東海市【トタン屋根修理】ズレたトタン屋根の原因は経年劣化だけでは?現地調査で判明した不適切なビスと下地腐食!
writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
東海市トタン倉庫の雨漏り点検!屋根ズレの原因は経年劣化と不適切なビス施工
「ずいぶん前に建てた倉庫のトタン屋根がズレて雨漏りしている」
「建ててくれた業者さんがもう廃業していて、どこに修理を頼めばいいか分からない…」
名古屋市や東海市近郊で、こんなお悩みをお持ちではありませんか?
今回は東海市で実際にいただいたご相談をもとに、古いトタン倉庫の雨漏り点検の様子をご紹介します。
一見、経年劣化に見える屋根のズレ。
しかし、その裏には施工時の意外な問題が隠されていました。
東海市のトタン屋根倉庫が雨漏り!経年劣化によるズレを現地で点検

こんにちは。 今回は、東海市にお住まいのお客様から、「建物の外側に取り付けた古い小さな倉庫の屋根がズレて、雨漏りしている」というご相談をいただきました。
さっそくお客様のお宅へご訪問し、ご挨拶の後、詳しい状況をヒアリングさせていただきました。
お話を伺うと、この倉庫はかなり以前に、近所の板金屋さんに特注で作ってもらったものだそうです。
しかし、長い年月が経過し、経年劣化によってトタン屋根がズレてしまい、隙間から雨水が浸入するようになってしまったとのこと。
お客様は、まず施工した板金屋さんへ修理を頼もうと思われたそうですが、残念ながらすでにお店を畳んでしまっていたそうです。
「どこに頼んだら良いか分からず困っていた」ところ、私たちにご相談をいただきました。
このように、建てた業者さんが廃業してしまったり、どこにメンテナンスを頼めば良いか分からなかったりするお家のお悩みも、私たちがしっかり対応いたします。
今回のブログでは、まず行った目視による点検の様子をご紹介いたします。
目次
トタン屋根がズレた原因は?雨漏り現地点検で見えた根本的な問題


お客様のお宅に到着し、さっそくご相談いただいた小さな倉庫の目視点検を行いました。
まず、トタン屋根が前方にズレてしまい、隙間ができて雨漏りしている状態を確認しました。
問題は「なぜ、屋根がズレてしまったのか」です。
屋根の内部を詳しく調査すると、屋根の土台となっている板を固定している古い釘が、かなり長く抜けかかっているのを発見しました。
通常、これほど釘が抜けかかってしまうのは稀なケースです。
私たちは、単に「経年劣化でズレた」のではなく、「施工当時に何らかの問題があり、元から雨水が浸入しやすい状態だったのではないか」と予測しました。
その場合、まず壁の内部で雨水による腐食が始まり、木材が劣化したことで釘の固定力が低下。
その結果、屋根全体が前方にズレてしまった、という流れが考えられます。
表面的なズレを直すだけでなく、雨漏りの根本的な原因を突き止めることが重要です。
劣化したコーキングが原因?トタン屋根のズレと雨漏りの関係


続いて、脚立を使って問題の倉庫の屋根に登り、トタン屋根と壁が接する部分を目視で詳細に確認しました。
すると、トタン屋根が元の位置よりも下に沈み込むように、前方へズレ動いているのがはっきりと分かりました。
なぜそれが分かったかというと、壁側に古いコーキング材のようなものの跡が残っており、現在の屋根の位置がその跡よりも明らかに下がっていたからです。
この古いコーキング材は、触ってみるとカチカチに硬化しており、弾力性を失っていました。
これではもう防水材としての役割は果たせません。
おそらく、この劣化したコーキングの隙間から長年にわたって雨水が浸入し、壁の内部や下地材を腐食させてしまったのでしょう。
木材が腐食したことで、屋根を固定していた釘の保持力が弱まり、最終的に屋根全体のズレを引き起こした。
これが今回の雨漏りの根本的な原因であると強く推測されます。
表面的な修理だけでなく、内部の状態までしっかり見極めることが大切です。
点検で判明!トタン屋根のズレ、原因は不適切な固定ビス?

私たちは、屋根がなぜ前方にズレてしまったのか、さらに原因を詳しく探りました。
そこで注目したのが、トタン屋根を固定している「ビス」です。
以前の施工で使われたものですが、これを詳細に確認すると、大きな問題が見えてきました。
まず、使用されていたビスは、屋根の固定用としては非常に小さいサイズでした。
さらに、屋根材の固定に使用するビスには通常必須である、雨水の浸入を防ぐための「パッキン」が付いていないタイプだったのです。
正直なところ、この仕様では、常に風雨にさらされるトタン屋根を長期間しっかりと固定し続けるには不十分です。
パッキンがなければビスを打った穴から水が浸入しやすくなりますし、ビス自体が小さければ屋根材を押さえつける力(保持力)も弱くなります。
この不適切なビスの使用が、経年劣化や風雨の影響によって緩みや外れを招き、結果として屋根全体が前方にズレてしまう大きな原因になった可能性が非常に高いです。
目立たない部材ですが、屋根の耐久性にはこうした一つひとつの選択が重要になります。
東海市倉庫雨漏り点検!不適切なビスが招く建物内部への浸水リスク


調査を進めると、やはりトタン屋根と壁の接合部分に使用されていたビスが、固定用としてはあまりに小さすぎることが分かりました。
施工時にビスを打ち込んで固定しようとした形跡(釘穴)は残っているのですが、ビスが小さすぎたために保持力が足らず、簡単に外れてしまったのではないかと考えられます。
幸い、現在は古いコーキング材のようなものが傘代わりとなり、その釘穴からの直接的な雨水の浸入をかろうじて防いでいる状態でした。
しかし、このトタン壁は倉庫だけでなく、母屋となる建物の外壁も兼ねています。
もしこの穴から雨水が浸入し続ければ、建物本体の内部にまで水が回り、構造材の腐食などを引き起こす高いリスクがありました。
点検終了後、お客様に現地で撮影した写真をお見せしながら、これらの状況を詳しくご説明いたしました。
そして、根本的な解決策として、一度トタン屋根を取り外し、下地となる土台板から確実に固定し直した上で、再度屋根を施工する修理方法をご提案し、お見積もりを作成させていただきました。
次回の現場ブログはこちらから読み進めます↓↓↓
『東海市【トタン屋根修理】屋根ズレの原因は過去の施工不良?土台板をパッキン付きビスで再固定からコーキング防水処理まで!』







