名古屋市緑区 築年数経過による雨漏りを根本解決!新しく谷樋鉄板に交換作業と大棟修繕で安心の建物へ

谷鈑金の接続部から雨水が出ています

「倉庫の天井裏から雨漏りが!?原因は過去の杜撰な工事?」
名古屋市緑区のお客様から、倉庫代わりに使っていた部屋の雨漏り修理のご依頼をいただきました。
過去の修理痕跡がありましたが、不十分な工事が原因で雨漏りが再発していました。
今回の工事では、根本的な解決を目指し、谷樋の交換と大棟の修繕を丁寧に行いました。


名古屋市緑区のお客様より、倉庫代わりに使っていた部屋の天井裏からの雨漏り修理のご依頼をいただきました。
過去に同じ場所の谷樋を修理した形跡がありましたが、簡易的な修理だったため、再び雨漏りが発生してしまったようです。
今回は、谷樋の交換と大棟の修繕をご提案し、工事をさせていただくことになりました。

過去の杜撰な工事が原因で雨漏りが再発し谷樋の交換と大棟の修繕を丁寧に行った

谷鈑金の表面にコールタールを塗ってあります

屋根の谷樋に黒いベタベタ…それ、もしかして逆効果かも!?
古い谷樋によく見られるコールタール補修の真実

屋根点検をしていると、たまに見かけるのが古い谷樋に黒いコールタールが塗られているケースです。
「これで防水バッチリ!」と思われがちですが、実はこれ、ほとんど意味がないんです。
それどころか、谷樋の金属とコールタールって相性が悪いんですよね。
時間が経つと剥がれてきたり、ひび割れてきたり…。
かえって雨漏りの原因になることもあるんです。

しかも、コールタールを塗る時に垂れてしまった塗料が、屋根瓦にこびりついて、見た目も悪くなってしまいます。
せっかくの綺麗な屋根が台無しですよね。
つまり、古い谷樋へのコールタール補修は、良いことが一つもないと言っても過言ではありません。
「昔はこれが当たり前だったから…」とそのままにせず、専門家に相談して、適切な修理方法を選びましょう。

昔の谷の施工

雨漏りしていた谷樋を見てみると、過去に修理された形跡がありました。
でも、ちょっと気になる点が…。
どうやら、以前修理した業者は、積み上げられた大棟の瓦を外さずに、古い谷樋を切って、新しい谷樋を差し込んだようです。

確かに、大棟の瓦を外さない分、工事費用は安く済むかもしれません。
でも、これって根本的な解決になっていないんですよね。
例えるなら、虫歯を治療せずに、詰め物だけしたようなもの。
一時的には良くなったように見えても、すぐにまた悪くなってしまうんです。

実際、このお宅も10年経たずに雨漏りが再発していました。
今回は、手間はかかりますが、しっかりと大棟を解体し、古い谷樋を撤去してから新しい谷樋を取り付けます。
これが、雨漏りを再発させないための、確実な方法なんです。

長すぎる大棟部を取り除きます

古い谷樋を新しいものに交換するために、まずは邪魔になっているものを撤去していきます。
その一つが、谷樋の上にある積み上げられた瓦、いわゆる「大棟(おおむね)」です。
特に、昔ながらの工法で建てられた屋根は、この大棟が谷樋よりもかなり高く積まれていることが多いんです。

この高く積まれた大棟が、古い谷樋の撤去作業の邪魔になるだけでなく、雨水が溜まりやすく、雨漏りの原因になることもあるんです。
だから、古い谷樋をしっかり取り外して、新しく雨水の流れをスムーズにするためには、まずこの大棟を解体する必要があるんです。
棟瓦と呼ばれる一番上の瓦から順番に、丁寧に外していきます。

「え、瓦を外すの?大変そう…」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。
熟練の職人が、瓦を傷つけないように、一つ一つ丁寧に作業を進めていきます。

谷板金周辺の瓦などを取り外します

谷鈑金や瓦などを取り除きます

古い谷樋を撤去するためには、谷樋に重なっている周りの瓦も一旦取り外す必要があります。
なぜなら、瓦が邪魔をして、古い谷樋をそのまま引き抜くことができないからなんです。

例えるなら、パズルのピースを入れ替える時に、周りのピースを少し動かすようなもの。
古い谷樋を撤去するためには、周りの瓦たちにちょっとだけ我慢してもらう必要があります。

瓦を外すと、瓦と谷樋が土でくっついていることがあります。
この土も綺麗に取り除いて、土嚢袋にまとめて処分します。
そして、取り外した瓦は、新しい谷樋を取り付けた後にまた使うので、割れないように丁寧に屋根の上に置いておきます。

「瓦を割っちゃったりしないの?」と心配になるかもしれませんが、ご安心ください。
熟練の職人が、瓦の種類や状態に合わせて、慎重に作業を進めていきます。

ルーフィング防水紙を敷いていきます

新しい谷樋を取り付ける前に、実はもう一つ、大切な作業があります。それは、ルーフィング防水紙を敷くことです。
「え、新しい谷樋をつけるのに、なんで紙を敷くの?」と思われたかもしれません。
これは、万が一、谷樋から雨水が浸入したり、染み込んでしまったりした場合に備えての対策なんです。

例えるなら、雨が降った時に傘をさすだけでなく、レインコートも着るようなもの。
二重の備えをしておくことで、雨漏りのリスクを最小限に抑えることができます。

この防水紙を敷くことで、雨水が屋根裏に入り込むのを防ぎ、軒先へとスムーズに流れるようにします。
つまり、お家を雨から守る、最後の砦のような役割を果たしてくれるんです。
新しい谷樋を取り付ける際には、この防水紙の設置も欠かせません。

新しい谷樋鉄板をルーフィング防水紙の上に取り付けます

谷鈑金に水密材を取り付けます

古い谷樋を撤去し、防水紙も敷き終わったらいよいよ新しい谷樋の取り付けです。
今回使用するのは、サビに強く耐久性の高い「ガルバリウム鋼板」でできた谷樋です。

「ただ取り付けるだけじゃないの?」と思われたかもしれません。
実は、雨水をしっかり排水するために、もう一つ工夫を凝らします。
それが、谷樋の側面に取り付ける「水密材」というスポンジ状の部材です。

これは、雨水が谷樋の横から溢れ出てしまうのを防ぐためのもの。
例えるなら、お弁当箱の蓋についているパッキンのような役割です。

この水密材を取り付けることで、雨水はしっかりと谷樋の中を流れ、スムーズに排水されるようになります。
新しい谷樋と水密材、この二つの組み合わせによって、雨漏りの心配をグッと減らすことができるんです。

谷鈑金の接続部に隙間は大きく開けない

新しい谷樋は、屋根の上で扱いやすいように、1本あたり1.8mほどの長さにカットされています。
そのため、屋根の長さに合わせて、何本かの谷樋を繋ぎ合わせて設置していく必要があります。

「繋ぎ目から雨漏りしないの?」と心配になる方もいるかもしれません。
ご安心ください。
谷樋同士の繋ぎ目は、谷板金同士を大きく重ねるようにして取り付け、隙間をできるだけ小さくする工夫をしています。

例えるなら、プラモデルのパーツを組み立てるようなもの。
一つ一つのパーツを丁寧に組み合わせることで、ピッタリと隙間のない谷樋を作り上げていきます。
もちろん、熟練の職人が、長年の経験と技術を駆使して、雨水がスムーズに流れるように、丁寧に設置していきます。
屋根の上という、足場の悪い場所での作業ですが、安全にも十分に配慮しながら、一つ一つ確実に作業を進めていきます。

八谷部鉄板の頂点部は加港が難しい

屋根の形によっては、左右から流れてきた雨水が一点に集まる場所があります。
そこが「八谷(はちや)」と呼ばれる場所です。
ちょうど、漢数字の「八」のような形をしているところですね。

この八谷は、雨水が集中するため、特に雨漏りが起こりやすい要注意ポイントなんです。
だから、谷樋を設置する際には、この部分をしっかりと加工する必要があります。

「加工って、具体的に何をするの?」と思われたかもしれません。

簡単に言うと、左右の谷樋をピッタリと重ね合わせるように、それぞれの端っこを特殊な工具で折り曲げたり、切断したりする作業です。
この加工は、職人の腕の見せどころ。
ちょっとでも隙間があると、そこから雨水が浸入してしまうので、経験豊富な職人が慎重に作業を進めます。

例えるなら、パズルのピースを組み合わせる時に、ピッタリ合うように微調整するようなもの。
熟練の技によって、雨水がスムーズに流れる、隙間のない八谷を作り上げていきます。
このように、新しい谷樋を取り付ける作業は、細部にまでこだわって行われます。
特にこの八谷は、雨漏りを防ぐ上で非常に重要な場所なので、時間をかけて丁寧に作業しました。

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