軽量な屋根材の連なりと板金の雨仕舞!錆びた景色が「モダン」に変わる時

前回までのあらすじ

豊明市でのトタン屋根葺き替え工事。
一階庇(ひさし)のトタンを撤去した私たちは、新しい屋根材「カラーベスト」を施工するために「垂木補強による勾配修正」を行いました。
緩すぎた屋根に角度をつけ、野地合板の二重張りと防水紙施工で、完璧な下地を作り上げました。
いよいよ、仕上げの工程に入ります。

豊明市 カバー工法 軽量屋根材カラーベスト

防水紙(ルーフィング)による「グレーの世界」が、一枚また一枚と「黒の世界」へ塗り替えられていきます。
本日の主役は、ケイミュー社の軽量屋根材カラーベスト

しかし、屋根工事の真髄は、平らな部分を葺くことだけではありません。
最も雨漏りしやすい場所、それは屋根と外壁がぶつかる「壁際(かべぎわ)」と、屋根の側面である「ケラバ」です。
ここをどう納めるかで、屋根の寿命は決まります。

本記事では、カラーベスト本体の整然とした施工風景と、職人の手仕事が光る板金加工による「雨仕舞(あまじまい)」の全貌をお届けする完結編です。

軒先からの出発。黒い屋根の形成

豊明市 カバー工法 軒先から施工されたカラーベスト

下地工事が完了した屋根に、いよいよカラーベスト本体を取り付けていきます。
施工は必ず「水下(みずしも)」から「水上(みずかみ)」へ。
まず軒先に「スターター」と呼ばれる役物を取り付け、そこを基準に一枚目のカラーベストを釘打ちします。

二段目、三段目と上に向かって葺き進める際、重要なのが「千鳥(ちどり)配置」です。
上下の継ぎ目が重ならないように半分ずらして配置することで、雨水の侵入を防ぎ、屋根全体の強度を高めます。
これらを規則正しく配置していくと、屋根には美しい幾何学模様が浮かび上がってきました。

屋根の側面。「ケラバ板金」の納まり

豊明市 カバー工法 ケラバ板金付近の施工

屋根の平場(ひらば)を葺き終えたら、端部の処理に移ります。まずは屋根の側面部分、専門用語で「ケラバ」と呼ばれる箇所です。
ここには、L字型に加工されたガルバリウム鋼板製の「ケラバ板金」を取り付けます。
役割は二つ。

  1. 防水: 横からの雨風の吹き込みを防ぐ。
  2. 固定: 屋根材の端部を押さえ込み、台風などの強風でめくれ上がるのを防ぐ。

既製品をただ付けるのではなく、現場の寸法に合わせて微調整し、板金鋏(ばんきんばさみ)で加工しながらビスでガッチリと固定していきます。
黒い屋根材の縁を銀色の板金が引き締め、見た目にもシャープな印象を与えます。

最大の難所。「壁際」の雨仕舞

豊明市 カバー工法 若干、変則的半ば際部の施工。

そして、今回の工事で最も神経を使うのが、屋根と外壁が接する「壁際(雨押さえ)」の処理です。
ここからの雨漏り事例は非常に多く、まさに屋根の急所。

私たちは、現場で加工した「雨押さえ板金」を使用しました。

  1. 立ち上げ: 壁の内側に雨水が入らないよう、板金を壁面に沿って立ち上げる。
  2. シーリング: 板金と外壁の隙間に、高耐久の変成シリコンコーキングをたっぷりと充填し、ヘラで均して密着させる。

この「板金」と「コーキング」の二重ガードこそが、プロの雨仕舞です。
外壁を伝って落ちてきた雨水を、スムーズに屋根の表面へと受け流す「水の道」を完成させました。

完工・ビフォーアフター。安心をその手に

清掃07

施工が完了して、屋根材の上の大きなサイズのゴミなどを広いながら清掃を終え、ついに工事完了です。

【Before】 赤錆に覆われ、勾配が緩く水はけが悪かったトタン屋根。下地は腐食し、いつ雨漏りしてもおかしくない状態でした。

【After】 勾配修正によって適切な角度を持ち、シックなブラックのカラーベストで覆われた新しい屋根。壁際やケラバは板金で堅牢にガードされ、雨仕舞も完璧です。

「まるで新築の屋根みたいですね。
これで雨の日も安心できます」 お客様のその言葉が、私たち職人にとって最高の報酬です。
豊明市のこのお宅は、今日からまた数十年、雨風から家族を守り続ける「強い家」へと生まれ変わりました。

記事のまとめ!!

まとめの看板

今回の施工ポイント

  • カラーベスト施工: 軒先から順に重ねて施工し、雪止め金具も設置して安全性と防水性を確保。
  • ケラバの処理: 屋根の側面を板金で包み込み、強風による飛散と横雨の侵入を防止。
  • 壁際の雨仕舞: 雨漏りリスク最大の壁際は、板金立ち上げとコーキングの二重処理で完全防水。
  • 見た目の刷新: 赤錆びたトタンからモダンなスレート屋根へ。機能だけでなく美観も劇的に向上。

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Q1. カラーベストに変えて、家が重くなりませんか?

いいえ、むしろ軽くなります。カラーベストは日本瓦の約半分、今回の様な、垂木が入ったトタン屋根に比べても軽量な部類に入るため、耐震性への悪影響はありません。

Q2. 工事中の騒音はどれくらいですか?

解体時や新しい下地を打つ際、屋根材を釘で固定する際には、どうしてもトントンという打撃音が発生します。事前にご近所様へ挨拶回りをし、理解をいただいた上で作業を進めます。

Q3. 壁際のコーキングはどれくらい持ちますか?

使用する材料や環境によりますが、約10年~15年が目安です。紫外線で劣化してひび割れることがあるため、定期的な点検が必要です。



ヤマムラ建装㈱ 代表取締役 顔写真
私が点検調査にお伺いします!

名古屋市南区を中心に、名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
創業100年以上の技術を受け継ぎ、雨漏り修理から外壁塗装まで、すべて私が責任を持って担当します。

最近やり始めた趣味はAIの勉強と筋トレ。
お客様の「困った」を解決し、笑顔にするのが私の仕事です。
【保有資格】かわらぶき技能士・ 増改築相談員/ 【趣味】AIの勉強


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