「錆びないステンレス」の落とし穴。見えない頂点の隙間を、職人の手加工で塞ぐ

初回訪問で点検調査の様子を現場ブログから読めますよ↓↓↓

【大府市】強風時に天井から雨漏り音!谷樋の死角とは?施工不良を見抜いた調査

writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔 大府市の雨漏り調査報告|強風時の天井音は谷樋の施工不良が原因!スマホで見抜いた屋根の死角 大府市の皆様、こ…

「普通の雨なら大丈夫なのに、台風のような強風の時だけ天井裏でポタポタ音がするんです…」
大府市にお住まいのお客様から、そんな不可解な雨漏りのご相談をいただきました。

現場に駆けつけ屋根に登ると、そこにはサビに強い「ステンレス製の谷樋」が設置されており、一見すると何の問題もないように見えました。
しかし、雨水は嘘をつきません。
音が出るということは、どこかに必ず侵入経路があるはずです。

私たちはスマートフォンのカメラを隙間に差し込み、目視できない奥の奥まで徹底調査。
そこで見つけたのは、過去の施工による「致命的な隙間」でした。
本記事では、難易度の高い「八谷部(はちやぶ)」の雨漏りを、職人の板金加工技術で解決した施工レポートをお届けします。


工事のきっかけ

「最近のゲリラ豪雨や台風の時、天井裏から水が落ちるような音が聞こえて怖くて…」
お客様の不安は切実でした。
普段のシトシト雨では何も起きないのに、風を伴う激しい雨の時だけ、天井板にシミができたり、不気味な水音が響いたりするとのこと。
実は、こうした「特定の条件下でのみ発生する雨漏り」は、原因特定が非常に難しいケースの一つです。

現地調査で屋根を確認すると、雨水の通り道である「谷樋(たにとい)」には、耐久性の高いステンレス材が使われていました。
表面に穴や錆はなく、一見すると健全そのもの。

しかし、お客様の証言にある「強風時」というキーワードが、私たちに一つの仮説を抱かせました。
「もしかして、上からの雨ではなく、風で巻き上げられた雨水が、見えない継ぎ目から逆流しているのでは?」
この仮説を実証するため、私たちは瓦をめくり、屋根の構造内部へと踏み込んだ調査を開始しました。

建物の状況

築年数築35年以上
工事費用約10万円ほど
施工期間約2日ほど
建物種別木造戸建て

作業のビフォーアフター

作業開始前の大棟部
✖:作業開始前の八谷部の様子!
八谷修理作業完了後
〇:修繕工事完了後の八谷部!

愛知県大府市にて雨漏り調査。屋根上の「使っていない温水器」の撤去費用についてもご相談

目視による雨漏り点検の調査です
屋根の南面には温水器が設置されています

本日は愛知県大府市にお住まいのお客様より、「天井にシミができている」とのご相談をいただき、現地へ急行しました。
室内の状況から屋根に雨漏りの原因があることは明白でしたので、梯子をかけて屋根に登り、瓦や板金の状態を目視点検いたしました。

屋根の上を確認すると、南面に大きな温水器が設置されていました。
幸い、温水器が乗っている箇所の真下の部屋には漏水が見られなかったため、今回の雨漏りの直接的な原因ではないと判断し、まずは漏水箇所の特定に全力を注ぎました。

調査中、お客様より「実はこの温水器、もう使っていないんです。屋根から降ろすとなると、どれくらい費用がかかりますか?」というご質問をいただきました。
屋根上の不要な重量物は、地震の際に建物の負担となることがあります。
安易な安売りはせず、安全に撤去・処分するために「最低でもこれ以上の金額は必要になります」という現実的な概算費用を正直にお伝えしました。

私たちは、目の前の修理だけでなく、お客様が抱えるお家の不安一つひとつに対して、誠実に向き合い解決策をご提案しています。

「ステンレスだから安心」は要注意?穴が開かない谷板金が雨漏り調査を難しくする理由

谷鈑金からの雨漏りだと思うが
ステンレスの谷で強度が強そうでした

屋根の面と面がぶつかり、雨水の通り道となる谷板金
近年の改修工事では、従来の銅板やトタンに代わり、錆に強く耐久性の高いステンレス材が採用されることが一般的です。
この素材は非常に丈夫で、表面上は穴が開きにくいという大きなメリットを持っています。

しかし、雨漏り調査の現場においては、この「丈夫さ」が判断を迷わせる要因になることがあります。
明らかに穴が空いていれば原因は一目瞭然ですが、ステンレスの場合、見た目は新品同様に綺麗なのに雨漏りしているというケースが多々あるのです。
こうなると、単なる目視だけでは雨漏りの位置や水の侵入経路を正確に判断することが極めて難しくなります。

「穴がないから大丈夫」という思い込みは禁物です。
水は板金の継ぎ目や、瓦の下の見えない隙間からオーバーフローして侵入することもあります。
私たちは表面的な傷の有無だけで判断せず、雨水の流れ方や屋根の構造全体を深く読み解き、一見して分からない隠れた原因を突き止めていきます。

八谷部の谷樋板金が頂点で交じり合う場所

棟の下で施工不良が
棟下内部での施工不良が起きていました

今回の屋根形状で谷部は、右側と左側から上って屋根の頂点部分で重なる「八谷部」となります。
この場所は雨漏りしやすい場所であり、交じり合う所の施工が中途半端だと、確実に雨漏りを起こします。

ただ、この内部を見るには隙間が狭いため、スマートフォンを中に入れながら撮影をしてみました。
案の定と言っていいのか、板金同士が重なり合う所で雨漏りにも手抜き作業と言ってもいいほどの、施工不良を起こしていました。
この場所から、強風などを伴った大雨になってしまうと、雨漏りがしやすくなっています。

写真で見る屋根のリアル。漆喰の剥がれから見えた、大棟と板金の根本的な修理提案

棟尻の漆喰が剥がれて雨水が入りやすい状態でした

雨漏りの原因となりやすい谷板金だけでなく、その上部にある大棟(おおむね)の状態も詳しく確認しました。
かつては屋根漆喰で隙間が埋められていた箇所ですが、長年の風雨による経年劣化で漆喰が剥がれ落ち、内部の土が見えてしまっていました。
ここも放置すれば新たな浸水リスクとなるため、あわせて手直しが必要です。

屋根の上はお客様ご自身では確認できない場所です。
だからこそ、私たちは点検調査の様子を一枚一枚写真に収めます。
撮影した画像をご覧いただきながら、「どこが、どうなっているのか」という現在の状態を正直にご説明させていただきました。

今回は表面をなぞるだけの補修ではなく、周辺のを一度めくり、板金の頂点部分(立ち上がり)から根本的に修理する内容をご提案いたしました。
見えない部分だからこそ誤魔化さず、しっかりと直すためのお見積りを作成し、お客様にお渡ししております。

大雨時の「横溢れ」を防ぐ。谷板金の修復と、現代の標準「水密材」の重要性

雨水が横溢れしないように水密材を取り付けます

いよいよ修繕作業の開始です。
まずは谷板金の頂点部分に手を入れるため、周辺のを丁寧に一枚ずつ取り外していきます。
取り外した瓦は、板金の補修後に再び元の位置へ戻す大切な部材です。
作業中に滑落したり割れたりすることのないよう、屋根上の安全な場所にしっかりと確保します。

続いて、今回の雨漏り対策の要となる工程です。
谷樋板金の両端に、雨水の侵入を防ぐための水密材(すいみつざい)を取り付けました。
谷は大雨の際に水が集中する場所ですが、この材を貼ることで堤防のような役割を果たし、雨水が勢いよく流れても横溢れすることを物理的に防げます。

近年の施工では標準的になりつつある仕様ですが、見えなくなってしまう場所だからこそ、この「水密材」を入れるひと手間が、将来の安心に大きく関わってきます。

谷樋板金同士が交じり合う頂点部

八谷部の頂点に追加の板金を加えます
八谷部の頂点部分を板金の頂点を加絞めます

屋根の右から上がってきた板金と、左側から上がってきた板金が交じり合う所に、上から被せるように新しい板金を取り付けて行きます。
特に、一番中央部分には板金同士を締め付けて加工しておくようにしておきます。
締め付けを行うことで、雨水がこの隙間から入り込むことを防いでくれるようになります。

作業の初めの方で取りはずした瓦を付け直します

コーキングボンドで固定補強していきます
もう一方の片面の瓦を取り付けます

初めの方で取り外しておいた瓦を、それぞれ同じ場所に取り付け直しておきます。
一枚ずつサイズが合うところに取り付けて行きます。
取り付けた瓦がずれ動かないように、コーキングボンドを塗ったり針金線で縛ったりして、瓦自体を固定しておきます。

もう片側でもある、左側の谷樋周辺も瓦を取り付け直しておきます。
先ほどと同様な施工で、固定方法もコーキングボンドを使ったり針金線を使って固定していきます。

大棟部をの取り外した棟瓦を使って積み上げ作業を行います

大棟部の取り外した瓦で積み上げ
大棟尻部に板金を取付けます

取り外した棟瓦でもある熨斗瓦も、南蛮漆喰を塗りながら積み上げて行きます。
最後に、冠瓦を取り付けて取り付け作業の完了となります。
谷樋板金の頂点部分での大棟部の尻側には、屋根漆喰の代わりに板金を貼っておき、積み上げた大棟部の隙間から雨水が入らないようにしておきました。
谷樋板金の方でも、大棟部の方でも、雨水が入るところはほとんど塞ぎました。

作業の完了と作業範囲の掃除

コーキングボンドを塗って固定補強
ブロワー

大棟部が崩れないように、要所ごとにコーキングボンドなどで固定作業を行っておきました。
屋根から作業工具などを降ろしてから、作業した範囲を吹き掃除を行っていきました。

屋根の作業が完了したことで、お客様にお伝えして作業中の写真を見ていただき、ご説明もさせていただきました。
雨漏りの原因となっていた場所と、その周辺をきれいに直したことで、お客様から感謝の言葉をいただきました。



Q1. 屋根の上の温水器撤去費用はいくらくらいですか?

A. 建物の立地や高さ、温水器のサイズによって大きく異なります。安全に降ろすために足場やクレーンが必要な場合は、その分費用がかかります。現地を見て正確なお見積もり(無料)を出しますので、まずはご相談ください。

Q2. 瓦を一度剥がしても、元通りになりますか?

A. はい、ご安心ください。作業のために一時的に取り外しますが、元の位置に丁寧に戻し、コーキングや針金を使って以前よりも強固に固定し直します。

Q3. 大府市以外も対応エリアですか?

A. はい、大府市を中心に近隣エリアも地域密着で活動しております。距離によって対応可否が異なりますので、まずはお電話やお問い合わせフォームよりお気軽にお尋ねください。



ヤマムラ建装㈱ 代表取締役 顔写真
私が点検調査にお伺いします!


名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。

【主な対応業務】
屋根工事: 葺き替え、漆喰補修、雨漏り修理(かわらぶき技能士)
外装工事: 外壁塗装、ベランダ・屋根防水、雨樋工事、電気工事
その他の業務も(大工工事、キッチン、トイレ、浴室リフォーム等)一度ご相談してください。

最近やり始めた趣味はAIの勉強と筋トレ。
お客様の「困った」を解決し、笑顔にするのが私の仕事です。
【保有資格】かわらぶき技能士・ 増改築相談員/ 【趣味】AIの勉強


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