大府市【屋根点検調査】瓦の浮き・黒ずみは訪問販売のウソ?いぶし瓦の真実と漆喰の状態!指摘箇所は全く異常なしでした!

訪問販売の指摘はウソ?大府市で屋根に登って点検した真実

先日、大府市で「訪問販売に屋根が雨漏りする状態だ」と指摘されご相談いただいたお客様宅の、詳しい屋根点検の様子をご報告します。
訪問業者が指摘した「瓦の浮き」「隙間」は本当にあるのか?

実際に屋根に登り、地上からは見えない部分も含めて隅々まで徹底調査しました。
点検の結果判明した、屋根の本当の状態とは?

大府市|訪問販売に指摘された「屋根瓦の浮き」を現地で点検

01.大府市 屋根点検 施工が綺麗なのに瓦が隙間だらけだと言われた。

先日、大府市のお客様から「訪問販売員に屋根が雨漏りする状態だ」とご指摘を受け、ご相談いただいた件の続きです。

前回は、残念ながら近年増加している悪質な訪問販売の手口や、高額契約のトラブルについて注意喚起をさせていただきました。
そのためブログの文字数が多くなってしまいましたが、今回は本来の続きである、お客様のお住まいの「屋根点検」の様子をご報告いたします。

お約束の日時に改めてお客様宅へご訪問し、まずは地上から屋根の状態を確認するため、お客様と一緒に屋根が見える位置へと移動しました。
そして、例の訪問販売業者が指摘したという「屋根瓦が浮いて隙間があいている」という箇所を重点的に見ていきます。

しかし、お客様が「どうも見つけられない」とおっしゃっていた通り、私たちプロの目で見上げても、指摘されたような「瓦の浮き」や「隙間」といった異常は全く確認できませんでした。
実際、地上から見る限り、屋根にそのような問題は発生していなかったのです。

屋根に登って徹底点検!訪問販売の指摘は本当だった?

02.大府市 屋根点検 お客様からは見えない屋根面を点検調査します。

地上からの目視点検では訪問販売業者が指摘したような異常が見当たらなかったため、お客様にご説明と許可をいただき、実際に屋根に登らせていただいて詳細な点検を行いました。

まずは、問題の「隙間があいて浮いている」という箇所を屋根の上でくまなく探索します。
しかし、どれだけ見てもそのような不具合は一切確認できませんでした。
それどころか、屋根瓦は非常にきれいに整列しており、丁寧な施工がされている良好な状態でした。

すぐに屋根上から地上におられるお客様へお声がけし、「まったく問題ありませんよ」とお伝えしたところ、大変安心されたご様子でした。

そして、せっかく屋根に登らせていただきましたので、指摘された場所以外の、地上からは見えにくい他の屋根面についても、今後の安心のために隅々まで点検を行いました。
指摘された面がこれほど綺麗な状態でしたので、他の面も問題ないとは確信しておりましたが、お客様に正確な状態をお伝えするため、しっかりと目視で確認させていただきました。

地上から見えない他の三面も異常なし!

03.大府市 屋根点検 他の屋根面も破損していない綺麗な状態でした。

訪問販売業者に指摘された屋根面の点検を終えた後、お客様が普段ご自身では確認することができない、地上から見えにくい残りの三面の屋根についても、隅々まで点検を行いました。
屋根は一面だけが健全でも意味がありません。
お住まい全体を守るため、全方向の屋根の状態を正確に把握することが重要です。

引き続き屋根の上から丁寧に目視で確認していきましたが、他の三面についても、指摘された箇所と同様に全く問題は見当たりませんでした。

訪問販売業者が言っていたような「屋根瓦が浮いている」状態や、「ズレ」または「破損」している箇所は一切皆無でした。
屋根全体が非常に整然としており、施工時の綺麗な状態が保たれていることが確認できました。

いぶし瓦の「黒ずみ」は劣化のサイン?訪問販売の指摘を解説

04.大府市 屋根点検 薄っすら黒ずむのはこの瓦の特徴です。

さて、訪問販売業者がお客様を怖がらせたもう一つの点、「屋根瓦が黒ずんで劣化しているので雨漏りします!」という指摘についてご説明します。

結論から申し上げますと、これは大きな誤りです。
今回のお住まいに使われていたのは【いぶし瓦】と呼ばれる種類の瓦でした。
この瓦が部分的に薄黒く見えるのは、実はこの瓦が持つ「特性」なのです。

いぶし瓦は、皆様もよくご存知の寺社仏閣の屋根にも使われている、非常に耐久性の高い伝統的な瓦です。
この瓦の最大の特徴は、新品の黒(銀色)から、時間と共にゆっくりと色が抜け、全体が落ち着いた「灰色」へと変化していくことにあります。

これは「劣化」ではなく、むしろ「いぶし銀」と呼ばれる風合いが増していく、良い意味での経年変化です。
したがって、お客様が心配されていた現象は黒ずみではなく、劣化でもありません。
もちろん、雨漏りの心配もありませんでした。
屋根材の正しい知識を持たず、不安を煽るだけの業者には十分ご注意ください。

方形屋根(ほうぎょうやね)とは?隅棟の点検

07.大府市 屋根点検 屋根の頂点に合わさる宝形屋根の形状です。

今回のお客様のお住まいの屋根は【方形屋根(ほうぎょうやね)】と呼ばれる形状でした。
これは、四角い建物の上部、四方向の屋根面が頂点の一点に向かって集まる、ピラミッドのような形の屋根を指します。
頂点に向かって伸びる四本の「隅棟(すみむね)」が特徴です。

お客様が屋根の形状をイメージしやすいよう、よく似ている【寄棟屋根(よせむねやね)】との違いもご説明します。
寄棟屋根は、屋根の頂上部が一点ではなく、一本の直線(大棟)になっています。その大棟の両端から隅棟が二本ずつ降りてくる形状です。

方形屋根も寄棟屋根も、屋根面が交わる「隅棟」は、雨水の浸入経路になりやすい重要な部分です。
そこで、今回は方形屋根の頂点に集まる4本の隅棟すべてを、一本ずつ丁寧に目視で点検していきました。

隅棟のズレ・緩みを徹底チェック!「散り」も健全な状態

06.大府市 屋根点検 棟の通りも曲がることも無く真っすぐに施工されています。
05.大府市 屋根点検 積み上げた棟も綺麗に施工されています。

屋根の頂点に向かって伸びる四本の「隅棟(すみむね)」は、雨漏りを防ぐ上で非常に重要な部分です。
ここを一本ずつ丁寧に点検していきました。

まず、隅棟全体のライン(通り)を確認しましたが、横ずれや歪みは一切なく、新築時のような綺麗な状態が保たれていました。

次に、棟瓦を固定している「針金線」をチェックしました。
年数が経つと、風雨の影響でこの針金が緩んだり切れたりすることがありますが、今回の点検では緩みはまったく見られず、しっかりと固定されていました。

さらに専門的な部分として、棟瓦を積み上げた際の段差である「散り(ちり)」と呼ばれる隙間の状態も確認します。
本来、経年劣化によってこの「散り」の幅がズレてきたり、不均一になったりするものですが、こちらのお住まいではそのズレも無く、非常に良好な状態でした。

隅棟の瓦の並び、固定、細部の納まり、いずれを見てもまったく問題はなく、非常に健全な状態であることが確認できました。

屋根漆喰(しっくい)の点検!「黒ずみ」はありましたが緊急性なし

08.大府市 屋根点検 築年巣が経過して屋根漆喰の表面は薄汚れていました。

隅棟(すみむね)の点検と同時に、棟瓦と屋根瓦の隙間を埋めている「屋根漆喰(しっくい)」、通称「三日月部分」も点検いたしました。
ここは雨水の浸入を防ぐために非常に重要な箇所です。

表面を確認すると、やはり築年数が経過しているため、埃や汚れによる「黒ずみ」は見られました。
しかし、訪問販売業者が不安を煽るような「ひどい劣化」という状態ではまったくありません。

漆喰が剥がれていたり、崩れていたりといった、雨漏りに直結するような緊急性の高い不具合は一切確認できませんでした。

もちろん、見た目をきれいにしたい(美観)ということであれば、屋根漆喰の塗り替え工事を行う選択肢もあります。

しかし、今回は機能的にまったく問題がなかったため、お客様には「今すぐ緊急で工事が必要な状態ではありません。
数年先を目安に、また気になったタイミングでご相談ください」と、正直な点検結果をお伝えいたしました。

【点検結果報告】写真で確認。訪問販売の指摘は全く問題ありませんでした

09.大府市 屋根点検 屋根の点検調査の報告。

屋根の目視点検をすべて終え、安全に地上へ降りてから、お客様へ点検結果をご説明させていただきました。
ご説明の際は、ただ口頭でお伝えするだけでなく、点検中に撮影した屋根の各部の写真をお客様にも一緒にご確認いただきながら、現在の状況をありのままにお話しします。

まず一番にお伝えしたのは、お客様を不安にさせた訪問業者が指摘した「瓦の浮き」や「雨漏りにつながる黒ずみ」といった点は、まったく問題なかったということです。
しいて挙げれば、屋根漆喰(しっくい)の表面に汚れ(黒ずみ)は見られましたが、これもすぐに雨漏りにつながるような緊急性の高い劣化ではありません。
「美観が気にならなければ、まだ後でも問題ないレベルですよ」とご提案させていただきました。

突然やってくる訪問業者の話は、残念ながらその9割以上が不安を煽るための嘘で固められています。
そして、そのような業者も9割以上が悪質だと言わざるを得ません。
お客様にも「今後は一切相手にしないでください」と強くお伝えし、安心していただけました。



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