writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
強風に耐え抜く屋根へ!瓦の「爪」と「接着」で守る修繕作業

「台風や強風で屋根瓦が破損していないか心配…」
そんなご相談を名古屋市南区のお客様からいただき、屋根の修繕工事を行いました。
強風による瓦の「破損」や「ズレ」は、放置すると雨漏りの原因となり大変危険です。
名古屋市南区にお住いのお客様より、台風が通り過ぎて風も強かったので、屋根瓦に被害が出ていないか屋根点検の依頼をいただきました。
この記事では、破損した和瓦の交換(差し替え)作業と、今後の被害を防ぐためのコーキングによる接着固定の様子、さらに作業時に必ず守るべき重要な注意点について、詳しくご紹介します。
こちら現場での初回点検の様子は?
初動調査での様子を現場ブログ・第一話目で書いています!
見えない不安との戦い・台風一過の現場から

「昨晩の風は本当に怖かった。何も落ちてはいないけれど、一度見てほしいんです」
お客様の声には、目に見えない場所への不安が滲んでいました。
名古屋市南区の住宅街、一見すると何事もなかったかのように静まり返っていますが、私たちの経験上、台風後の屋根が無傷である保証はどこにもありません。
現場に到着し、まずは地上からの目視確認を行いますが、決定的な異常は見当たりません。
しかし、これこそが落とし穴です。
瓦の破損やズレは、実際に屋根に上がり、至近距離で確認しなければ発見できないケースが大半だからです。
私たちは建物の配置を確認し、幸いにも敷地内に確保できたスペースへ「アップスライダー(伸縮式ハシゴ)」を慎重に設置しました。
ヘルメットの顎紐を締め直し、材料を担いで屋根へと続く動線を確保します。
ここからが、本当の診断の始まりです。

「地上からは綺麗に見えても、屋根の上では瓦が浮いていることがよくあります。
『念のため』の点検が、家を守る最善手です」
破損した和瓦を取り替えします


『強風の為に破損した屋根瓦を取り除いてから、あいた箇所に新しい屋根瓦を差し込みながら取り替えしていく、交換作業を行っていきます。
この差し替え作業で注意する点としては、屋根瓦の裏面にある爪部分を内部の部材で引っ掛けながら取り付けて行きます。
その爪部分が引っかかっていない状態で、作業を終了しないでください。
他の瓦よりも浮いている状態になったり、酷い時には落下してしまうときもありえますよ。』
強風で破損した屋根瓦を交換する際、新しい瓦を差し込みながら取り替えていく作業が必要です。
この作業では、瓦の裏面にある爪部分を内部の部材で引っ掛けながら取り付けていくことが重要です。
爪部分がしっかり引っかかっていない状態で作業を終了しないように注意してください。
瓦が他のものよりも浮いてしまったり、最悪の場合には落下する可能性もあります。
施工の核心・「爪」の勘合とコーキングの技術


ここからが施工のハイライトです。
単に新しい瓦を置くだけでは、修理とは呼べません。
1. 瓦の差し替えと「爪」の重要性
まず、破損した瓦を慎重に取り除きます。
新しい瓦を差し込む際、最も神経を使うのが瓦の裏面にある「爪」の勘合(かんごう)です。
この爪を野地板側の桟木(さんぎ)や隣の瓦に確実に引っ掛けなければなりません。
手探りで爪の位置を確認し、「カチッ」と収まる感触を確かめます。
これが不十分だと、瓦は簡単に浮き上がり、最悪の場合は落下事故につながります。
2. コーキングによる化学的固定
構造的な固定に加え、今回はコーキングボンドによる補強を行いました。
ここでのポイントは「塗る場所」と「塗らない場所」の見極めです。
- 側方部(横): 隣り合う瓦同士をボンドで接着。これにより瓦が一体化し、強風時の飛散リスクを劇的に低減させます。
- 正面部(山): ここが技術の分かれ目です。瓦の正面(下端)を全て塞いでしまうと、瓦内部に入った雨水の逃げ道を塞ぎ、逆に雨漏りを誘発します。私たちは「盛り上がった山部のみ」にコーキングを点付けしました。
建物の火災保険には必ず入ったほうがいいとおもいます

その強風で浮いてズレていた屋根瓦も、そのままズレ直しをして所定の位置に変更していきます。
その後で、屋根瓦の側方と正面をコーキングボンドを塗っていき、接着しながら固定していきます。
火災保険は火事に使うものと思われがちですが、実は大型の台風が通って建物に被害があった場合でも利用することができます。
ただし、一部の商品では使用できないものもありますので、火災保険の担当者にお問い合わせしてください。
さらに、雪による被害にも対応する保険もあります。
隣家や近所から落ちてきたり飛んできたものによって建物に被害がある場合、建築・工務店関係者、専門業者が証明すれば保険金が支払われる可能性もあります。
一方、隣家や近所から落ちてきたり飛んできたものによって自分の建物が壊れた場合、証明ができてもそのお宅に補償を求めても関係ないことになります。
法令においても、このような事項が明記されている可能性もありますので、注意が必要です。
瓦の差し替え作業の完了報告

屋根瓦が浮いていたり破損していたりしていたのを、修繕修理して行ってから屋根全体にコーキングボンドで接着補強を行っていきました。
コーキング作業まで終了したら、お客様に作業の完了と作業中に撮影した写真を見てもらいながら、簡単な工事の報告をお伝えさせていただきました。
お客様も、破損したり浮いていたりした瓦が修理されたことで大変に喜んでいました。
今回の現場は、目視だけでは発見できない台風被害の恐ろしさと、正しい施工手順の重要性を再確認する事例でした。
工事のポイント
早期発見: 地上から見えない破損やズレは、屋根上点検でしか発見できない。
確実な施工: 瓦の交換時は、裏面の「爪」を確実に引っ掛けることが落下の絶対防止策。
防水の鉄則: コーキング固定は「水の逃げ道」を考慮し、全面を塞がない技術が必要。
保険適用: 強風による被害は、火災保険が適用される可能性が高いため確認が必須。
FAQ(工事に関するよくある質問)
屋根の点検はどのような方法で行いますか?
基本的には脚立やアップスライダーを使用して屋根に登り、直接目視で点検を行います。ただし、ハシゴをかけるスペースがない場合や、屋根の勾配が急で危険な場合は、無理をせず別の方法(高所カメラなど)を検討します。
隣の家が近いと、屋根への被害が出やすいのですか?
隣家の外壁に強風が当たり、その風が逃げ場を失って上へ巻き上がると(ビル風のような現象)、屋根瓦を下から持ち上げてしまうことがあります。これにより、瓦が浮いたり、落ちた衝撃で割れたりすることがあるため、注意が必要です。
点検の結果、修理が必要な場合はどうなりますか?
点検で瓦のズレや割れが見つかった場合は、写真を撮影して状況をご報告します。その上で、瓦の差し替えや、ズレ防止のコーキング接着など、必要な修理作業のお見積書を作成し、ご提案させていただきます。もちろん、ここまでの初動調査は無料ですのでご安心ください。
次回のブログは施工事例集になります!
初回訪問での点検調査から新しい瓦への差し替え作業などの一連の流れを書いています!
同じ地域で行った施工事例ブログ記事!
同作業での点検やメンテナンスを行ったブログ記事!

名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。

【主な対応業務】
屋根工事: 葺き替え、漆喰補修、雨漏り修理(かわらぶき技能士)
外装工事: 外壁塗装、ベランダ・屋根防水、雨樋工事、電気工事
その他の業務も(大工工事、キッチン、トイレ、浴室リフォーム等)一度ご相談してください。

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