東海市【鬼瓦の落下危機】原因は新築時の施工不良!棟を解体し瓦を積み直す修理で雨漏りと三又の弱点をコーキング防水で克服
writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
鬼瓦の落下は施工不良のサイン!屋根の棟を取り直し三又の雨漏りを防ぐ根本修理
「まさか新築の時の工事が原因だったなんて…」。
東海市のお客様から「鬼瓦が落ちかけている」と緊急のご連絡をいただき、現場へ急行しました。
調査の結果、見えてきたのは経年劣化だけではない、新築当時のずさんな施工実態でした。
屋根の要である「鬼瓦」や「棟」が正しく固定されていないと、地震や台風で簡単に崩れてしまいます。
今回は、表面的な補修では解決できない危険な屋根を、下地から作り直す「棟の取り直し工事」で再生させた事例をご紹介します。
職人がどのようにして見えない部分の安全を取り戻したのか、その全貌をご覧ください。
鬼瓦の落下は施工不良のサイン!屋根の寿命を延ばす棟修理の全貌

「鬼瓦が屋根から落ちかけているんです…」
先日、東海市のお客様から、そんな衝撃的なご相談をいただきました。
現場に駆けつけ屋根を拝見すると、そこには信じがたい光景が。
屋根の端にあるはずの鬼瓦が2つともなくなり、残る鬼瓦も今にも落ちそうなほどグラグラの状態だったのです。
原因は明らかでした。築年数が経っているとはいえ、これは経年劣化ではありません。
新築時の瓦業者の知識・技術力不足が招いた、完全な「施工不良」です。
本来、瓦を強固に固定するはずの下地作りが非常にずさんで、地震や強風に耐えきれず落下に至ったと考えられます。
残念ながら、数十年後にお客様の安全を脅かすこのような手抜き工事は、今も後を絶ちません。
私たちは、この危険な状態を根本から解決するため、単なる漆喰の塗り替えだけでなく、棟全体を一度解体して作り直す、本格的な屋根修理をご提案しました。
前回の現場ブログはこちらから読み戻れます↓↓↓
初動調査でもあるこちらの現場ブログの一番始まりはこちらから読めますよ↓↓↓
目次
寄棟屋根の弱点「三又」を攻略!落下寸前の鬼瓦と棟をゼロから作り直す「棟の取り直し」工事

今回の屋根修理における最大のポイントは、表面的な補修ではなく、問題のある棟を一度すべて取り壊し、正しい知識と技術でゼロから作り直す「棟の取り直し(再構築)」にあります。
特に今回のお客様のお宅のような「寄棟(よせむね)屋根」では、複数の棟が交わる「三又(みつまた)」と呼ばれる部分の劣化が深刻化しやすい傾向にあります。
この三又は構造が複雑で雨水が集中しやすく、屋根において最も雨漏りを引き起こしやすい急所なのです。
実際に解体前の調査を行ったところ、鬼瓦の固定方法が非常にずさんで、いつ落下してもおかしくない危険な状態でした。
お客様の安全を最優先に確保するため、私たちはまずこの三又部分から棟瓦を一枚一枚、慎重に取り外す作業から着手しました。
見えない内部から根本的に直すことこそが、家を長く守るための最善策です。
瓦を"互い違い"に組み直す、雨漏りを防ぐための職人技


取り外した瓦は、付着した古い土や漆喰をきれいに掃除し、割れや欠けがないかを確認した上で丁寧に再利用します。
そして、ここからがプロの腕の見せ所。施工不良の屋根では、瓦がただ上から順番に乗せられているだけでした。
これでは瓦同士の間に隙間ができ、雨漏りの原因になります。
私たちは、隅棟と大棟の瓦がしっかりと噛み合うよう、「互い違い」に組み込みながら積み上げていきます。
この一手間が、棟を一体化させ、雨水の侵入を構造的にブロックするのです。
▼棟(むね)とは?
屋根の面と面が交わる山型の部分のこと。
てっぺんの水平な部分を「大棟(おおむね)」、斜めに下る部分を「隅棟(すみむね)」と呼びます。
これが現代の防水技術!最新コーキングによる"徹底的な隙間対策"


棟の形が美しく再構築できたら、最終仕上げの防水処理に入ります。
瓦をどんなに正確に組んでも、物理的にごくわずかな隙間は生じます。
この目に見えない隙間を、いかに塞ぐかが屋根の寿命を決めます。
瓦と瓦が接する部分や、棟が交差する複雑な部分にできたわずかな隙間。
ここに、高性能な「コーキングボンド」を丁寧に充填していきます。
コーキングが隙間を完全に塞ぎ、強力な防水層を形成。
これにより、毛細管現象で雨水が内部に吸い上げられるのを防ぎます。

鬼瓦の周りも、雨水が侵入しやすい重要ポイントです。
かつては漆喰で隙間を埋めていましたが、現代ではより防水性と耐久性に優れたコーキング材を併用するのが最適解です。
私たちは、鬼瓦の背中や瓦との接点にコーキングを施し、二重三重の防水対策で、お客様の家を雨から鉄壁ガードします。
鬼瓦も強固に固定し工事完了!新築時の施工不良も見逃さない誠実な屋根点検と修理

すべての修理と徹底した防水処理が無事に完了し、落下寸前だった鬼瓦も、二度とずれたり落ちたりしないよう、職人の技術で強固に固定されました。
これで台風や地震が来ても、安心して過ごしていただけます。
今回の事例を通して強くお伝えしたいのは、屋根の不具合や危険なサインは、地上から見上げるだけではお客様ご自身で気づくことが非常に難しいという事実です。
そして残念なことに、その原因が経年劣化だけでなく、本来信頼していたはずの「新築工事」の際の見えない手抜きや施工不良にあるケースも、決して少なくありません。
「うちはまだ大丈夫かな?」「見えない部分はどうなっているんだろう?」と、ご自宅の屋根に少しでも不安を感じたら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。
名古屋市やその近郊エリアで、目先の利益ではなく、お客様の未来まで見据えた誠実な屋根修理をお約束します。
FAQ(よくある質問)
Q1. 「棟の取り直し工事」と「漆喰の塗り替え」は何が違うのですか?
A1. 「漆喰の塗り替え」は表面の劣化した漆喰のみを新しくするメンテナンスです。
一方、「棟の取り直し」は、棟瓦を一度すべて解体し、土台から作り直す工事です。
内部の劣化が激しい場合や、今回のような施工不良、耐震性を高めたい場合は「取り直し」が必要になります。
Q2. 鬼瓦が落ちると、雨漏りしますか?
A2. はい、非常に危険です。鬼瓦は屋根の端(棟の端)を塞ぐ役割をしているため、それがなくなると大きな穴が開いた状態になり、そこから雨水が屋根内部へ大量に侵入してしまいます。
早急な修理が必要です。
Q3. 新築時の施工不良かどうか、点検でわかりますか?
A3. 経験豊富な職人が屋根に上がり、瓦の固定方法や並び方、下地の状態を確認することで判断可能です。
手抜き工事の痕跡が見つかった場合は、写真をお見せしながら現状を詳しくご説明いたします。
次回の現場ブログはこちらから読み進めます↓↓↓











