「屋根のてっぺん」が危ない。足場を組んで挑む、強風に負けない棟板金修理

【名古屋市熱田区】屋根から落下物?点検事例で足場が必要な理由と費用を抑えた修理法

writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔 庭に屋根の部品が落下!棟板金の修理と足場が必要な理由・費用を抑える再利用の工夫 「庭に何か、屋根の部品のよ…

「屋根の板金がめくれていますよ」
近隣の方からの指摘で、初めて屋根の異変に気づくケースは少なくありません。
名古屋市熱田区にお住まいのお客様も、そんな突然の知らせに不安を抱えてお問い合わせくださいました。

見上げれば、屋根の頂上にある「棟板金(むねばんきん)」が浮き上がり、今にも風で飛ばされそうな状態。
万が一落下すれば、人や車を傷つける大事故になりかねません。

しかし、現場は高所かつ急勾配。梯子(ハシゴ)だけで直すのは、職人の命に関わるだけでなく、施工品質も保証できない危険な環境でした。
本記事では、確実な工事のために「仮設足場」を設置し、見えない下地から根本的に屋根を治療した現場レポートをお届けします。


【重要】ご相談のきっかけ・工事の背景

「ご近所の方から『屋根の板金がパカパカしている』と教えてもらって…。
いつ飛んでいくかと思うと怖くて眠れません」

名古屋市熱田区のお客様からのお電話は、切迫したものでした。
数日前の強風の日、屋根の上から「バタン、バタン」という金属音が聞こえていたそうです。
しかし、下から見上げても詳しく見えず、どうなっているのか分からないまま過ごされていました。

私たちが現地へ急行し、高倍率カメラで確認すると、屋根の頂点を覆う「棟板金」の一部がめくれ上がり、中の木材がむき出しになっていました。
ここ数年の大型台風や強風の影響で、板金を止めていた釘が抜け、強度が限界を迎えていたのです。

「すぐに直してほしい」というのがお客様の願いでしたが、今回の現場は3階建てに相当する高さがあり、隣家との距離も近い住宅密集地。
簡易的な補修では再発のリスクが高く、何より作業中の落下事故や部材の飛散を防ぐためには、しっかりとした足場が必要不可欠でした。
「安全と品質のために、足場を組んで徹底的に直しましょう」 そうご提案し、工事をお任せいただくことになりました。

建物の状況

築年数築30年以上
工事費用約10万円ほど
施工期間約2日ほど
建物種別木造戸建て

作業のビフォーアフター

落下した棟板金があった場所
点検で棟板金が飛んでいることを確認!
コーキングを塗って水補強していきます
既存の棟板金で修復を完了!

屋根が急勾配のため目視点検が出来ませんでした

表面が劣化したカラーベスト

名古屋市熱田区にお住いのお客様から、外壁塗装の塗り替え工事のご依頼をいただきました。
外壁塗装工事では、作業者の落下防止のために仮設足場を設置することが必須です。
この仮設足場、実は外壁塗装工事だけでなく、屋根や雨樋の調査・点検、そして修理・修繕リフォームにも活用できることをご存知でしょうか?

通常、屋根の点検や修理を行う場合、別途足場を設置する必要があります。
しかし、外壁塗装の際に設置する足場を有効活用することで、足場設置費用を一度に済ませることができ、結果的に費用を抑えることが可能になります。

今回のお客様宅では、初回訪問時に屋根の勾配が急すぎて屋根に登ることができませんでした。
そこで、塗装屋さんが設置する仮設足場が完成した後、改めて屋根の雨漏り調査を行うことをお約束しました。

また、お客様からは現在屋根でのお困りごとをいくつかお伺いしました。
このブログでは、外壁塗装の足場を有効活用した屋根の点検・修理について、お客様の事例を交えながら詳しく解説していきます。

塗装屋さんの作業で安全対策で設置した足場を使って屋根の目視点検を行います

カラーベストの屋根を目視点検します

設置された仮設足場を利用して、屋根の雨漏り診断を行いました。
屋根材には、カラーベストと呼ばれるスレート屋根材が使用されています。
屋根全体を拝見したところ、経年劣化による色落ちが目立ち、塗装によるメンテナンスが必要な状態であることが分かりました。
今回の診断では、雨漏りの原因となる箇所や、屋根材の劣化状況などを詳しく確認していきます。

【屋根の危険信号】なぜ棟板金は落下したのか?原因は「釘の劣化」にありました

棟の内部に使われた貫材が劣化していました
棟板金の固定で打った釘が抜けかけています

先日ご相談いただいた、屋根から落下してしまった部材。
今回、実際に棟板金(むねばんきん)が設置されていた箇所を詳細に調査し、なぜ落下してしまったのか、その原因を特定いたしました。

主な原因として考えられるのは、板金を固定していた釘の経年劣化です。
新築時にはしっかりと打ち込まれていた釘も、長年の気温変化による部材の収縮や、風による微細な振動によって徐々に浮き上がり、最終的には抜け落ちてしまいます。
固定力を失った状態で強風の煽りを受けたことで、板金ごと飛ばされてしまった可能性が高いです。

過酷な紫外線や雨風にさらされ続ける屋根において、こうした部材の劣化は避けて通れません。
特に、屋根の頂点を守る棟板金は、不具合が雨漏りに直結しやすい重要箇所です。
今回は幸いにも早期に発見できたため、建物本体への大きな被害を防ぐことができました。
大切なお住まいを守るためにも、目に見えない屋根の上の定期点検を強くお勧めいたします。

棟板金の落下だけではなかった!谷樋で見つかった「隠れた不具合」

加工した屋根材も落ちていました
複数個所で屋根材の固定が外れていました

屋根の雨漏り診断を詳しく進めていく中で、当初のご相談であった「棟板金の落下」以外にも、見過ごせない箇所を発見いたしました。
それは、屋根の面と面がぶつかる「谷」の部分にある、谷樋(たにどい)と呼ばれる場所です。

詳しく確認すると、屋根材であるカラーベストの一部が本来の位置からずり落ち、谷樋の中に引っかかっている危険な状態でした。
このまま放置すれば、雨水の通り道を塞いでしまい、新たな雨漏りの原因になりかねません。
下から見上げているだけでは気づけない場所ですが、こうした隠れた不具合を見逃さないことこそが、現場調査の重要な役割です。

すべての診断を終えた後、落下した棟板金の再取り付けに加え、このずり落ちた屋根材の修繕も含めた全体のご説明をいたしました。
後日、それらを反映した詳細なお見積書をお届けしております。
私たちは、ただ壊れた場所を直すだけでなく、お住まい全体の健康を考えた最適なご提案を心がけています。

外壁塗装の作業期間中に屋根の修繕作業のほうを行います

棟の内部に使われた貫材が劣化していました

先日お渡ししたお見積書にご納得いただき、お客様から「仮設足場があるうちに作業をお願いしたい」とのご依頼をいただきました。
早速お客様宅へお伺いし、屋根の修繕リフォーム作業を開始しました。

まずは、落下した棟板金の修繕からです。
落下した棟板金は、幸いにも庭の木の上に落ちてクッションとなり、傷や凹みもなく無事な状態でしたので、そのまま再利用することにしました。

使えるものは大切に使う。これもリフォームにおける重要なポイントですね。

見えない隙間も許さない!棟板金の接続部に行う「鉄壁の防水処理」

棟板金同士には隙間がありました
棟板金同士に隙間を無くします

幸運にも再利用が決まった棟板金(むねばんきん)ですが、元の場所にただ戻すだけでは意味がありません。
私たちが最も神経を注ぐのは、板金同士が重なる「接続部」の処理です。

まずは、専用の板金工具を使ってつなぎ目を強く挟み込み、強風の抵抗を受けてもズレない強固な土台を作ります。
しかし、それだけでは不十分です。
わずかな隙間からじわじわと侵入する雨水を防ぐため、接続部の内部にコーキング(防水材)をたっぷりと充填いたしました。

このコーキングが「水のバリア」となり、激しい雨から屋根の内部を鉄壁の守りで保護します。
再利用部材であっても、施工の品質は新品同様の防水性能を目指す。
お客様に長く安心して暮らしていただくため、私たちは目に見えない部分にこそ、手間と時間を惜しまず丁寧な修繕作業を徹底しています。

釘より強い「ビス固定」で屋根を守る!棟板金の落下を防ぐ二重の安全対策

棟板金の固定の釘が抜けかけています
コーキングを塗って水補強していきます

今回の落下事故、その最大の原因は、経年劣化による「釘の浮き」でした。
ただ元に戻すだけでは、また数年後に同じ被害に遭うリスクが残ります。
そこで私たちは、再発防止のために従来の釘ではなく、より保持力の高いビス(ネジ)への変更をご提案しました。

螺旋(らせん)状の溝を持つビスは、下地の木材に強力に食い込むため、強風や建物の振動を受けても簡単には緩みません。
さらに、打ち込んだビスの頭には、ダメ押しとしてコーキングをたっぷりと盛り付けました。
これにより、雨水の侵入によるビスの錆びを防ぐ「防水効果」だけでなく、万が一の緩みを抑える「ロック機能」も果たします。

二度と落下させないための、二重の対策。お客様に心から安心していただくために、私たちは見えない固定具一つにもこだわりを持って、確実な屋根修理に取り組んでいます。

谷樋(たにどい)で多発するカラーベストのズレ落ち!雨漏り前の早期発見が重要

固定が外れて加工した屋根材が落下

屋根の点検を細部まで進めていくと、屋根の面と面がぶつかる「谷」の部分、すなわち谷樋(たにどい)周辺にて、気になる症状を発見しました。
本来あるべき位置からカラーベスト(屋根材)がズレて、今にも落ちそうになっていたのです。

実は、この谷樋周辺は屋根材を斜めにカットして施工する場合が多く、小さな部材が使われがちです。経年劣化が進むと、釘穴が広がったり固定力が弱まったりすることで、こうした小さな部材から順にズレ落ちが発生しやすくなります。

「たかが瓦が一枚ズレただけ」と思われるかもしれませんが、これは非常に危険なサインです。
ズレた部材が谷樋に詰まると、雨水の通り道を塞いでしまい、オーバーフローした水が屋根裏へ浸入して雨漏りを引き起こす原因となります。
建物の美観だけでなく、お住まいの寿命を守るためにも、私たちはこうした細かな異変を見逃さず、適切な修繕をご提案しています。

屋根の修繕作業の完了に伴い完了の報告を

零れ落ちた端材を固定します

コーキングボンドで接着しながら、ズレ落ちたカラーベストを元の位置に戻し固定していきます。
屋根全体のズレ落ちているカラーベストをコーキングボンドで固定していきます。

すべて対応し終われば、カラーベスト屋根の修繕リフォーム工事は完了となります。
作業完了後はお客様に完了報告をさせていただき、迅速な対応に大変喜んでいただけました。

この後には、塗装屋さんによる屋根全体の塗装の塗り替え工事が予定されており、建物全体が綺麗に生まれ変わるかと思います。



Q1. 外壁塗装の足場を使って、屋根の修理も頼めますか?

A. はい、もちろんです!。足場を共有することで、屋根修理のために別途足場を組む費用(約30~50万円程度)を節約できるため、非常に経済的です。ただし、外装塗装屋さんには、足場を使うことを、ご了承をいただいてください。

Q2. 「谷樋(たにどい)」の不具合はなぜ危険なのですか?

A. 谷樋は屋根の雨水が集中して流れる場所だからです。ここに屋根材が詰まると水が溢れ、屋根裏へ水が回り込み、雨漏りに直結するケースが非常に多いため、定期的な点検が重要です。

Q3. 屋根が急勾配だと、なぜ点検できないことがあるのですか?

A. 傾斜が急な屋根は、足場なしで登ると滑落する危険性が極めて高いためです。お客様の大切な家で事故を起こさないためにも、安全な足場設置後の点検をお願いしております。



ヤマムラ建装㈱ 代表取締役 顔写真
私が点検調査にお伺いします!


名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。

【主な対応業務】
屋根工事: 葺き替え、漆喰補修、雨漏り修理(かわらぶき技能士)
外装工事: 外壁塗装、ベランダ・屋根防水、雨樋工事、電気工事
その他の業務も(大工工事、キッチン、トイレ、浴室リフォーム等)一度ご相談してください。

最近やり始めた趣味はAIの勉強と筋トレ。
お客様の「困った」を解決し、笑顔にするのが私の仕事です。
【保有資格】かわらぶき技能士・ 増改築相談員/ 【趣味】AIの勉強


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