writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
その瓦まだ「針金」で止まっていませんか?錆びて切れる前に点検が必要です

「台風のニュースを見るたびに、うちの古い屋根が心配で…」
常滑市のお客様より、築30年以上のお住まいの屋根点検をご依頼いただきました。
屋根に登ってみると、一見立派な瓦屋根ですが、固定しているのは細い「針金」。
しかも経年劣化で錆びつき、今にも切れそうな状態でした。
昔の工法に潜む危険性と、プロが見抜いたメンテナンスのポイントをレポートします。
- 1. その瓦まだ「針金」で止まっていませんか?錆びて切れる前に点検が必要です
- 2. 常滑市の屋根点検で分かった「瓦の針金固定」の実態
- 3. 【昔の屋根はなぜ針金?】屋根土葺き工法に潜む経年劣化のリスク
- 4. その針金、本当に大丈夫?ビス釘で固定する最新の瓦補強工事とは
- 5. 棟のズレは大丈夫?漆喰の状態と予防メンテナンスのご提案
- 6. ご自宅の天窓、10年以上点検していますか?雨漏りを防ぐプロの診断と予防策
- 7. 【正直な屋根診断】不要な工事は勧めません。お客様にとって最適なご提案を
- 8. FAQ(工事に関するよくある質問)
- 8.1.1. 次回の現場ブログ記事の内容は?
- 9. 同じ地域で行った施工事例記事!
- 10. 類似した作業で施工した現場ブログ記事!
常滑市の屋根点検で分かった「瓦の針金固定」の実態

お約束の日時に常滑市のお客様のお宅へご訪問し、まずはご挨拶と簡単なヒアリングから点検を開始しました。
お客様が日頃からご不安に感じている点などを伺った後、安全を確認しながら屋根へと上がります。
幸い、今回の屋根は勾配が緩やかでしたので、隅々まで歩いて状態を調査することができました。
屋根の角度が急な場合は調査が難しいこともございますが、弊社ではドローンを使った点検なども可能ですので、どのような屋根でもお気軽にご相談ください。
屋根の点検では、まず台風などの強風で最も影響を受けやすい先端部分(軒先瓦)や、両端の部分(ケラバ袖瓦)から確認します。
瓦が落下しないよう固定はされていましたが、詳しく見るとその方法は、瓦の穴に針金を通して固定するという、少し前の工法でした。
一見するとしっかり固定されているようですが、この「針金による固定」が、長い年月を経てお住まいにどのような影響を及ぼす可能性があるのか、プロの視点から見極めることが重要です。
【昔の屋根はなぜ針金?】屋根土葺き工法に潜む経年劣化のリスク

なぜ、現在とは違うこのような方法で施工されていたのでしょうか。
それには、当時の主流だった「屋根土葺き(つちぶき)工法」が関係しています。
この工法は、屋根に土を敷き詰め、その粘着力で瓦を固定する方法です。
当時、瓦を固定する材料は屋根土と、補助的に使われる針金がほとんどで、今のようにステンレス製の釘やビスで一枚一枚を強力に固定するという考え方は一般的ではありませんでした。
もちろん、この針金が半永久的に強度を保つのであれば問題ありません。
しかし、金属である針金も、長年にわたって雨風や紫外線に晒され続けることで、徐々に錆びて劣化し、強度が低下していきます。
そして、やがては脆くなって切れてしまう可能性も高まるのです。
瓦を支えている重要な針金がもし切れてしまったら、瓦のズレや落下を引き起こし、雨漏りの直接的な原因になることも。
その針金、本当に大丈夫?ビス釘で固定する最新の瓦補強工事とは

昔の屋根工事で使われた針金は、現在のように錆を防ぐコーティングが施されていないため、経年劣化によって腐食が進み、非常に切れやすい状態になっています。
お庭から見て問題なさそうでも、専門家が間近で確認すると交換時期を迎えているケースがほとんどです。
さらに、屋根の端に沿って取り付けられた細い鉄の棒を、この針金で固定しているお宅は特に注意が必要です。
鉄の棒自体も雨水で錆びてしまうと、固定している針金の劣化と相まって、台風や強風の際に瓦ごと落下・飛散する大きな事故に繋がりかねません。
そこで弊社では、劣化した針金を新しいものに交換するだけでなく、より長期間安心できる根本的な補強策をご提案しています。
それは、専用工具で瓦に新しい穴を開け、防水性の高いパッキン付きのビス釘で一枚一枚をがっちりと固定する方法です。
この方法は針金に比べて固定力が格段に強く、多くの専門業者が採用する信頼性の高い補強工事です。
棟のズレは大丈夫?漆喰の状態と予防メンテナンスのご提案


平らな部分の瓦の点検に続き、屋根の頂上にある「棟(むね)」部分の調査を行いました。
ここは、雨水の浸入を防ぐ上で非常に重要な箇所です。
屋根の角にある隅棟や、最も高い大棟を入念に確認したところ、幸いにも瓦が大きく崩れていたり、深刻なズレは見られませんでした。
また、瓦の隙間を埋めている漆喰も、いますぐに塗り替えが必要な状態ではありませんでした。
しかし、現状で問題がないからといって、この先も安心とは限りません。
そこで、今後の台風や地震に備えるための「予防メンテナンス」として、棟瓦をコーキングで補強固定する方法をお客様にご提案しました。
瓦同士を要所要所で接着固定することで、振動によるズレを未然に防ぎ、棟全体の強度を高めるのです。
ご自宅の天窓、10年以上点検していますか?雨漏りを防ぐプロの診断と予防策

今回の屋根点検では、設置されていた天窓(トップライト)も詳しく調査しました。
室内を明るくしてくれる天窓ですが、実は屋根の中でも雨漏りの原因になりやすい箇所のひとつです。
特に注意が必要なのが、天窓の下側にある「水下エプロン」という水切り板金部分です。
この部分は経年劣化で穴が開きやすく、築15年前後で劣化が目立つケースも少なくありません。
構造上、エプロンのすぐ下には瓦がないため、開いた穴から雨水が浸入すると、直接下地を濡らし雨漏りに繋がってしまいます。
幸い、こちらのお宅ではまだ緊急性の高い穴は見当たりませんでした。
そこで、将来の雨漏りを防ぐための予防策として、このエプロン全体を保護するコーキング処理をご提案しました。
表面に新たな防水膜を作ることで、部品交換といった大きな工事の前に、天窓の寿命を延ばすことができます。
天窓からの雨漏りは被害が大きくなることも多いため、早めの点検と対策が大切です。
【正直な屋根診断】不要な工事は勧めません。お客様にとって最適なご提案を

屋根全体の点検を終え、最後に関連箇所である雨樋の状態も確認しました。
屋根工事で足場を組む際には、雨樋の修理や交換も同時に行うと効率的なため、私たちは必ずチェックするようにしています。
隅々まで確認したところ、こちらのお宅の雨樋には目立った劣化や損傷はなく、まだ十分に機能する良好な状態でした。
そのため、交換のご提案はせず、「まだ安心してお使いいただけます」と正直にお伝えさせていただきました。
私たちの役目は、お客様の不安を煽って不要な工事をお勧めすることではありません。
今回の診断結果を総合的に判断し、瓦の固定や棟の補強など、お住まいのために「今、本当に必要な工事」だけを厳選してご提案。
その内容にご納得いただいた上で、正式なお見積もりを作成いたしました。
FAQ(工事に関するよくある質問)
昔の瓦はみんな針金固定なのですか?
はい。築30〜40年以上の日本瓦(土葺き工法)では、軒先やケラバの瓦を針金で縛って固定するのが一般的でした。しかし、針金は錆びるため、現在はステンレス釘やビスが主流です。
針金が切れるとどうなりますか?
瓦を留める力がなくなり、強風でめくれ上がったり、地震で落下したりする原因になります。特に屋根の端(軒先・ケラバ)は風の影響を受けやすいので危険です。
天窓(トップライト)も点検しますか?
もちろんです。天窓は屋根の中で最も雨漏りしやすい箇所です。今回は下部の水切り板金(エプロン)の劣化が進んでいたため、保護塗装をご提案しました。
次回の現場ブログ記事の内容は?
同じ地域で行った施工事例記事!
類似した作業で施工した現場ブログ記事!

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