writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
名古屋市熱田区の現場から学ぶ!天窓の雨漏りは10年が分かれ道?初期症状と劣化サインを徹底解説
「せっかくの天窓、明るくて気に入っていたのに、最近天井にシミが…」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
実は、屋根に取り付けられた天窓(トップライト)は、一般的な屋根材よりも複雑な構造をしており、定期的なケアが欠かせない場所です。
今回は、名古屋市熱田区にお住まいのお客様より、「長い間雨漏りに悩んでいる」とのご相談を受け、私たちが駆けつけた際の点検調査の様子をレポートします。
一見、何ともないように見えても、屋根の上では深刻な劣化が進んでいることがあります。
「うちはまだ大丈夫」と思っている方も、この事例を通して、お家のメンテナンスの重要性を感じていただければ幸いです。
それでは、実際の現場の写真とともに見ていきましょう。
- 1. 名古屋市熱田区の現場から学ぶ!天窓の雨漏りは10年が分かれ道?初期症状と劣化サインを徹底解説
- 2. 長期間の雨漏りが物語る、室内の深刻なダメージ状況
- 3. 壁紙が教えてくれるSOS!クロスの剥がれは危険信号
- 3.1. 屋根上での目視点検!瓦と天窓の取り合いを確認
- 3.1.1. 過去の補修跡を発見?窓枠の不自然なテープ施工
- 3.1.2. 役目を終えた防水テープ!粘着力の喪失と隙間の発生
- 3.1.3. 見落とされがちな重要部材「水下エプロン」の放置
- 3.1.3.1. 決定的瞬間!腐食によって空いた穴からの浸入
- 3.1.3.2. 金属疲労による亀裂!微細な隙間も雨水の入り口に
- 4. 不適切なコーキング処理?水切り板金の現状
- 5. FAQ(工事に関するよくある質問)
- 6. 同じ地域で行った施工事例記事!
- 7. 類似した作業で施工した現場ブログ記事!
長期間の雨漏りが物語る、室内の深刻なダメージ状況

まず、お客様のご自宅にお邪魔して、室内から天窓の状況を確認させていただきました。
下から見上げると、光を取り込むはずの窓周辺が少し薄暗く、湿気を含んだような重たい空気が漂っているのが感じられます。
お客様のお話では、かなり長い期間、雨漏りが続いていたとのこと。
天窓は屋根に穴を開けて設置しているため、構造上、最も雨水のリスクにさらされやすい箇所です。
特に設置から10年近く経過すると、目に見えないパッキンや防水材の寿命が近づき、このようにジワジワと雨水が浸入し始めます。
まずは室内への被害状況を詳しく見ていきます。
壁紙が教えてくれるSOS!クロスの剥がれは危険信号

天窓の枠周りを近くで確認した様子です。
ご覧の通り、雨水が浸入し続けた影響で、窓枠の下にあるクロス(壁紙)が湿気を帯び、めくれ上がって剥がれてしまっています。
これは単なる見た目の問題ではありません。
クロスの裏側にある石膏ボードや木材まで水分が到達している証拠であり、放置すればカビの発生や、最悪の場合は木部の腐食による強度の低下を招きかねません。
室内でこのように「壁紙が浮いてきた」「雨染みができた」という症状が見られたら、屋根の上ではすでに限界を迎えている可能性が高いのです。
原因を突き止めるため、屋根上へ移動します。
屋根上での目視点検!瓦と天窓の取り合いを確認

安全を確保しながら、脚立などを使って屋根に上がり、目視での点検を開始しました。
瓦屋根の中に設置された天窓ですが、遠目に見ても、周辺の部材に年季が入っているのがわかります。
屋根は365日、紫外線や風雨にさらされ続ける過酷な環境です。
特に、瓦と天窓のつなぎ目部分は、雨水の流れをコントロールする重要なポイント。
私たちは、ただ漫然と見るのではなく、「どこから水が入り込んでいるか」「以前にどのような補修がなされたか」を、経験で培った観察眼で推測しながら調査を進めます。
ここから、細部の劣化状況をクローズアップしていきます。
過去の補修跡を発見?窓枠の不自然なテープ施工

天窓のガラス面と枠の境界部分をよく見てみると、黒い防水テープのようなものが貼られているのが確認できました。
おそらく、過去に雨漏りが起きた際、応急処置として貼られたものだと思われます。
しかし、天窓の止水処理において、上からテープを貼るだけの処置は、あくまで一時的な延命措置に過ぎません。
テープの端がめくれ上がり、隙間ができているのが見て取れます。
これでは、その隙間から毛細管現象で雨水を吸い込んでしまい、かえって雨漏りを悪化させる原因にもなり得ます。
適切な部材選びと施工方法がいかに大切か、考えさせられる光景です。
役目を終えた防水テープ!粘着力の喪失と隙間の発生

実際にその防水テープに触れてみました。指で軽くつまむだけで、ペラっと簡単に剥がれてしまいます。
粘着力は完全に失われており、ガラス面との間に大きな隙間が空いていました。
これでは防水の役目を果たしていないばかりか、テープの裏側に水が溜まり、汚れやコケが付着する温床になってしまいます。
紫外線による経年劣化は避けられませんが、こうした部材の寿命を見極め、適切なタイミングで交換や本格的な修理を行うことが、建物を守るためには不可欠です。
すでにこのテープは限界を超えていました。
見落とされがちな重要部材「水下エプロン」の放置

次に注目したのは、天窓の下側(水下側)に取り付けられている、鉛製の蛇腹状の部材、通称「エプロン」です。
このエプロンは、天窓から流れ落ちてきた雨水を、スムーズに下の瓦へと受け流す非常に重要な役割を担っています。
しかし、写真をご覧いただくとわかる通り、表面が白っぽく変色し、見るからに硬化しています。
長い間交換などのメンテナンスがされていなかったことが伺えます。
鉛は柔らかく加工しやすい金属ですが、長年の酸性雨や温度変化によって徐々に脆くなっていく性質があります。
決定的瞬間!腐食によって空いた穴からの浸入

さらに詳しくエプロンを調査すると、衝撃的な箇所が見つかりました。
指で指し示している部分、完全に腐食して穴が開いています。
下地が見えてしまっている状態です。
天窓の上を流れてきた雨水は、本来このエプロンの上を通って排水されるはずですが、ここに穴があれば、雨水はダイレクトに屋根の内部(野地板や防水シート)へと侵入してしまいます。
これこそが、長年お客様を悩ませてきた雨漏りの直接的な原因の一つである可能性が極めて高いです。
金属が溶けるように無くなっているこの惨状は、長期間の放置がいかに恐ろしいかを物語っています。
金属疲労による亀裂!微細な隙間も雨水の入り口に

穴が開いているだけではありません。
エプロンの別の箇所では、縦に走る亀裂(クラック)も確認できました。
鉛のエプロンは、屋根の形状に合わせて曲げ伸ばしをして密着させますが、繰り返される熱膨張と収縮により「金属疲労」を起こし、このように割れてしまうことがあります。
この細い亀裂一本であっても、激しい雨や長雨の際には、毛細管現象で大量の水を吸い込みます。
「雨漏りも当然起こる」と言えるほど、防水機能が破綻している状態です。
ここまで劣化が進むと、部分補修ではなく、エプロン全体の交換が必要です。
不適切なコーキング処理?水切り板金の現状

最後に、天窓の側面にある「水切り板金」を確認しました。
ここには大量のコーキング材が塗布されていました。
おそらく以前の雨漏り対応で隙間を埋めようとしたのでしょう。
しかし、ただ隙間を埋めれば良いというものではありません。
屋根には「水の逃げ道」が必要な箇所もあり、むやみに塞ぐと内部で水が滞留し、かえって木材を腐らせる原因になることもあります。
また、コーキング自体も劣化してひび割れており、ここからの再浸入も懸念されます。
私たちは、こうした過去の施工状況も含めて総合的に判断し、最も長持ちする修理プランをご提案します。
FAQ(工事に関するよくある質問)
天窓の寿命はどのくらいですか?
一般的に、天窓の製品自体の寿命は20年〜30年と言われていますが、パッキンや防水シート、エプロンなどの周辺部材は約10年でメンテナンスが必要になります。
自分で防水テープを貼って修理してもいいですか?
おすすめできません。市販のテープでの補修は一時的なものであり、適切な下地処理をしないとすぐに粘着力がなくなり、隙間から水を吸い込んで状況を悪化させる恐れがあります。
天窓を撤去して屋根を塞ぐこともできますか?
はい、可能です。「雨漏りのリスクをなくしたい」「暑さ対策をしたい」という理由で、天窓を撤去して屋根にする工事も多くのご依頼をいただいております。
同じ地域で行った施工事例記事!
類似した作業で施工した現場ブログ記事!

名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。

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