしていないから大丈夫」と思っていませんか?
その安心は、もしかしたら砂上の楼閣かもしれません。
今回ご紹介するのは、一見すると何の問題もなさそうだった一軒のお宅で、瓦のほんのわずかな“ぐらつき”から発覚した、衝撃的な屋根の施工不良の物語です。

瓦を一枚剥がした先に広がっていたのは、プロの目から見ても信じがたい光景でした。
雨漏りを防ぐための最も重要な部品が取り付けられておらず、瓦はガタガタ。

この記事では、その危険な状態から、お客様の負担を最小限に抑えつつ、お洒落なドーマー屋根まで含めて完全な防水性能を取り戻した、屋根修理リフォームの全記録を、包み隠さず公開します。
あなたの屋根に隠されたリスクを見つけ出す、きっかけになるかもしれません。

【名古屋の屋根修理】瓦のわずかな”ぐらつき”が危険信号!雨漏りを未然に防ぐプロの屋根点検

01.名古屋市天白区 ケラバ瓦修理 ケラバ袖瓦の通りが不安定に施工されています。

先日、お住まいの屋根点検に伺った際、屋根の一番端の部分(ケラバ)の瓦に、わずかなぐらつきがあることを確認しました。
一見すると些細なことかもしれませんが、これは屋根が発する重要なSOSサインである可能性があります。

詳しく調査を進めると、瓦を固定している内部に、雨水を適切に排水するための「水切り板金」という非常に重要な部材が設置されていないことが目視で判明しました。
この板金がないと、横から吹き込む雨水が屋根の内部へ直接侵入し、気づかないうちに雨漏りや下地の腐食を引き起こす大きな原因となります。

そこで今回は、将来の安心のための修繕リフォーム工事をご提案させていただきました。
まずは、この重要な水切り板金を正しく設置するため、作業スペースを確保すべく、周辺の瓦を一枚一枚丁寧にめくっていく作業から開始します。
見えない部分のひと手間が、お住まいの寿命を大きく左右するのです。

瓦を剥がして判明した、信じられない施工の実態

02.名古屋市天白区 ケラバ修理 瓦の施工方法が良くありません。
03.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ部の高さ調整材が奥に設定されています。

瓦を剥がし、下地の状態を確認したところ、私たちは目を疑うような光景を目の当たりにしました。
そこには、およそ専門家の仕事とは考えられない、非常に杜撰な施工がなされていたのです。

問題となっていたのは、瓦の葺き方です。一枚まるごと使われている瓦の隣の列に、不自然に小さくカットされた瓦が使われているなど、瓦の列が全く揃っていませんでした。
屋根全体のラインがガタガタになっており、これでは見た目が悪いだけでなく、屋根としての重要な機能を果たせません。

このような施工では、瓦同士の間に不必要な隙間が生まれ、雨水が簡単に内部へ侵入してしまいます。
これが雨漏りの直接的な原因となるのです。
また、瓦がしっかりと固定されていないため、台風などの強風時に瓦がずれたり、飛散したりする危険性も非常に高まります。

【名古屋の屋根リフォーム】現状を活かす最善の雨漏り対策

04.名古屋市天白区 ケラバ修理 工具を使って釘を取っていきます。
05.名古屋市天白区.ケラバ修理 ケラバ部に高さ調整で樹脂製桟木打ちます。

屋根の点検を進める中で判明した施工上の問題。
これを完全に修正するには、全ての瓦を一度剥がして葺き直すのが理想です。
しかし、それではお客様の費用的なご負担が非常に大きくなってしまいます。
私たちは、お客様のご負担を最小限に抑えつつ、雨漏りのリスクを根本から解決するための最適なプランをご提案しました。

それは、既存の瓦の並びを活かしながら、雨漏りを防ぐための最も重要な部分に手を加える方法です。
まず、屋根の端(ケラバ)からの水の侵入を防ぐ「水切り板金」を新たに取り付けます。

この板金を正しく設置するため、まず屋根の下地である「桟木」に板金の幅に合わせた精密な切り込みを入れ、スペースを確保します。
同時に、瓦の高さを均一に保つための高さ調整材として、腐食に強い樹脂製の桟木を追加で設置しました。

お客様にとって何が最善かを第一に考え、専門的な知識と技術で最適な解決策をご提案する。

見えない場所に隠れた安心の一手!水切り板金の重要性

06.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ部に水流れ板金を新たに取り付けます。
07.名古屋市天白区 ケラバ修理 水流れ板金の接続にコーキングボンド塗布します。

下地の調整が完了したら、いよいよ雨漏りを防ぐための生命線、「水切り板金」を屋根の端(ケラバ)に設置していきます。
この板金は、屋根の下側である軒先から、頂上部分の大棟に向かって隙間なく取り付けていきます。

この部材が果たす役割は非常に重要です。
万が一、瓦の隙間から雨水が内部に侵入してしまっても、この板金が受け皿となって水をしっかりとキャッチ。
そのまま軒先に設置されている雨樋へと安全に導き、排水してくれるのです。
まさに、お住まいを雨漏りから守るための「最後の砦」と言えるでしょう。

また、この板金は長い一枚板ではないため、現場で複数本を繋ぎ合わせて施工します。
その際、私たちは板金と板金のつなぎ目から水が漏れることのないよう、接続部分に防水用のコーキングを丁寧に充填し、接着します。
このような見えない部分への確実な一手間が、長期にわたる安心と、お住まいの寿命を守ることに繋がるのです。

単位の精度が命!職人技が光る瓦の現場加工

03.名古屋市天白区 屋根補強 ディスクグラインダー。
08.名古屋市天白区 ケラバ修理 瓦を工具で切断加工しておきます。

内部の防水工事が完了したら、次はいよいよ瓦を元の状態に戻す工程です。
しかし、単に元に戻すのではありません。
雨漏りの原因となるわずかな隙間も作らないため、屋根の形状に合わせて瓦を一枚一枚加工する、非常に重要な作業が待っています。

ここで登場するのが、私たち屋根職人が使う「ディスクグラインダー」という専用の電動工具です。
先端に取り付けられた屋根工事専用の刃を高速回転させ、硬い瓦を正確に切断していきます。
屋根の端のラインからはみ出した部分を、ミリ単位の精度で精密にカットしていくのです。
この作業には、熟練の技術と高い集中力が求められます。

こうして現場で丁寧に加工された瓦を、元の位置にぴったりと収まるように葺き直していきます。
一見地味な作業ですが、この精密な一手間こそが、屋根全体の美観を整え、長期にわたって雨水の侵入を許さない強固な防水性能を生み出すための鍵となるのです。

ビス1本で差がつく!雨漏りを防ぐ最終仕上げのこだわり

10.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ袖瓦を一枚ずつ取り付けて行きます。
12.名古屋市天白区 ケラバ修理 軒先から大棟までケラバ袖瓦を全て取り付けます。

屋根の形状に合わせて瓦を一枚一枚丁寧に加工した後、いよいよ雨漏り修理工事の最終仕上げとなる工程に入ります。
屋根の端を風雨から守る重要なパーツ、「ケラバ袖瓦」の取り付けです。

このケラバ袖瓦を、屋根の下側である軒先から頂上に向かって、順番に一枚ずつ丁寧に取り付けていきます。
そして、この最後の仕上げで私たちが最もこだわるのが、瓦を固定するために使用する部材です。

私たちは、防水ゴムパッキンが付いた特殊なビスを使用します。
このパッキンが、ビスを打ち込んだ穴からのわずかな雨水の侵入も確実に防いでくれるのです。
ただ固定するだけでなく、将来にわたって雨漏りを再発させないための重要な一手間です。

片側だけでは不十分!屋根全体の安全を守る「葺き終い」の重要工事

01.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ袖部に水流れ板金を入れて行きます。

屋根の右側(葺き初め)の修理に続き、今回は反対側の左側にあたる「葺き終い」部分の工事に着手します。
洋風の平らな瓦は、一般的に右から左へ向かって一枚ずつ葺き上げていくため、このように呼ばれています。

雨漏りのリスクは屋根全体に潜んでいるため、片側だけを修理しても万全とは言えません。
お住まいを長期的に守るためには、両側をしっかりと点検・修繕することが不可欠です。

作業はまず、屋根の端を覆う「ケラバ袖瓦」を、頂上部分から軒先に向かって一枚一枚丁寧に取り外すことから始めます。
この取り外した瓦は、内部の防水工事が完了した後に再び使用する大切な部材です。
そのため、破損したり、屋根から落下したりすることのないよう、細心の注意を払いながら安全な場所にまとめて保管します。

見えない反対側も妥協なし!雨漏りを再発させない徹底工事

02.名古屋市天白区 屋根修理 作業範囲まで平瓦を取り外して段取りをします。
03.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ部に水流れ板金を取付けていきます。

屋根の右側(葺き初め)の修理を終え、続いて左側(葺き終い)の工事に取り掛かります。
まず、端の部分の瓦を丁寧に取り外し、内部に防水用の「水切り板金」を設置するための作業スペースを確保します。

作業手順は、すでにご紹介した右側と全く同じです。
屋根の下地である桟木に専用のノコギリで精密な切り込みを入れ、そこに水切り板金を設置。
板金のつなぎ目からは一滴の水も漏らさぬよう、防水用のコーキング材で隙間なく接着します。
この見えない部分への徹底したこだわりが、お住まいの安心を守るための基本です。

その後、取り外した瓦を元に戻しますが、ここでも専門的な一手間を加えます。
電動工具「ディスクグラインダー」を使い、屋根の形状に合わせて瓦を正確に加工。
こうして葺き直すことで、隙間のない完璧な仕上がりを実現します。
左右どちら側であっても、一切妥協しない施工をお約束します。

雨漏りを再発させない!プロが施す二重の防水対策とは

04.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ部の瓦表面に水密材を取り付けます。
05.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ袖瓦を軒先から一枚ずつ取り付けます。

内部の防水工事と瓦の葺き直しが完了したら、さらに防水性能を高めるための重要な工程へと移ります。
ただ元に戻すだけでは、プロの仕事とは言えません。

まず、屋根の端の部分(ケラバ際)の瓦の表面に、「水密材」という特殊な防水部材を設置します。
これは、雨水が弱点となりやすい屋根の端へ集中して流れるのを防ぎ、水の流れをコントロールする重要な役割を果たします。
裏面には強力な粘着テープが付いており、瓦に隙間なく密着させ、二重の防水層を形成します。

屋根の下から頂上までこの水密材を設置した後、いよいよ最終仕上げです。
最初に取り外しておいた「ケラバ袖瓦」を、軒先から一枚ずつ丁寧に取り付けます。
固定には、防水ゴムパッキン付きのビス釘を使用。

そのお洒落なドーマー、雨漏りの原因かも?プロが教える注意点

10.名古屋市天白区 ケラバ修理 ドーマーのある屋根建物。

お住まいの外観をお洒落に彩る「ドーマー」。屋根から突き出た小さな屋根付きの窓は、お部屋に光を取り込んだり、風通しを良くしたりと、大切な役割を持っています。
中にはデザイン性を重視した窓のないタイプもありますが、いずれも建物のアクセントとして人気です。

しかし、そのお洒落な見た目とは裏腹に、ドーマーは構造が複雑なため、雨漏りのリスクが非常に高い箇所の一つであることをご存知でしょうか。

特に注意が必要なのは、大きな屋根とドーマーが接する部分です。
この境界部分は雨水が集中しやすく、防水処理の施工が非常に重要となります。
使用されている屋根材や外壁材、そして防水板金の施工方法が建物の構造に適していないと、経年劣化とともに隙間が生じ、雨漏りの原因となってしまうのです。

ご自宅のドーマーに少しでも不安を感じたら、専門家による点検をおすすめします。
手遅れになる前に、ぜひ一度ご相談ください。

見落とし厳禁!複雑なドーマー屋根も徹底した雨漏り対策を

06.名古屋市天白区 ケラバ修理 ドーマー屋根のケラバ部にも板金を取り込みます。
07.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ部に高さ調整材と水密材を取り付けます。

メインの屋根だけでなく、お洒落な外観を作り出す「ドーマー」部分も、雨漏りのリスクを見逃せない重要な箇所です。
こちらのお宅でも、メインの屋根と同じ瓦が使われていたため、同様に徹底した防水工事を行いました。

まず、雨漏りを防ぐ要となる「水切り板金」を設置するため、端の部分にあたるケラバ袖瓦や周辺の瓦を丁寧に取り外します。
そして、屋根の下地である桟木に専用の工具で精密な加工を施し、水切り板金がぴったりと収まるスペースを確保してから設置します。

板金の取り付け後、瓦を葺き直しますが、それで終わりではありません。
さらに、瓦の高さを正しく調整するための桟木を追加し、瓦の表面には雨水の流れを適切にコントロールする「水密材」という防水部材を設置します。

複雑な形状のドーマーだからこそ、このような二重三重の丁寧な防水対策が不可欠です。

【名古屋の屋根工事完了】見えない部分へのこだわりが、お客様の安心に繋がりました

08.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ袖瓦をビスを打ち込み固定していきます。
09.名古屋市天白区 ケラバ修理 ケラバ袖瓦を一枚ずつビスで固定しながら取り付けます。

内部の防水対策を万全にした後、いよいよドーマー屋根の修理も最終仕上げの工程です。
まず、一時的に取り外しておいた「ケラバ袖瓦」を、ドーマーの左右両側へ一枚一枚丁寧に取り付けていきます。

そして最後に、屋根の頂上部分にあたる「大棟瓦」を元の位置にしっかりと復旧させ、これですべての作業が完了いたしました。
複雑な形状のドーマー部分も、見えない下地から徹底的に防水対策を施したことで、雨漏りの心配はもうありません。

全ての工事完了後、お客様と協力会社の社長様にご報告し、作業中に撮影した写真をお見せしながら、どのような工事を行ったのかを詳しくご説明させていただきました。
お客様からは労いのお言葉をいただき、安心されたご様子に私たちも胸を撫で下ろしました。

お客様に心からの安心をお届けできたこと、それが私たちの何よりの喜びです。
お住まいの屋根のことでお困りでしたら、いつでもお気軽にご相談ください。

代表 撮影
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お客様との記念撮影