名古屋市昭和区【屋根カバー工法】雨漏り修理が完了！金属屋根カバー工法の施工手順と棟板金の固定における防水対策！

writer by ヤマムラ建装株式会社　代表取締役　山村康輔

【名古屋市昭和区】雨漏り修理完工！金属屋根の固定強度と棟板金の防水処理を徹底解説

名古屋市昭和区のオーナー様よりご依頼いただいた、店舗付き借家の雨漏り修理工事がいよいよ完工を迎えました。
防水紙（ルーフィング）による下準備を終え、今回は仕上げとなる「新しい金属屋根材の本体施工」と、屋根の頂上を守る「棟板金（むねばんきん）の取り付け」について詳しくレポートします。

「屋根材はどうやって固定されているの？」
「風で飛ばない工夫とは？」
そんな疑問にお答えするため、普段は見えなくなってしまうビス固定の秘密や、雨水をシャットアウトするこだわりの防水処理など、職人の技術が詰まった工程を写真とともに解説していきます。

雨漏りに強い家へ！金属屋根の本体施工と棟板金の仕上げ工程

名古屋市昭和区のオーナー様よりご依頼いただいた、店舗付き借家の雨漏り修理工事がいよいよ大詰めを迎えました。
下準備である防水紙（ルーフィング）の施工が完了し、その上から新しい金属屋根材を全体に敷き詰めていく仕上げの工程に入ります。

今回採用しているカバー工法の最大のポイントは、屋根全体を軽量で耐久性の高い金属で覆うことで、建物の負担を減らしつつ防水性を劇的に向上させる点です。
屋根材本体の固定が終われば、最後に屋根の頂上部分である陸棟部（ろくむねぶ）の施工に移ります。
ここは雨風が最も当たりやすい弱点となり得る場所です。そのため、雨水の侵入を許さないよう、新しい棟板金を慎重かつ強固に取り付けていきます。

築年数が経過した建物であっても、こうした要所を押さえた屋根リフォームを行うことで、見違えるような美観と安心を取り戻すことができます。

前回の現場ブログはこちらから読み戻れます↓↓↓
『名古屋市昭和区【屋根カバー工法】アスベストを含む屋根材には金属カバー工法がおすすめ！防水紙の施工から板金の固定まで』
初動調査でもあるこちらの現場ブログの一番始まりはこちらから読めますよ↓↓↓
『名古屋市昭和区【屋根カバー工法】築40年の屋根から雨漏り！棟板金の施工不備と劣化とは？アスベストを含むカラーベストには』

強さの秘密は「引っ掛け」にあり！金属屋根の固定と構造を解説

軒先からスタートした工事も順調に進み、一枚一枚、屋根の頂上である陸棟部（ろくむねぶ）に向かって、階段を登るように丁寧に金属屋根材を張り上げていきます。
この工程で私たちが特にこだわっているのが、屋根材の固定方法です。

最新の金属屋根材は、単に置いていくわけではありません。
まず、見えない部分で一本一本ビスを打ち込み、下地にガッチリと固定します。

しかし、強さの秘密はビスだけではありません。
実は、下の段の屋根材と上の段の屋根材が、互いにガチッと噛み合うような特殊な構造になっています。
下の段の屋根材にある突起部分に、新しい屋根材を引っ掛けてロック（嵌合）し、その上でビス固定を行うのです。

この「引っ掛け」と「ビス」による二重の固定構造により、屋根材同士が強固に連結され、一枚の大きな板のようになります。
これにより、台風などの激しい強風が下から吹き上げても、屋根材がめくれ上がったり飛散したりするリスクを極限まで減らすことができるのです。
見た目の美しさだけでなく、見えない構造部分で家の安全を守るのが、プロが行う屋根リフォームの品質です。

隙間があって大丈夫？切妻屋根の仕上げに宿るプロの勘

今回の物件は、本を伏せたような三角の形をした切妻屋根（きりづまやね）と呼ばれる形状です。
この表側と裏側の両面に対し、一番下の軒先から頂上に向かって金属屋根材を張り上げていく作業がいよいよ大詰めを迎えました。
屋根の最も高い位置である陸棟部（ろくむねぶ）まで、屋根材を一枚ずつ丁寧に取り付けていきます。

ここで一つ、工事中の様子をご覧になったお客様が「おや？」と思われるかもしれないポイントについて解説します。
それは、屋根の頂上の中心ライン（棟芯）に対し、最後の一枚の屋根材との間にわずかな隙間が空くケースがあることです。

実はこれ、決して施工ミスや寸足らずではありません。
この部分は最終的に棟板金（むねばんきん）という傘のような役割をする金属パーツで覆い隠す場所です。
そのため、使用する板金のサイズや取り付けしろを計算した上で、あえて適切なクリアランス（余裕）を持たせているのです。

もちろん、この隙間が広すぎれば雨漏りの原因になり、逆に狭すぎても板金の固定に支障が出ます。
この「施工上問題のない絶妙な間隔」を現場ごとに瞬時に判断することこそが、マニュアルだけでは語れない施工経験と職人の感覚が問われる瞬間です。
私たちはこの細かな調整を確実に行い、最後に棟板金を被せることで、雨風を完璧に防ぐ強い屋根を完成させます。

木製？樹脂製？棟板金を支える「貫板」の選び方と防水の要

屋根の頂上部分である陸棟部（ろくむねぶ）に、雨蓋となる棟板金（むねばんきん）を取り付けていきます。
この板金をしっかりと固定するためには、まず土台となる貫板（ぬきざい）を、棟を挟むように設置する必要があります。

最近のリフォーム現場では、この土台に腐食しにくい樹脂製品を使用するケースも増えてきました。
そのため、お客様から「木製よりも樹脂製の方が絶対に良いのですか？」とご質問いただくこともあります。
しかし、結論から申し上げますと、確かな技術を持つ施工者が適切な処置を行うのであれば、従来の木製貫板を使用しても品質上の問題は全くございません。

屋根を長持ちさせる上で最も重要なのは、土台の素材そのものよりも「固定部分の防水性」です。
棟板金を留める固定ビスの隙間から雨水が浸入しないよう、職人さんが確実な施工を行えば、木材であっても腐食することなく長期間その役割を果たします。
私たちは素材の特性を理解した上で、見えない部分の防水処理を徹底し、雨に強い屋根を仕上げていきます。

隙間とビス穴を完全封鎖！棟板金の固定と防水のこだわり

風に負けない！棟板金の確実な固定
屋根全体の葺き替え作業が終わり、いよいよ工事の総仕上げとなる陸棟部（ろくむねぶ）の施工に入ります。
先ほど設置した土台（貫板）を包み込むように、新しい棟板金を被せていきます。

この板金は、屋根の頂上で最も風の影響を受ける部材です。
そのため、強風でも飛散しないよう、上からではなく「横方向」からビスを打ち込み、土台に対してガッチリと固定していきます。
熟練の職人さんの手によって、等間隔に、そして確実にビスが打ち込まれ、屋根と板金が一体化していきます。

水の侵入を許さない「二重のコーキング処理」
固定して終わりではありません。
ここからが、建物を長く守るための重要なひと手間です。
実は、板金を固定したビスの頭や、板金同士をつないだ接続部分（ジョイント）のわずかな隙間は、長期間の雨風にさらされると雨水の侵入経路になるリスクがあります。

そこで私たちは、打ち込んだ全てのビス頭と板金の継ぎ目に、防水材であるコーキングボンドをたっぷりと塗布します。
こうして水の入り口を物理的に塞ぐことで、内部の木材腐食を未然に防ぎます。
見栄えだけでなく、将来のリスクまで考え抜いたこの徹底的な防水処理こそが、私たち施工者がこだわる品質の証です。

美しさは細部に宿る！屋根カバー工法の最終仕上げと徹底した清掃作業

工事の締めくくりは「安全」と「美化」から
劣化したカラーベストの上から新しい屋根材を重ねる、屋根カバー工法による一連の施工がついに完了いたしました。
新しい金属屋根材が全面に敷き詰められ、建物の外観は見違えるように美しく生まれ変わりました。
しかし、屋根材を張り終えた瞬間が工事の終わりではありません。

私たち施工者にとって、最後の大切な仕事が「撤収」と「清掃」です。
まずは屋根の上に持ち込んでいた作業道具や電動工具、さらにはカットした材料の端材や副資材の余りなどを、安全に地上へと降ろしていきます。
釘一本、ビス一つたりとも屋根上に残さないよう、徹底した確認を行いながら作業を進めます。

立つ鳥跡を濁さず！周辺屋根への気配り
道具を片付けた後は、新しくなった屋根全体を入念に掃き掃除していきます。
施工中に出た細かな金属粉や埃を完全に取り除くことで、金属屋根本来の美しさを引き出し、錆のリスクも防ぎます。

また今回は、施工箇所のすぐ近くに付属していたトタン屋根の方も、合わせてほうきで綺麗に掃除させていただきました。
工事とは直接関係のない場所であっても、現場周辺を綺麗にしてお引渡しするのが、私たち職人さんとしてのプライドであり、当たり前のマナーだと考えています。
お客様に気持ちよく新しい生活をスタートしていただくため、私たちは最後の清掃まで一切の手を抜きません。

【完工とお客様の声】見えない屋根も写真で確認！「綺麗な作業」と頂いた感謝の言葉

証拠を残すから安心！写真で行う完了報告
徹底した清掃作業を終え、これにて全ての屋根工事が無事に完了いたしました。
しかし、工事が終わればそれですぐに解散、というわけにはいきません。
私たち施工者には、最後に行うべき非常に重要な任務があります。
それは、お客様への完了報告と、工事内容の詳細なご説明です。

屋根の上という場所は、お客様ご自身が登って確認することが難しく、どうしてもブラックボックスになりがちです。
だからこそ私たちは、施工前・施工中・施工後の各工程を細かく写真に記録し、それらをまとめてご覧いただきながら、「どこをどう直したのか」を包み隠さずご説明させていただきました。
見えない場所だからこそ、こうした透明性のある報告が信頼の証だと考えています。

職人冥利に尽きる「ありがとう」のお言葉
撮影した数々の写真をご覧になったオーナー様からは、普段見ることのできない屋根の内部構造や、細部までこだわった仕上がりをしっかりとご確認いただきました。
そして、説明の最後には「綺麗な作業をしていただいてありがとうございます」という、私たち職人さんにとって何よりも励みになる温かいお言葉を頂戴しました。

この瞬間こそが、私たちがこの仕事をしていて良かったと心から思える時です。
これからも嘘のない誠実な仕事を通じて、地域の皆様と深い信頼関係を築き、大切なお住まいを守り続けてまいります。

初動調査の雨漏り点検から作業の流れまでを施工事例で紹介しています↓↓↓
『【屋根カバー工法】名古屋市昭和区　店舗の屋根から雨漏り発生！徹底調査で見えた原因！費用を抑えたカバー工法の施工事例！』