【瓦屋根補強】常滑市 危険な針金固定の瓦をビスで補強!台風・地震に備える軒先・ケラバ・棟の修理・点検を解説!

台風・地震に負けない屋根へ!屋根の弱点とそれを克服する補強工事の全て

工事のきっかけ

先日、名古屋市近郊の常滑市にお住まいのお客様から、「最近の台風のニュースを見るたびに、うちの古い屋根が飛ばされないか心配で夜も眠れないんです」と、切実なご相談をいただきました。
築年数も経っており、これまで一度も本格的な点検をされたことがないとのこと。
さっそく無料点検にお伺いすると、屋根の軒先やケラバといった重要な部分の瓦が、現在ではほとんど使われない「針金」で固定されている状態でした。
針金はすでに錆びつき、数本は切れかかっている危険な状態です。
このままでは、次の台風で瓦が飛散し、ご自宅だけでなくご近所にも被害を及ぼしかねません。
私たちはこの状況をお客様にご説明し、将来の安心のために、針金に頼らないビスによる強固な固定補強と、その他の予防メンテナンスを含めた総合的な屋根補強工事をご提案させていただくことになりました。

建物の状況

築年数 ・・・ 築30年以上

工事費用・・・ 約35万円ほど

施工期間・・・ 約4日間ほど

建物種別・・・ 戸建て(木造)

ビフォーアフター

03.常滑市 屋根修繕 ケラバ袖瓦も針金で緊結して固定しています。

06.常滑市 屋根修繕 釘穴にビスを打ち込み瓦を固定します。

「うちの屋根、次の大型台風で本当に大丈夫だろうか?」
「屋根の角度が急だけど、ちゃんと隅々まで見てもらえるの?」
名古屋市やその近郊で、このような屋根に関するご不安をお持ちではありませんか。
ご自身で確認することが難しく、専門業者に頼むべきか悩んでいる方も多いことでしょう。

この記事では、プロの屋根診断士が、実際の点検から補強工事完了までの一連の流れを写真付きで詳しく解説します。
放置すると危険な屋根のサインや、住まいの寿命を延ばすためのメンテナンスの秘訣が分かります。

急な角度の屋根でも大丈夫!ドローンや高所カメラで安全に点検します

01.常滑市 屋根修繕 屋根の現状を目視点検を行います。

「うちの屋根は角度が急だけど、点検してもらえるだろうか?」このようなご心配の声をいただくことがあります。
ご安心ください。弊社では、お客様のお住まいの状況に合わせ、安全を最優先した最適な方法で点検を行います。

緩やかな勾配の屋根であれば、専門のスタッフが直接登り、細部まで丁寧に調査します。
しかし、安全に作業できる屋根の角度には目安があり、瓦の種類によっては滑りやすいなど、一概に判断はできません。

直接登ることが危険だと判断した場合には、主に3つの方法で対応します。
一つは高所用の専用カメラでの撮影、もう一つは許可を得たドローンによる空撮調査です。
これらにより、屋根に上がることなく状態を把握できます。
そして、より詳細な調査が必要な場合は、お客様とご相談の上で足場を設置して万全の体制で点検することもあります。

どのような屋根でも諦めずに、まずはお気軽にご相談ください。最適な点検方法をご提案いたします。

その瓦、針金で固定されていませんか?台風で飛散する危険なサイン

04.常滑市 屋根修繕 切妻屋根の類別説明。
02.常滑市 屋根修繕 針金で縛った軒先瓦の固定を変更します。

屋根の点検で私たちが特に注意深く確認する場所に、屋根の先端部分「軒先瓦」があります。
ここは台風などの強風を真正面から受けるため、瓦の固定状態が住まいの安全を大きく左右するからです。

先日点検した常滑市にお住いのお宅では、この軒先瓦が針金で固定されていました。
これは一昔前の工法ですが、実は大きなリスクを抱えています。
当時使われていた針金の多くは、現在のような錆防止のコーティングが施されていません。
そのため、長年の雨風で劣化が進み、やがてぷつりと切れてしまうのです。

もし固定している針金が切れてしまったら、大型台風の際に下から吹き上げる風の力で瓦が簡単にめくり上げられ、落下や飛散につながる恐れがあり大変危険です。

軒先だけじゃない!屋根の側面「ケラバ」の針金固定も要注意

03.常滑市 屋根修繕 ケラバ袖瓦も針金で緊結して固定しています。
04.常滑市 屋根修繕 反対側のケラバ袖部の瓦も確認します

屋根の先端「軒先」に続き、次に私たちが注目するのは屋根の両側面にあたる「ケラバ」です。
ここは横殴りの雨風から建物を守る重要な部分で、軒先と同様に瓦の飛散が起こりやすい箇所です。

点検を進めると、やはりこちらのケラバの瓦も、軒先と同じく針金で固定されている状態でした。
昔の工法では、瓦上部の釘だけでは固定力が足りないと考え、補助的に瓦の前面を針金で縛って強度を補っていたのです。

しかし、軒先の記事でもお伝えした通り、この命綱ともいえる針金が経年劣化で錆び、切れてしまっては意味がありません。

そこで私たちは、この古い方法に頼るのではなく、より強固で長期的に安心できる「ビス釘」による直接固定をお客様にご提案しました。
屋根の先端と側面をしっかり固めることで、あらゆる方向の風に強い屋根が実現します。

「まだ大丈夫」でも安心のために。棟の転倒防止コーキングのご提案

05.常滑市 屋根修繕 積み上げていた隅棟は緊急で治すほどでも無いです。
06.常滑市 屋根修繕 鬼瓦しっくいもまだ劣化しているほどでも無いです。

屋根の縁の点検に続き、屋根の骨格ともいえる「棟」部分の調査を行いました。
屋根の頂上にある大棟や、角に伸びる隅棟は、台風や地震の際に大きな力がかかる重要な箇所です。

隅々まで調査した結果、幸いにも棟全体に大きな崩れやズレはなく、すぐに大規模な修繕が必要な状態ではありませんでした。
また、瓦の隙間を埋める漆喰(しっくい)も、交換を要するほどの深刻な劣化は見られませんでした。

しかし、私たちはプロの視点から、将来の安心のための「予防メンテナンス」をご提案しました。
それは、台風などの強風で棟がズレたり倒れたりするのを防ぐため、棟瓦の継ぎ目をコーキングで部分的に接着固定するというものです。

この一手間が、数年後の大きな被害を防ぐことに繋がります。
今すぐ必要でなくても、未来のために備えておく。

その天窓、本当に大丈夫?雨漏りの急所「水下エプロン」の早期メンテナンスのご提案

07.常滑市 屋根修繕 天窓の水下スカートにコーキング塗布する提案をしました。

屋根の点検では、天窓(トップライト)も入念にチェックします。
室内に明るい光を届けてくれる一方、構造上、屋根の中でも特に雨漏りのリスクが高い場所だからです。

先日点検したお宅では、天窓本体に大きな劣化はありませんでした。
しかし私たちが注目したのは、天窓の下側にある「水下エプロン」という金属部分。
ここは雨水の通り道であり、経年劣化で穴が開きやすい、まさに雨漏りの急所といえる場所です。

幸いまだ穴は開いていませんでしたが、状態から判断して、そろそろメンテナンスが必要な時期に来ていると考えました。
そこで、大きなトラブルになる前に、このエプロン表面にコーキング材で新たな防水の保護膜を作る、予防的なメンテナンスをご提案しました。
「転ばぬ先の杖」として早めに対策することが、結果的にお住まいを長持ちさせる秘訣です。

まだ大丈夫でも油断禁物!塩ビ雨樋を長持ちさせる塗装のすすめ

08.常滑市 屋根修繕 雨樋はまだ交換するほどの状態ではありませんでした。

屋根の点検を行う際には、必ず「雨樋」の状態も合わせて確認します。
先日のお宅では、雨樋に大きな損傷はなく、すぐに交換が必要な状態ではありませんでした。

しかし、まだ大丈夫と安心するのは早いかもしれません。
多くの住宅で使われている塩化ビニール製の雨樋は、太陽の紫外線が弱点です。
日々、直射日光を浴び続けることで柔軟性が失われ、硬く脆い状態へと変化していきます。硬化した雨樋は、大型台風の強風など、少しの衝撃で簡単に割れてしまうのです。

そこで弊社では、大きな破損が起きる前の予防策として、10年から15年ごとを目安にした「雨樋の塗装」をお勧めしています。
塗料で表面に新たな保護膜を作ることで紫外線の影響を和らげ、雨樋の劣化スピードを遅らせることができます。

屋根や外壁のメンテナンス時に一緒に塗装するのが効率的です。

【屋根の台風対策工事】ビス一本にもプロの技。軒先とケラバの固定補強

01.常滑市 屋根修繕 軒先瓦の針金で緊結して固定方法を変更します。
06.常滑市 屋根修繕 釘穴にビスを打ち込み瓦を固定します。

いよいよ、台風などの強風に備える屋根の補強工事を開始します。
まず取り掛かるのは、風の影響を最も受けやすい屋根の先端部分、「軒先瓦」の固定作業です。

私たちは、瓦の下にある「軒板」という頑丈な下地材を狙い、最適な位置にビス用の下穴を開けていきます。
そして、防水性の高いパッキンが付いた特殊なビスを一本一本確実に打ち込みます。
このパッキンが雨水の侵入を防ぐため、新たな雨漏りの心配もありません。

続いて、屋根の側面を守る「ケラバ袖瓦」も同様に補強します。
こちらも一枚ずつ丁寧に下穴を開け、下地にしっかりとビスを効かせて固定。

屋根の「縁」を全周にわたって強固に固定することで、あらゆる方向からの風に耐える安心の屋根が完成します。
ビス一本の施工にも、プロとしての技術とこだわりが詰まっています。

【屋根補強工事】左右のバランスが重要!妥協しないケラバのビス固定術

04.常滑市 屋根修繕 反対側のケラバ袖瓦も針金で緊結しています。
05.常滑市 屋根修繕 電気工具で瓦に釘穴を開けます。

片側のケラバの固定補強を終え、続いて反対側の作業へと移ります。
屋根はどちらの面も等しく風雨にさらされるため、左右対称に、同じ品質でしっかりと施工することが災害対策の基本です。

こちら側でも、一枚一枚のケラバ袖瓦に丁寧に下穴を開け、パッキン付きのビスを打ち込んでいきます。
そして、ここでも最も重要なのがビスを打つ位置。このケラバの下にも「破風板(はふいた)」という頑丈な下地が存在します。
私たちは、この見えない下地材にビスが確実に届き、固定力が最大になるよう計算しながら作業を進めます。

揺れに強い屋根の要!大棟のコーキング補強

09.常滑市 屋根修繕 二階屋根の積み上げた棟に補強工事を提案します
09.常滑市 屋根修繕 棟の上段の冠瓦の接続もコーキング塗布します。

屋根の周囲をビスで強固に固定し、いよいよ補強工事の最終仕上げです。
最後は、屋根のてっぺん、建物の背骨ともいえる「大棟」の強化作業。
ここは強風だけでなく、地震の揺れの影響も受けやすい非常に重要な部分です。

棟は複数の瓦が積み上げられており、この瓦同士の結束力を高めることが倒壊を防ぐ鍵となります。
そこで私たちは、強力なコーキングボンドを使い、積み上げられた「のし瓦」や一番上の「冠瓦」が接する部分を、要所要所で接着固定していきます。

ポイントは、隙間なく塗り固めるのではなく「点付け」で施工すること。
これにより、瓦の持つ自然な動きを妨げずに結束力を高め、揺れに強いしなやかな構造が生まれます。

【天窓の雨漏り対策】手遅れになる前に!コーキングで作る強力な防水保護膜

10.常滑市 屋根修繕 天窓の水下スカートにコーキングを塗布します。
12.常滑市 屋根修繕 コーキングボンドで水下スカートに膜を作ります。

天窓(トップライト)からの雨漏りを防ぐ上で、最も重要なチェックポイントの一つが、下側にある金属部分「水下エプロン(水下スカートとも呼びます)」です。
ここは雨水が集中するため、経年劣化で穴が開いてしまう前に、予防的なメンテナンスを行うことが大切です。

今回の作業では、このエプロン部分に特殊なコーキングボンドを丁寧に塗り重ね、表面に新たな防水の保護膜を形成していきます。

このコーキング材は、乾燥すると弾力性のあるゴム状に変化する特性を持っています。
このしなやかなゴムの膜が、雨水を強力に弾き、紫外線や酸性雨による金属の腐食を防いでくれるのです。

部品交換のような大掛かりな修理になる前に、こうして定期的に保護メンテナンスを行うことで、天窓の寿命を延ばし、長期的な安心に繋がります。

【屋根工事完了】仕事の終わりは清掃から。お客様の「お疲れさま」が私たちの誇りです

13.常滑市 屋根補強 ブロアー

全ての補強・メンテナンス作業が完了し、いよいよ工事も最終段階に入ります。
私たちは、屋根の上から全ての道具や材料を慎重に降ろした後、必ず屋根全体の清掃を行います。

電動ブロワーを使い、工事中に出た細かなゴミやホコリはもちろん、既存の土埃などもきれいに吹き飛ばします。
屋根の上が完全にきれいになったことを確認し、お客様に作業の完了をご報告したところ、「作業お疲れさまでした」と温かいねぎらいのお言葉をいただきました。
お客様の安心した表情と、このような一言が私たちの何よりの励みになります。

この度は、大切なお住まいの工事をご用命いただき、誠にありがとうございました。

代表 撮影
ヤマムラ建装 お問い合わせ先と宣伝文句

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お客様との記念撮影