大府市にて住宅の雨漏り調査!目視による点検調査を行って!原因は屋根の谷樋板金の施工不良かも!

台風並みの強風と一緒に雨が降ると雨漏りし始めます

目視による雨漏り点検の調査です

大府市にお住まいのお客様から、強風などを伴った大雨の時に天井裏で雨が落ちる音が鳴るというご相談をいただきました。
室内の天井板にも雨染みが出来ていることから、雨漏りしているのは確実とのことでした。
お客様からは、「どこからの雨漏りなのか?」「どのような工事が有効なのか?」、台風やゲリラ豪雨の時期が来る前に雨漏り点検をして欲しいというご要望がありました。

後日、お客様がご在宅の日にご訪問させていただきました。
まず、ご挨拶と共にお客様から現在の状態までの聞き取り調査を行いました。
同時に、雨漏りしていると思われる部屋まで案内していただきました。
雨染みが出来ている所から、建物の屋根形状をイメージして、屋根の谷樋で何かあったのだろうと予測しました。
そして、脚立を設置して屋根の方に登っていきました。

屋根上に登り目視による点検調査

屋根の南面には温水器が設置されています

まずは、脚立を使って一階の屋根に登り、そこからさらに脚立を設置して二階の屋根まで登りました。
屋根の南面には、昔に流行った温水器が設置されておりました。
位置的には、雨漏りしている場所から離れていたので、ここではあまり探索はしませんでした。
お客様のお話では、この温水器ももう使用しておらず、ただ単に屋根の重しになっているとのことでした。
これを取り外して撤去するのなら、敷地全体に作業足場を設置して、重機をレンタルして吊り上げながら降ろすしか手段は無いですね。

谷鈑金からの雨漏りだと思うが
ステンレスの谷で強度が強そうでした

雨漏りしている天井板付近の位置までやってきました。
当初の予想では、谷樋板金が腐食しているか、見える範囲で穴が開いているかと思っていました。
しかし、谷樋板金で使われていた材質が、劣化や腐食しにくいステンレスの谷樋だったため、見える範囲で判断がつきにくい状況でした。

瓦を一枚ほどめくって内部を調査

一枚だけ、谷樋鉄板周辺の瓦を取ってみました。
谷樋板金の内部を調査したかったためです。
こちらの方は、少しだけ気になるところはありました。
しかし、すぐに雨漏りの原因だと言えるところはありませんでした。

お互いの谷樋板金が交じり合う位置にて

棟の下で施工不良が

瓦も破損して割れているわけではなく、谷樋の表面部分にも雨漏りが発生するような状態は見られませんでした。
そこで、次に注意すべき点として、谷樋板金が組み合わさる頂点部分に施工不良があるのではないかという予測を立てました。
屋根の形状には「八谷部」と呼ばれる箇所があります。
八谷部とは、屋根の右側と左側からつながる谷樋板金が、屋根の頂点部分で組み合わさる場所を指します。
この場所は、板金の上に棟部分が重なっているため、表面からの目視調査が難しい箇所です。

棟下内部での施工不良が起きていました

大棟の下部分と谷樋板金の隙間部分を確認しようとしましたが、非常に狭い場所であるため、目視での調査は困難でした。
そこで、スマートフォンを隙間の奥まで差し込んで撮影してみました。
すると、予想通り、適切な施工が行われていない状態でした。
いわゆる施工不良と呼ばれる状態です。
(ただし、この建物を建てた建築業者はすでに存在しないため、責任の所在を明確にすることはできません。)

板金同士が重なり合うこの箇所では、単純に板金同士を重ねてハサミで切り込みを入れて押さえるだけの施工では、確実に雨漏りが発生してしまいます。
当時の施工者は、この上に棟が積み上げられるため雨水が浸入しないだろうと考えたのか、非常に不適切な作業を行っていました。
この部分は、技術のある職人でも注意して施工する必要がある箇所であり、安易な作業を行うと雨漏りの原因となってしまいます。

棟尻の漆喰が剥がれて雨水が入りやすい状態でした

八谷部の谷樋板金の頂点部分、つまり棟の端部分には、雨水が直接当たりやすい状態です。
そのため、新築時にはこの部分に屋根漆喰を塗って雨水の浸入を防いでいました。
しかし、この屋根漆喰も経年劣化により剥がれ始めていました。
剥がれた箇所から雨水が浸入しやすくなっていると考えられます。

屋根の点検を終え、お客様にスマートフォンで撮影した写真をお見せしながら、調査結果についてご説明しました。
具体的な作業内容としては、八谷部の谷板鉄板の重なり合う部分を修繕加工すること、そして谷板鉄板から横方向に雨水が溢れないように(オーバーフロー)、屋根材に水密材を取り付ける方法をお伝えしました。
これらの内容に基づき、後日改めてお見積もりを作成し、ご提出させていただきました。

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