名古屋市昭和区にて屋根裏の雨音の原因とは?大棟からの経年劣化?目視による瓦屋根の雨漏りの点検調査の全貌
瓦屋根の雨漏り原因として多い棟の経年劣化について

先日、名古屋市昭和区にお住まいのお客様から、強い雨が降るたびに屋根裏から雨音が聞こえて不安だ、というご相談をいただきました。
お客様のお宅では、お部屋の天井に雨漏りのシミなどは見当たらないとのことでしたが、念のため屋根の点検調査をご依頼いただきました。
そこで、まずはお客様のお宅に訪問し、実際に雨音が聞こえるというお部屋の内部を確認させていただきました。
その後、屋根に上がり、雨音がすると考えられる箇所を中心に、屋根全体の調査を進めさせていただきました。
屋根に登り目視による雨漏り点検を行います

まず、屋根全体の状況を確認させていただいたところ、数年前の台風の影響と考えられる屋根瓦のずれや浮きが複数箇所に見受けられました。
しかしながら、これらの箇所は、お客様が雨音を聞かれた場所からは少し離れておりました。
そのため、念のため写真を記録しながら、さらに詳しく屋根全体を調査させていただくことにいたしました。

調査を続けても、瓦の破損やヒビといった明らかな原因が見当たらず、正直なところ、この時点で少し焦りを感じ始めていました。
というのも、屋根や外壁、あるいは室内で起こる雨漏りの中には、原因を特定するのが非常に難しいケースが存在するからです。
経験上、そうした『原因不明』とも言える雨漏りに遭遇すると、実際には必ず原因が存在するものの、それを突き止めるのが非常に困難になることもありえます。
時には『まさかこんなことが…』というような、想像もつかないような場所から雨水が侵入していることがあるのです。
そのため、原因の特定に非常に時間がかかることもあります。
今回も、原因がなかなか特定できない状況に陥り、『これは少し難しいかもしれない…』と、不安な気持ちが頭をよぎりました。
屋根の端側の瓦が飛散しないような対策で行っていた鉄部材

1980年代以前に建てられた住宅の屋根には、瓦を固定するために鉄製の長い棒が使われていることがありました。
しかし、これらの鉄製の棒は、時間の経過とともに錆びてしまい、固定に使われている針金も同様に錆びて切れてしまうことがあります。
その結果、強風や台風などの際に、固定が不十分になった瓦が飛ばされ、雨漏りの原因となるケースが見られます。
また、屋根の先端部分である軒先にも、同様の鉄製の棒が使われていることがあり、雪害などによって鉄製の棒が折れ、屋根の先端から垂れ下がってくることがあります。
このような状態は、屋根の安定性や耐久性を著しく低下させる可能性があります。
もし、お客様が現在お住まいの住宅の屋根が、上記のような状態である可能性がある場合は、屋根の修理やリフォームをご検討される際に、専門家による屋根部分の点検と適切な修繕工事を行うことを強くお勧めいたします。
専門家による適切な点検と修繕により、屋根の安全性と耐久性をしっかりと確保することができます。
TVアンテナ線の取り込み口など

アンテナ線などの配線を屋根から室内に引き込むために、壁に穴を開ける作業が必要になることがあります。
この作業は、専門的な知識と技術が求められるため、必ず専門の工事業者にご依頼いただくことを強くお勧めいたします。
ご自身で作業を行うと、穴の開け方を誤ってしまい、雨漏りの原因となる可能性がございます。
雨漏りは、建物の構造を腐食させ、深刻なダメージを与えるだけでなく、修繕費用も高額になることがあります。
住宅リフォームや修繕工事をお考えの際は、信頼できる専門業者に相談し、安心して工事を進めることが何よりも大切です。
専門業者であれば、適切な方法で配線工事を行い、雨漏りのリスクを最小限に抑えることができます。
建物の増築部分であるだろう屋根の変則形状な部分

建物の増築をお考えになる際は、既存の建物と増築部分の接合部の施工方法に細心の注意を払う必要があります。
原則として、建物の増築は慎重な検討が求められ、安易にお勧めできるものではありません。
しかし、やむを得ない事情で増築を行う場合は、綿密な計画と熟練した技術が不可欠です。
特に、増築した部分からの雨漏りは起こりやすく、雨水を適切に排出するための水切り板金などの板金加工が極めて重要となります。
これらの板金加工が不十分であると、雨漏りのリスクが著しく高まります。
建物の増築は、将来にわたって安全で快適な住まいを維持するために、慎重な計画と信頼できる専門業者による適切な工事が不可欠であることをご理解ください。
目視による雨漏り屋根の点検調査を進めて行きます

瓦屋根は、瓦そのものが非常に耐久性の高い屋根材であるため、長期間安心して使用できるという特徴があります。
しかし、注意が必要なのは、瓦に明らかな破損が見られなくても、雨漏りが発生する可能性があるということです。
特に、屋根の棟(むね)と呼ばれる頂上の部分や、谷樋(たにどい)、板金加工が施されている部分は、構造上、雨水が集中しやすく、雨漏りの原因となりやすい箇所です。
これらの部分に目立った問題が見当たらない場合でも、棟瓦の積み上げ部分から雨水が内部に浸入し、屋根瓦の裏側に雨漏りが生じることがございます。
また、築年数が長く経過した建物では、屋根の野地板(のじいた)と呼ばれる下地材の隙間から雨水が浸入し、雨漏りが発生する事例も多く報告されています。
現在、屋根のメンテナンスや修繕工事をご検討されているお客様におかれましては、これらの点にも十分にご注意いただき、専門家による定期的な点検をお勧めいたします。

瓦屋根の棟部分に使われている熨斗瓦(のしがわら)は、長年の風雨や気温の変化によって、徐々に角度が変わってしまうことがあります。
特に、本来は外側に向かって傾斜しているべき熨斗瓦が、経年劣化によって内側に向かって傾斜してしまう、いわゆる「逆勾配」の状態になってしまいます。
その様な状態になると、雨水が棟の中心部に集中して流れ込みやすくなり、雨漏りのリスクが非常に高まります。
現在、住宅のリフォームや修繕工事を検討されているお客様におかれましては、屋根の棟部分にある熨斗瓦の角度や状態をしっかりと確認することが、雨漏り対策として非常に重要なチェックポイントとなります。
ご自身での確認では難しいので、専門家による点検をお勧めいたします。

現在の瓦屋根の施工方法は、屋根土を使用しない『屋根土無し工法』が主流となっており、棟部分においても耐震性を考慮した構造が採用されています。
しかし、以前の工法では、屋根土を使用する『屋根土有り工法』が一般的でした。
この旧工法では、棟補強芯材(40×40ミリメートル)は用いられず、屋根土のみで熨斗瓦(のしがわら)を積み上げる方法が取られていました。
この旧来の工法では、熨斗瓦を一枚ずつ積み重ねる際に、間に挟み込まれた屋根土が、長年の風雨や振動によって徐々に流れ出てしまうことがあります。
その結果、熨斗瓦が棟の中心方向へと傾き、雨水が棟の内部に侵入しやすくなってしまいます。
棟内部に浸入した雨水は、屋根土を湿らせ、最終的には屋根裏へと到達し、雨漏りや屋根裏での雨音の原因となることがあります。
このような事態を避けるためには、屋根の定期的な点検と適切なメンテナンスが非常に重要です。
特に、旧工法で施工された瓦屋根をお持ちのお客様は、専門家による詳細な診断を受け、必要に応じて適切な修繕工事をご検討いただくことを強くお勧めいたします。
棟の下に塗られていた屋根漆喰が経年劣化!点検終了後にお客様にお声がけ


お客様より雨漏りに関するご相談をいただき、早速、詳細な調査を実施させていただきました。
その結果、以下の点が明らかになりました。
1. 屋根瓦のズレの特定
数年前に発生した台風などの影響により、お客様の屋根瓦にズレが生じている箇所が確認されました。
2. 雨漏りの原因の特定
調査の結果、雨漏りの原因は、屋根の棟部分から雨水が建物内部に浸入し、屋根裏を伝って流れ落ちる際に雨音が発生していることが判明いたしました。
3. 修繕のご提案
上記調査結果を踏まえ、お客様の建物の状態に最適な修繕方法として、棟の交換修理をご提案させていただきました。
4. その他の部分の確認
屋根の他の部分についても詳細に調査いたしましたが、幸いにも大きな問題は見受けられませんでした。
これらの調査結果につきましては、後日、詳細な工事のご提案と調査報告書を添えて、お客様に改めてご説明させていただく予定です。
私たちは、住宅のリフォームや修繕工事をご検討されている皆様に、専門的な内容も分かりやすく丁寧にお伝えすることを常に心がけております。
ご不明な点やご不安な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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『名古屋市昭和区にて瓦屋根の棟から雨漏り?瓦屋根の雨漏り原因となる棟瓦の解体から修繕、安全対策に至るまでを解説』
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『ヤマムラ建装での目視による建物点検で無料調査と有料調査の違いの説明』
見積もりから工事完了の請求書迄の一連の流れ
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