東浦町【瓦屋根補強】瓦屋根へのコーキング塗布禁止の場所とは?雨漏りを防ぎ台風に備える技と応急処置の真実を解説!

瓦のコーキングは応急処置!プロが教える真実。

「瓦の隙間はコーキングで埋めれば安心」そう思っていませんか?
実は、私たち専門家は瓦屋根のコーキング補強を「応急処置」と考えています。

やり方を一つ間違えれば、雨漏りを防ぐどころか、むしろ呼び込んでしまう危険な工事にもなりかねません。
この記事では、なぜ応急処置なのかという理由から、プロだけが知る正しい施工法、そして絶対にやってはいけない禁断の作業まで、その全てを正直にお話しします。

【当社の考え方】瓦屋根のコーキング補強は、あくまで「応急処置」です

01.東浦町 屋根補強 瓦屋根全体にコーキングボンドを塗布して補強します。

先日、東浦町で建物のリフォームを手がける工務店様から、仮設足場があるうちに屋根も補強してほしいとのご依頼を受けました。
大きな切妻屋根の瓦を、コーキング材で接着固定する作業です。

ここで、皆様に知っていただきたい当社の基本的な考え方があります。
それは、屋根瓦のコーキングによる補強工事を、あくまで「応急処置」として位置づけていることです。
そのため、工事をお受けする際は、必ず事前にお客様へその旨をご説明し、ご納得いただいた上で作業を進めています。

業者によっては、これを本格的な屋根工事として案内することもあるかもしれません。
しかし、コーキングは瓦のズレを一時的に抑えることはできても、屋根材そのものの劣化や下地の問題を根本から解決するものではありません。

私たちは、正直な情報提供こそがお客様との信頼関係の第一歩だと考えています。
もちろん、応急処置として有効な場面も多いため、ご予算や状況に合わせた最適なご提案をいたします。

ただ塗るだけじゃない!屋根瓦コーキング工事、プロの「ひと手間」とは?

02.東浦町 屋根補強 コーキング塗布する前に状態。
03.東浦町 屋根補強 瓦の側部と正面の一部にコーキング塗布。

瓦のコーキング補強は「応急処置」だとお伝えしましたが、だからこそ、その効果を最大限に引き出すための丁寧な作業が求められます。
今回は、私たちが実践している作業のポイントをご紹介します。

まず、コーキングを塗る前に最も大切なのが下準備です。
瓦の表面に付着した砂や埃を、乾いた布などで丁寧に清掃します。
この地道なひと手間を怠ると、コーキングが瓦にしっかりと密着せず、すぐに剥がれてしまう原因になります。
応急処置の効果を長持ちさせるための重要な工程です。

次に、実際の塗り方にも専門的な判断があります。
瓦の形状や屋根の水の流れを考慮し、一枚一枚の状態に合わせて塗る場所を的確に見極めます。
時には瓦の端と正面の二方向、時には水の逃げ道を確保するためにあえて一方向だけにするなど、状況に応じた最適な施工を心がけています。
シンプルな作業に見えても、確かな知識と経験が仕上がりを左右するのです。

【専門家からの警告】瓦のコーキング、そこを塞ぐと雨漏りを引き起こします!

04.東浦町 屋根補強 桟瓦(平瓦)のイメージ写真。
05.東浦町 屋根補強 桟瓦(平瓦)にコーキングを塗ってはいけない場所。

瓦のコーキング補強は、正しい知識で行わなければ、お住まいを傷める深刻な事態を招きます。
今回は、プロだからこそ知っている「絶対にコーキングを塗ってはいけない場所」について、強くお伝えします。

瓦の横側などを固定する作業はありますが、絶対に手をつけてはならないのが、瓦の上下の重なり部分にできる隙間、いわば水の通り道です。
実は、瓦屋根は、瓦の隙間に入り込んだ雨水をこの通り道から軒先へと適切に排出するよう設計されています。

もし、この非常に重要な「水の逃げ道」をコーキングで完全に塞いでしまうとどうなるでしょうか。
行き場を失った雨水は屋根の下地材へと浸入し、ほぼ確実に雨漏りを引き起こします。
つまり、屋根を補強しているつもりが、逆に雨漏りの原因を自ら作ってしまうのです。
この知識と判断力こそが専門家の証です。
安易なDIYは避け、必ず私たちプロにご相談ください。

台風や強風に備える!屋根瓦コーキング固定の実際と作業日数

06.東浦町 屋根補強 一枚ずつ平瓦にコーキングボンドを塗布していきます。

これまでの調査と計画に基づき、いよいよ屋根瓦の補強作業に入ります。
このコーキングによる接着固定は、近年増加している台風や突発的な強風からお住まいを守るための、有効な飛散・落下防止策の一つです。

実際の作業は、屋根全体に敷かれた「桟瓦(さんがわら)」一枚一枚に対して、手作業で丁寧にコーキング材を塗布し、瓦同士をしっかりと固定していきます。
これは、瓦全体の結束力を高め、強風にあおられてもズレや飛散が起きにくくするための、地道ですが非常に重要な工程です。

お客様からよくご質問いただく作業日数ですが、今回の現場のような大きな屋根の場合、片面を施工するだけでも約2日間を要することもあります。
これは、一枚一枚の瓦に対し、適切な下準備と確実な施工を行うためのお時間です。
本格的な台風シーズンが到来する前に、ぜひ一度、ご自宅の屋根の強風対策をご検討ください。

雨漏りのサインは見えない場所に!鬼瓦まわりの「漆喰の剥がれ」に要注意!

07.鬼瓦と棟が接地する場所の漆喰が剥がれていました。

屋根全体の補強作業を行う際、私たちは特に雨漏りの危険性が高い箇所の点検も入念に行います。
その代表的な場所が、屋根の一番高い部分である「大棟(おおむね)」、とりわけその端に構える鬼瓦の周辺です。

鬼瓦と、そこから連なる棟瓦の接続部分には、本来、隙間を埋めるための「漆喰(しっくい)」が丁寧に塗られています。
しかし、今回の現場で確認したところ、長年の雨風にさらされたことで漆喰が経年劣化を起こし、剥がれ落ちてしまっていました。

防水の役割を担う漆喰が失われたことで、接続部分には隙間がむき出しになり、雨水が直接屋根の内部へと浸入できる非常に危険な状態でした。
地上からではなかなか気づけないこのような劣化こそが、静かに進行する雨漏りの典型的な原因となります。

【屋根工事完了】鬼瓦の雨漏り補修から全体の補強まで!すべての工程を終えました

08.東浦町 屋根補強 鬼瓦との隙間にコーキングボンドを埋め込みます。
09.東浦町 屋根補強 積み上げていた棟瓦にもコーキング塗布します。

前回発見した、雨漏りの直接的な原因となっていた鬼瓦と棟瓦の危険な隙間。
屋根全体の補強工事と並行し、この重要な部分の補修作業も丁寧に行いました。

劣化した漆喰が剥がれ、むき出しになっていた接続部分に、耐久性の高いコーキング材をしっかりと充填していきます。
これは、ただ隙間を埋めるだけでなく、瓦同士を接着固定することで棟全体の強度を高める目的もあります。
雨水が回り込みやすい棟瓦の下段なども含め、雨漏りの原因となる箇所を確実に処置しました。

こうして、棟部分の防水処理から屋根全体の瓦の飛散防止対策まで、計画していた全ての作業が完了しました。
最後に協力会社であるリフォーム会社様へ無事完了の報告をし、現場を後にしました。
お住まいの見えない場所だからこそ、私たちは一つ一つの工程を大切にしています。

代表 撮影
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