買ったばかりの家に雨漏りの痕跡が…!屋根裏に残された「不自然なコーキング」の正体

01.知多市 屋根点検 屋根裏の雨漏り点検の様子。

「中古で買った家の屋根裏を見たら、雨染みがあって…」
知多市のお客様より、不安なご相談をいただきました。

点検口から内部を調査すると、野地板は雨水で変色し、断熱材には水溜まりが。
さらに、前の持ち主か業者が行ったと思われる「意味のないコーキング補修」の跡も見つかりました。

中古物件に潜む雨漏りのリスクと、プロの診断結果をレポートします。

屋根裏の雨漏り点検。「点検口」があっても調査できないケースとは?

02.知多市 屋根点検 点検口について。

雨漏りの原因を突き止めるために、屋根裏(天井裏)の調査は非常に有効です。
しかし、この調査を行うためには、まず天井裏に入るための「点検口」が欠かせません。

ただ、大切なのは「点検口がある」ことだけではないのです。
実は、点検口が設置されていても、そこから安全に、あるいは物理的に調査ができないケースがいくつかあります。
例えば、点検口の真下に脚立を安定して立てるスペースがない場合。
また、押入れや収納棚の中など、作業員が入るには狭すぎる場所に点検口が設けられていることもあります。

さらに、いざ点検口から中に入ろうとしても、天井裏の空間が極端に狭かったり、鉄骨の梁(はり)がすぐ上にあって奥に進めないことも。
これは特に重量鉄骨造のお住まいなどで見られるケースです。
点検口自体がない、またはあっても調査に使えない場合は、有料作業となりますが、正確な診断のために適切な場所へ点検口を新設するご提案も可能です。

屋根裏調査で判明。構造部「垂木」にまで達した雨漏りの危険なサイン

03.知多市 屋根点検 野地板合板に雨水の形跡が浮かび上がっています。
04.知多市 屋根点検 建物構造の垂木にも雨水の跡がありました。

お客様にご案内いただいた点検口から、天井裏の内部調査を進めました。
懐中電灯で内部を照らしながら慎重に目視で確認していくと、屋根のすぐ下にあたる「野地板(のじいた)」という合板の裏側に、雨水が染み込んだ痕(雨染み)が広範囲にわたって出来ているのを発見しました。

これほどまでに雨染みがはっきりと広がっている状況から、屋根材のどこかに劣化や破損があり、そこから継続的に雨水が浸入している可能性が非常に高いと考えられます。
さらに深刻だったのは、屋根を支えるための大切な構造部分である「垂木(たるき)」にまで、雨水が染み込んだ形跡が見られたことです。

通常、野地板が受け止めた雨水が、さらにその下の垂木にまで達することは稀であり、これはかなりの量の雨水が、もしかすると長期間にわたって浸入していたことを強く推察させます。
お客様が気づかれる前から、見えない天井裏で雨漏りが静かに進行していたのかもしれません。
放置すれば、お住まいの強度低下にもつながる危険なサインです。

中古物件購入後に雨漏り発見!屋根裏の不審なコーキング跡

05.知多市 屋根点検 外壁外側からコーキングを注入ていました。

天井裏での雨漏り調査を進めていくと、私たちは不可解な点を発見しました。
雨染みとは別に、コーキングボンドが大量に、盛るように注入されている箇所があったのです。

お客様に詳しいお話を伺うと、このお住まいは最近購入された中古物件とのことでした。
購入後、たまたま点検口があることに気づき、ご自身で天井裏を覗いてみたところ、雨漏りの痕跡を発見し、大変驚かれたそうです。
購入先はCMでも知られる不動産会社だったため信頼していたそうですが、雨漏りの事実を伝えても「知らなかった」という曖昧な返答しか得られなかったと、お客様は憤慨されていました。

しかし、天井裏に残されたこのコーキング跡は、以前の所有者か関係者が雨漏りを認識し、どうにかしようと試みた証拠と考えられます。
残念ながら、私たち専門家から見ると、そのコーキングは雨漏りの原因箇所とは異なる、全く無意味な場所に施工されていました。

お客様にはこの状況を丁寧にご説明し、不適切な処置では雨漏りは止まらないこと、そして根本的な原因を突き止めて正しく修理する必要があることをお伝えしました。
中古物件では、購入前に専門家による点検を行うことも重要です。

天井裏の断熱材が雨漏りを隠す?気づいた時には手遅れになる前に

06.知多市 屋根点検 断熱材に雨水が溜まっていました

先日の天井裏調査では、敷かれていた断熱材のビニール部分に雨水が溜まっている状態を発見しました。
一見、断熱材が雨水をせき止めて、室内の天井にシミが出るのを防いでくれているように思えるかもしれません。
しかし、これは雨漏りの発見を遅らせてしまう、非常に厄介なケースです。

天井裏に断熱材が敷かれているお住まいでは、屋根から浸入した雨水がまず断熱材に吸収・保持されてしまいます。
そのため、天井や内壁に水が垂れてくることがなく、お住まいの方は雨漏りが起きていることに全く気づかないことが多いのです。
しかし、雨漏りの原因箇所はそのまま放置されているため、雨が降るたびに被害は静かに進行していきます。

そして、断熱材が溜め込める水分の許容量を超えた時、溜まっていた大量の雨水が一気に室内へ溢れ出し、天井に深刻な被害をもたらします。
この段階でようやく雨漏りに気づくことになりますが、その時には原因箇所の劣化がかなり進んでおり、小規模な修理では対応できず、大規模な修繕リフォームが必要となってしまうことが多々あります。

こうした手遅れの状態を防ぐためにも、お住まいの状況に不安がなくても、10年~15年ごとを目安に専門家による定期的な建物点検(有料)を受けることを強くお勧めいたします。

屋根点検の難しさ。敷地と屋根材(カラーベスト)で登れないケース

07.知多市 屋根点検 屋根側からの目視による点検調査。

屋根裏の調査で雨漏りの形跡を確認した後、私たちは原因を特定するため、屋根の「外側」の状態確認も試みました。
しかし、今回のお住まいでは、敷地の状況から二階の屋根面に直接脚立をかけて登ることが困難でした。

そこで、安全に確認できる別のルートを探し、一階の窓から玄関の屋根(下屋)へと慎重に移動しました。
そこから可能な限り手を伸ばし、雨漏りしていると思われる箇所の屋根面をカメラで撮影しようと試みました。

実は、屋根材の種類によっても点検の難易度は変わります。
今回使用されていたのは「カラーベスト(スレート屋根)」という屋根材でした。
この屋根材は厚みが薄く、人が乗ったり脚立を立てたりする圧力で割れてしまうリスクが非常に高いのです。
そのため、たとえ玄関屋根に移動できたとしても、そこからさらに二階の屋根面に脚立を立てて調査することは、屋根材を破損させてしまう恐れがあるためできませんでした。

外壁と屋根裏のコーキング。不適切な雨漏り修理のサイン?

08.知多市 屋根点検 屋根と外壁の境目にコーキング塗布してありました。

先ほどの天井裏調査で発見した、大量に盛られていたコーキングボンド。
詳しく調べてみると、なんと建物の外壁側、ちょうど屋根裏で処置されていた箇所の真裏にあたる部分にも、同様にコーキングが塗られているのを発見しました。

天井裏と外壁の両方から隙間をふさごうとしている状況から、過去に雨漏りが発生し、それを何とか止めようと試みた苦肉の策であったことがうかがえます。
しかし、その場所は私たち専門家でも屋根に登ることが難しいほどの高所です。お住まいの方がご自身で作業することは、まず不可能と言えるでしょう。

このような高所で安全に作業を行うには、専門業者による「足場」の設置が不可欠です。
このことから推測されるのは、おそらく以前に外壁塗装工事を行った際に、その業者が雨漏りを止める目的でこのコーキング処理を施したのではないか、ということです。
しかし、残念ながら雨漏りの根本的な原因解決にはなっておらず、専門家でない不適切な処置は、かえって雨漏りを複雑化させてしまう可能性もあります。
雨漏り修理は、正確な原因診断が何よりも重要です。

カラーベスト屋根の「浮き」は劣化のサイン?塗装とリフォームの時期

09.知多市 屋根点検 屋根材が少し浮いているのは気になります。

点検を進めると、屋根材であるカラーベスト(スレート屋根)に、ところどころ「浮き」が発生しているのが気になりました。
これは、屋根材が長年の風雨や紫外線の影響を受け、水分を含んで反ったり、劣化が始まったりしている重要なサインです。

よく、カラーベストのメンテナンスとして「塗装工事」を検討される方が多くいらっしゃいます。
しかし、屋根塗装の主な目的は美観の回復や屋根材表面の保護です。
塗装によって屋根材の寿命を多少延ばす効果は期待できますが、屋根材自体の防水機能を完全に復活させるものではありません

特に、新築から15年以上が経過し、すでに「浮き」や「割れ」などの劣化症状が出ている屋根材に塗装をしても、その効果は限定的となってしまいます。
今回のお住まいのように屋根材の浮きが見られる状態は、すでに塗装でのメンテナンス時期を過ぎている可能性が高いです。
根本的な解決策として、既存の屋根の上から新しい屋根材を被せる「カバー工法」など、本格的な屋根リフォームを検討すべき時期に差し掛かっていると考えられます。

屋根板金の変形を発見。詳細調査に「足場」が必要になるケースとは?

10.知多市 屋根点検 ケラバ板金と棟板金の接合部の施工が適当です。

屋根に登ることが難しい状況下で、可能な限りの点検(屋根裏調査やカメラ撮影)を進めた結果、屋根板金の部分に気になる箇所を発見しました。
屋根の端の部分である「ケラバ袖板金」と、一番高い場所にある「大棟板金」との結合部分です。
この重要な接合部が、何らかの原因で少し変形し、隙間が空いているように見受けられました。
これが施工時の不手際によるものか、経年劣化で剥がれてきたのかは、現状では判断が難しいところです。

このような高所で、板金の状態を正確に診断し、雨漏りの原因となっているかを特定するためには、屋根に登って間近で詳細に調査する必要があります。
安全を確保してその作業を行うためには、どうしても「足場」の設置が不可欠となります。

お客様には、これ以上の精密な点検は足場が必要となるため、有料の調査となる旨を正直にお伝えしました。
その上で、まずは「現時点で判断できる範囲」に基づいた概算のお見積書であれば作成可能であることもご説明いたしました。
お客様にご了承いただき、後日、考えられる修理内容をまとめた概算見積書をお持ちし、ご確認いただきました。


中古物件を買う前に雨漏りはわからないの?

内見だけでは天井裏まで見ないことが多く、リフォーム済みだと表面がきれいで気づかないケースがあります。購入前のホームインスペクション(住宅診断)が有効です。

断熱材があると雨漏りに気づかない?

はい。断熱材がスポンジのように水を吸ってしまうため、天井にシミが出るまで時間がかかります。気づいた時には木材が腐食している「手遅れ」の状態になりがちです。

屋根に登れなくても点検できる?

敷地が狭い場合などは梯子がかけられませんが、今回のように「点検口からの内部調査」や「高所カメラ」を使って、可能な限り原因を特定します。


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