writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
「天井のシミは危険信号!」築100年を超える木造建築を中樋交換で雨漏りから救う
「強い雨が降ると、天井にシミができて壁を伝って水が流れてくる…」
歴史ある大切なお住まいで、そのような天井の雨染みや見えない部分からの雨漏りに不安を感じていませんか?
今回は、愛知県名古屋市昭和区にお住まいのお客様より、天井の雨漏りに関する緊急のご相談を受け、徹底的な調査と修理工事を行いました。
対象となる建物は、築100年以上という長い歴史を刻む木造二階建ての住宅で、屋根には風格のある「いぶし和瓦」が葺かれています。
雨漏りの原因は、一見しただけでは分からない屋根の内部に潜んでいました。
瓦自体に目立った割れはなかったものの、瓦と瓦の隙間に隠された「中樋(なかどい)」と呼ばれる板金部分が、雨水をせき止める「逆勾配」になっており、そこから水が溢れ出していたのです。
この記事では、雨漏りの隠れた震源地を突き止めた初動調査から、現場管理のもとで行った「野地板の補強」「新しい中樋板金の設置」「古い瓦を割らずに再利用する復旧技術」まで、こだわりの全工程を余すところなくご紹介します。
【重要】ご相談のきっかけ・工事の背景
「雨が降ると、天井の一部が湿っている気がして…」
お客様からのご連絡は、住まいの異変を知らせるSOSでした。
現場は名古屋市昭和区の閑静な住宅街にある、築年数を重ねた立派な瓦屋根のお宅。
長年、風雨からご家族を守り続けてきましたが、経年劣化の波は確実に忍び寄っていました。
調査に伺い屋根に登ると、瓦自体に大きな割れはありません。
しかし、屋根の谷間にある「中樋」周辺を詳しく調べると、決定的な不具合が見つかりました。
「水が流れていない」のです。
本来、雨水をスムーズに流すべき中樋が、施工当時の精度不足か経年による歪みか、排水口に向かって高くなってしまっていました(逆勾配)。
水は高いところから低いところへ流れます。
出口が高い中樋では水が溜まり続け、板金を錆びさせ、ついには下地の木材を腐らせていたのです。
「このままでは、さらに大きな被害が出ます」 私たちは、表面的な修理ではなく、中樋を交換し、水の流れを根本から正す工事をご提案しました。
今回の現場の特殊事情とプロの解決策
- 1. 「天井のシミは危険信号!」築100年を超える木造建築を中樋交換で雨漏りから救う
- 1.1.1. 【重要】ご相談のきっかけ・工事の背景
- 2. 今回の現場の特殊事情とプロの解決策
- 3. 初動調査とプロの原因究明
- 4. 実際の施工の流れとこだわりの現場管理
- 4.1.1. 工程1:瓦の慎重な取り外しと古い「屋根土・杉皮」の撤去
- 4.1.2. 工程2:厚さ12mmの野地板(構造用合板)による頑丈な下地補強
- 4.1.3. 工程3:防水紙の施工と新しい中樋板金の設置
- 4.1.4. 工程4:古い瓦の再利用と専用ドリルを使った「ビス固定」
- 4.1.5. 工程5:オーバーフロー対策とトタン屋根の隙間コーキング
- 5. 施工完了!お客様の喜びの声
- 5.1.1. 作業のビフォーアフター
- 6. 今回の作業内容の要点まとめと施工費用と工期の目安
- 6.1.1. 💡 今回の作業内容の要点まとめ
- 6.1.2. 施工費用と工期の目安
- 7. FAQ(よくある質問)
- 7.1.1. 地域密着100年の実績!同じエリアのリフォーム施工事例!
初動調査とプロの原因究明


「強い風を伴う雨の日に天井に雨染みができ、水が流れてくる」とのご連絡を受け、急ぎ現地へ向かいました。
天井の雨染みは建物からのSOSサインです。
放置すれば見えない壁の中で柱が腐ったり、シロアリが発生したりと、取り返しのつかない被害に繋がります。
まずは室内の被害状況を確認した後、お客様にご了承いただき、屋根に上がって雨漏り点検を行いました。
築100年以上のいぶし和瓦は非常にデリケートであり、歩行には細心の注意を払わなければ瓦を破損させてしまう危険がありました。
慎重に屋根全体を見渡すと、瓦と瓦がぶつかり合う狭い谷間に「中樋(なかどい)」と呼ばれる板金が埋め込まれている複雑な構造を確認しました。
この中樋を詳しく調べると、決定的な不具合が見つかりました。
「水が流れていない」のです。
本来、雨水をスムーズに縦樋へ流すべき中樋板金が、排水口に向かって高くなってしまう「逆勾配」の状態になっていました。
水は高いところから低いところへ流れます。
出口が高い中樋では雨水が滞留し続け、板金を錆びさせて腐食させ、ついには下地の木材(野地板)にまで雨水が染み込んでいました。
お客様にスマートフォンで撮影した写真をご覧いただき、中樋板金の腐食と逆勾配が雨漏りの原因であることをご説明しました。
そして、表面的な修理ではなく、中樋板金の交換と下地の補強を含めた根本的な修理プランをご提案し、工事をお任せいただくことになりました。
実際の施工の流れとこだわりの現場管理
ここからは、雨漏りを確実に食い止めるための中樋交換と屋根復旧リフォームの様子をご紹介します。
ヤマムラ建装では、歴史あるいぶし和瓦の扱いに長けた腕利きの屋根職人と連携し、私たちが現場管理者として「見えない下地処理」や「瓦の復旧精度」を厳しくチェックしています。
工程1:瓦の慎重な取り外しと古い「屋根土・杉皮」の撤去


いよいよ劣化した中樋板金の交換に着手します。
まず、板金に被さっている周辺の「いぶし和瓦」を一枚ずつ慎重に取り外します。
これらの瓦は後で再利用するため、絶対に割らないよう細心の注意を払って安全な場所へ保管しました。
瓦をめくると、その下からは防水紙の代わりに使われていた古い「杉皮」と大量の「屋根土」が現れました。
新しい板金を水平に設置するためには、これらの役目を終えた土やゴミを丁寧に取り除き、下地を隅々まで掃除することが不可欠です。
わずかな土の残りも許さない徹底した清掃を行いました。
工程2:厚さ12mmの野地板(構造用合板)による頑丈な下地補強

古い下地を綺麗に清掃した後、新しい「野地板(のじいた)」を施工していきます。
今回使用するのは、サイズ1820mm×910mm、厚さ12mmの非常に頑丈な「構造用合板」です。
これを既存の屋根地の上に重ねるようにして、隙間なく確実に取り付けていきます。
厚さ12mmの合板は、これから取り付ける新しい板金や瓦を長期間しっかりと支える土台となり、屋根全体の耐久性と耐震性を飛躍的に向上させます。
工程3:防水紙の施工と新しい中樋板金の設置


強靭な下地が完成したら、新しい中樋板金を設置します。
まず、板金の下に新しい防水紙(ルーフィング)を隙間なく敷き込み、万が一の浸水を防ぐ二次防水を徹底します。
そして、現場の寸法に合わせて加工した新しい中樋板金を取り付けます。
この際、雨水が絶対に逆流したり滞留したりしないよう、排水口に向かって正しい勾配(傾き)が確保されているかを厳密に確認しながら、適切な間隔で金具(吊り子)を使ってガッチリと固定しました。
工程4:古い瓦の再利用と専用ドリルを使った「ビス固定」


防水の要となる中樋が完成したら、取り外して保管していたいぶし和瓦を元の位置へ戻す「復旧作業」に入ります。
長年の重みで馴染んだ瓦を、まるでパズルを解くように正確な噛み合わせで並べていきます。
ここでプロの工夫が光ります。
年数が経った古い瓦は衝撃に弱いため、いきなり釘を打ち込むと割れてしまいます。
そこで、手間を惜しまず一枚一枚に専用ドリルで「下穴(ビス穴)」を開け、その上から保持力の高いビス釘でガッチリと固定しました。
古い瓦を大切に守りながら、固定力は現代の基準で強化しています。
工程5:オーバーフロー対策とトタン屋根の隙間コーキング


壁際などの雨漏りリスクが高い場所には、瓦を奥深くまでしっかりと入れ込み、強風での吹き上げをブロックします。
また、大雨の際に水が溢れる「オーバーフロー」を防ぐため、水の通り道となる幅にあえてゆとりを持たせて瓦を調整しました。
さらに、屋根の点検中に見つかった「トタン屋根の接続部分の隙間」に対しても、耐久性に優れたコーキングボンドをたっぷりと充填し、水の侵入経路を完全に断つ追加の防水修理を行いました。
最後に現場を強力なブロワーで清掃し、全工程が完了です。
施工完了!お客様の喜びの声
作業のビフォーアフター


約4日間の工期で、雨漏りの原因だった中樋板金の交換と、いぶし和瓦の復旧工事が無事に完了しました。
逆勾配で水が溜まっていた見えない内部が、新しい合板と正しい勾配の板金によって生まれ変わり、古い瓦もビスで強固に固定された安心の屋根が完成しました。

「強い雨のたびに天井のシミが気になっていましたが、まさか瓦の隙間の板金に水が溜まっていたなんて驚きました。
昔の立派な瓦を割らないように一枚一枚大切に扱ってくれて、ドリルで穴を開けてからビスで留めるなど、その丁寧な作業姿勢にプロ意識を感じました。
これでようやく安心して暮らせます!」

「築100年以上の歴史あるお住まいでしたので、瓦をそのまま活かせるように細心の注意を払って施工させていただきました!
逆勾配も直し、下地の合板から徹底的に補強しましたので、これでもう大雨が降っても水が溢れることはありません。
トタンの隙間も塞いでおきましたので安心してくださいね!」
今回の作業内容の要点まとめと施工費用と工期の目安
💡 今回の作業内容の要点まとめ
- 【症状】築100年以上のいぶし和瓦屋根で、強い雨の時だけ天井に雨染みと雨漏りが発生
- 【原因】瓦の間に設置された「中樋板金」が逆勾配になっており、雨水が滞留して腐食し、下地へ浸水していた
- 【解決策】屋根土を撤去して厚さ12mmの構造用合板で下地を補強し、正しい勾配で新しい中樋板金を設置
- 【現場管理】既存の古い瓦を再利用するため、割れないよう専用ドリルで下穴を開けてからビス固定を実施。オーバーフロー対策も徹底
施工費用と工期の目安
| 📍 工事場所 | 愛知県名古屋市昭和区 |
| 🏡 建物種別 | 木造二階建て戸建て |
| ⏳ 築年数 | 築100年以上 |
| 🎯 施工箇所 | 屋根の中樋(なかどい)板金および周辺の瓦・トタン屋根 |
| ⚠️ 発生状況(原因) | 中樋板金の逆勾配と経年劣化による腐食、雨水のオーバーフロー |
| 📞 お問い合わせの経緯 | 「強い雨が降ると天井に雨染みができて水が流れてくる」とのご相談 |
| 🛠️ 施工内容 | 瓦の一時撤去、屋根土・杉皮撤去、野地板合板補強、中樋板金交換、瓦のビス固定復旧、トタン隙間コーキング |
| 🧱 使用部材 | 新しい中樋板金、構造用合板(12mm)、防水紙(ルーフィング)、専用固定ビス、コーキングボンド |
| 📅 施工日数 | 約 4日間 |
| 💴 施工価格 | 約 45万円 |
ヤマムラ建装では、名古屋市昭和区をはじめとする地域に密着し、築年数の経過した伝統的な日本家屋の複雑な屋根構造に対しても、豊富な経験と確かな技術で最適なリフォームをご提供しています。
「瓦は割れていないのに雨漏りする」「天井のシミがどんどん広がっている」という場合、今回のように目に見えない「中樋」などの板金部分が原因であるケースが非常に多いです。
私たちは、むやみに全交換を勧めるのではなく、使える瓦は大切に再利用し、本当に直すべき下地や防水処理にコストをかける「お客様に寄り添った誠実な施工」をお約束します。
大切なお住まいで少しでも気になる雨染みを見つけたら、被害が拡大する前にぜひ創業100年以上の歴史を持つヤマムラ建装にご相談ください。
現地調査とプロによるお見積もりは無料で行っております。
安心で快適な暮らしを取り戻すために、全力でサポートさせていただきます!お気軽にお問い合わせください。
FAQ(よくある質問)
Q1. 野地板(のじいた)の工事は必ず必要ですか?
A. 中樋からの雨漏りがあった場合、その下の木材(野地板)も水を吸って腐食しているケースがほとんどです。腐った土台の上に新しい板金を置いても固定できないため、交換や補強をお勧めしています。
Q2. 工事期間中、雨が降ったらどうなりますか?
A. 屋根を開ける工事ですので、天気予報を厳重にチェックして日程を組みます。作業終了時には必ず防水紙やブルーシートで養生を行い、雨が入らないよう万全の対策をして帰ります。
Q3. 中樋(なかどい)とはどこの部分ですか?
A. 屋根の面と面がぶつかる「谷」になっている部分です。ここに設置されている金属製の溝(板金)が雨水を集めて流します。屋根の中で最も水が集まる場所なので、劣化しやすく雨漏り原因No.1の箇所です。
地域密着100年の実績!同じエリアのリフォーム施工事例!

名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。

【主な対応業務】
屋根工事: 葺き替え、漆喰補修、雨漏り修理(かわらぶき技能士)
外装工事: 外壁塗装、ベランダ・屋根防水、雨樋工事、電気工事
その他の業務も(大工工事、キッチン、トイレ、浴室リフォーム等)一度ご相談してください。

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