大府市【谷鈑金点検】築５０年以上の古い家の銅板製谷板金の腐食が原因で雨漏り発生！雨水の浸入を防ぐには漆喰点検も重要！
ヤマムラ建装株式会社writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
築50年の屋根雨漏り原因を特定！銅板製谷板金の腐食と漆喰の劣化を現場目線で徹底解説
「雨が降るたびに天井にシミが広がっていく…」
そんな不安なお悩みは大府市だけではありません。
今回のご相談は、築50年以上の歴史あるお住まい。
一見すると立派な瓦屋根ですが、実は目に見えないところで経年劣化は確実に進行していました。
私たちがお話を伺い、実際に屋根に登って調査を行うと、そこには明確な雨漏りの「犯人」が潜んでいました。
それは、長年雨を受け止め続けてきた「谷板金」の腐食です。
なぜ耐久性があるはずの銅板に穴が開いてしまうのか？
また、意外と見落としがちな漆喰（しっくい）のチェックはなぜ必要なのか？
実際の調査写真を交えながら、大切な古いお家を長く守るためのメンテナンスポイントをわかりやすく解説します。
初動調査としてご訪問させていただきました
大府市在住のお客様から、建物内での雨漏りに関するご相談が寄せられました。
築５０年以上の建物で、雨が降るたびに天井や壁が雨水で濡れてしまい、お困りのようです。
状況を確認させていただくため、後日訪問させていただくことになりました。
屋根からの雨漏りは原因がわかりやすいと言われていますが、実際にはすべてが簡単なものではありません。
外壁からの雨漏りと比べると、屋根からの雨漏りの原因は比較的明確です。
最初にお客様とあいさつを交わした後、現在の状況を確認するために聞き取り調査を行いました。
玄関付近などの雨漏りしている部屋を確認し、天井板に雨水の染みがあることから、瓦屋根の方向から雨漏りの原因が考えられると判断しました。
その後、お客様の了解を得て、脚立を使って平屋造りの建物の屋根部分に登りました。
そこで、屋根からの雨漏りを中心に点検を行いました。
屋根全体を注意深くチェックし、雨漏りの原因を特定するために作業を行いました。
目次
屋根谷部に設置された銅板製の谷鈑金
屋根の谷部分には、雨水が集まるため、谷板金が設置されています。
谷板金は雨水を集めて雨樋まで流す役割を果たしています。
古い建物では、谷板金に銅板が使用されていましたが、銅板は経年劣化により腐食しやすく、穴が開く可能性があります。
新しい建物では、ステンレス製の板金がよく使用されています。
谷板金の取り付けは水流れを確保するために必要不可欠です。
谷鈑金の説明と設置の必要性
谷部の水流れ鉄板は、屋根工事業者によって谷鈑金とも呼ばれています。
谷部は、屋根瓦同士が接する場所にあり、雨水が溜まりやすい形状です。
このような場所には水流れの板金が取り付けられ、雨水は屋根勾配を通って雨樋に流れていきます。
古い建物では、谷部の水流れ板金に使用される材料が屋根瓦と相性が悪く、腐食しやすいことがあります。
さらに、屋根材として使用される銅板材の厚みが薄いため、経年劣化によって穴が開いてしまうこともあります。
このような状況では、新しい水流れ板金を取り付けて交換することが最善の方法です。
一部の悪質なリフォーム業者は、原因を理解せずにコーキングボンドを塗る提案をすることがありますが、コーキングボンドは汚れや埃に弱いため、長期的な解決策とは言えません。
そのような業者には対応せず、専門の業者に相談することが重要です。
新しい谷板金を取り替えることで、雨漏りの問題を解決し、建物の安全性を確保することができます。
谷鈑金から雨水が浸入した状況
瓦屋根やスレート屋根などの谷板金が経年劣化し、腐食してできた穴から雨水が侵入し、野地板に流れてしまいます。
そこから時間をかけて建物の構造上の屋根裏に流れ、屋根の構造部分の重なり点で雨水が当たると、天井板の裏側に溜まっていきます。
その溜まった雨水が室内に流れ込んでくる可能性があります。
瓦屋根に塗られていた漆喰の現状
瓦屋根のメンテナンスにおける重要なポイントの一つに、大棟部と谷部が重なる部分にある屋根漆喰の状態が挙げられます。
屋根漆喰が若干塗り方が不均一であるか、またはやせ細っているかどうか、判断が難しい場合でも、塗り替えの時期が迫っている可能性があります。
特に、この部分の屋根漆喰が剥がれてしまうと、面している屋根から雨水が流れて棟の内部に浸入するリスクが高まります。
棟瓦の隙間から雨水が入ることで、雨漏りの原因となる可能性も考えられます。
ですので、定期的な点検やメンテナンスが重要です。
【屋根漆喰の重要性】 新築時には、鬼瓦の背中側と棟瓦の接地点には屋根漆喰が塗られ、隙間を塞いで雨水の侵入を防いでいます。
しかし、経年劣化により漆喰が精度を失い、隙間が生じてしまうことがあります。
このような状況では、鬼瓦周りと大棟部の屋根漆喰を同時に塗り替えることが適切です。
お客様には、塗り替え交換を検討するよう提案しています。
FAQ（よくある質問）
Q1. 昔の銅板の谷板金は、必ず交換しないといけませんか？
A. 必ずとは言えませんが、築年数が経っている場合、銅板は腐食して穴が開くリスクが非常に高いです。
ステンレス製に交換することで、将来的な雨漏りの不安を解消できます。
Q2. 漆喰（しっくい）の工事も一緒に頼めますか？
A. はい、可能です。
足場を組む場合、谷板金の交換と漆喰工事を同時に行うことで、足場代の節約にもなり、屋根全体の耐久性も向上するため効率的です。
Q3. 調査に来てもらう時、家の中に上がる必要はありますか？
A. 雨漏りの状況（天井のシミなど）を確認するため、室内に入らせていただくことが多いです。
感染症対策やマナーを徹底しておりますので、ご安心ください。
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