writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
築年数を経た神社の屋根瓦を目視点検!雨漏りを防ぐための修繕と葺き替え工事の現場
「何度も修繕を重ねたが、ついに雨漏りが防げなくなった...」
今回は、名古屋市緑区にある歴史的な建物の屋根目視点検のご依頼を受けました。
管理されている保存会の方々からのご要望は、築年数と共に経年劣化が進んだ屋根瓦の現状を調査し、特に一階屋根(庇屋根)部分の葺き替え工事を検討したい、というものでした。
遠目からも確認できる瓦の色落ちや、細かな破損は、建物の深刻なサインです。
私たちが現場に赴き、持参した道具で屋根に上って細部まで確認した劣化状況を、写真とともに詳しくレポートします。
安易な修理が、かえって雨漏りのリスクを高めるケースもあります。
建物を長く守るために、本当に必要な修繕とは何か、現場の知見から解説します。
築年数と共に経年劣化した瓦屋根の現状を調査します

名古屋市緑区にある神社の一角にそびえ立つ歴史を感じる二階建て建物の目視点検をお願いされました。
管理している保存会の方からの依頼で、屋根瓦の修繕を何度も行ってきましたが、築年数が経過しすぎて雨漏りが防げなくなっているそうです。
特に一階屋根の庇屋根部分だけでも、屋根瓦の葺き替え工事を検討していたそうです。
約束の時間に神社で待ち合わせし、目視点検を行いました。
築年数が経過している二階建て建物の目視点検調査を行いましたが、今回は依頼者から『一階屋根の下屋根部分だけを重点的に見てほしい』との要望がありました。
そのため、庇屋根部分を中心に点検を行いました。
遠くから見ても、庇屋根に取り付けられていた屋根瓦が色落ちや色剥げして経年劣化しているのが確認できました。
目次
建物の周辺から目視による点検


ケラバ袖部に使われているケラバ袖専用の屋根瓦が、劣化変色して若干だけ屋根の通りより沈んでいる一枚がありました。
しかし、このような劣化具合は一枚だけではないため、不測の事態で古い屋根瓦だけを差し替えた可能性も考えられます。
過去の手直しの有無は不明ですが、このような状況に遭遇した場合、適切な対応が必要です。
「軒先部」と呼ばれる屋根瓦の先端部分に取り付けられている専用の軒先瓦が、経年劣化で黒ずんでいるのを確認しました。
軒先瓦の表面にある意匠部分も(丸くなっているところ)がかけ始めており、そろそろ取り替え交換の時期かな、と目視点検で判断できました。
持参した脚立を使用して屋根の方まで上って目視点検調査

屋根に登って、屋根上からの目視の点検を行いました。
築年数が経過していて経年劣化をしている屋根瓦だったため、予想通り破損や欠けが大量に見られました。
昔の施工である湿式工法で施工された屋根瓦では、築年数が経過すると内部の防水紙代わりに使われている杉皮材が劣化し、隙間が生じることがあります。
屋根瓦が破損したり、一本ヒビが入っただけでも雨水が侵入しやすくなり、杉皮材の隙間に雨水が入り込んで室内などで雨漏りの原因となります。
劣化や破損が進んだ屋根瓦が複数枚あると、雨が降るたびに雨漏りが起こる可能性が高まります。

築年数が経過した建物の屋根には、修繕が必要な場合があります。
中には、破損した瓦屋根に板金板を差し込む修繕方法を行う業者もいますが、この方法は逆効果になる可能性があります。
板金板から雨水が内部に浸入し、屋根の構造部分を腐食させることで、雨漏りのリスクが高まります。
適切な修繕工事を行うためには、破損した瓦を新しいものに交換することが必要です。
修繕作業には時間がかかることもありますが、適切な作業を行わないと二次被害を招く可能性があります。
雨漏り修理は非常に難しい作業であり、業者選びには慎重に検討することが重要です。
目視点検調査やお見積りの作成、家族での相談を行うことで、安心して修理作業を進めることができます。
雨漏り修理には時間と費用がかかることを理解し、安価で即座に修理すると謳う広告には注意が必要です。
屋根瓦の葺き替え工事を考える場合以外の修理作業も重要であり、適切な修繕を行うことで長期的な安心を得ることができます。
雨漏り修理は慎重に進めることで、安全で快適な住環境を維持することができます。

屋根瓦の表面から入ったひび割れなどにコーキングボンドを塗ることは無駄な作業となります。
なぜなら、屋根瓦の表面には雨風などでついた埃がこびりついているため、コーキングボンドの接着力が減少する可能性があるからです。
コーキングボンドを使用する際には、ゴミや埃を払ってから使用することが重要です。
近年の施工方法では、屋根瓦の固定方法としてビス釘が選択されることもあります。
この場合、屋根瓦の差し替え工事が簡単に行えない可能性があります。
しかし、年数が経過した日本瓦の場合は、比較的簡単に差し替えることができます。
ただし、外部要因によっては差し替えが不可能な場合もあるため、点検調査に伺った調査員に相談することをおすすめします。
屋根の点検調査の報告をお伝えしました

樹木の樹液などが屋根瓦の表面を汚す珍しいパターンについて、近隣に植えていた樹木が屋根の上空に迫っているという状況が起こりました。
このような汚れや劣化症状について、目視検査を行い、撮影した写真を使用して現在の屋根瓦の状況を説明させていただきました。
劣化具合も進行しており、既存の屋根瓦の差し替えや一部の修繕工事では対応しきれない状況であることをお伝えしました。
保存会の方々も屋根瓦の葺き替え工事を検討していたため、一階庇屋根への屋根瓦の葺き替え工事に関するお見積りを作成させていただきました。
お客様のご要望に合わせて、丁寧に対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。
次回の現場ブログは?
雨漏りした古い瓦を撤去して野地板合板を新たに貼ります!
FAQ(よくある質問)
Q1. 築年数が古い建物の屋根瓦は、なぜ雨漏りしやすいのですか?
A. 昔ながらの湿式工法(土や漆喰で瓦を固定する工法)で施工されている場合、内部の防水材として使われていた杉皮材などが経年劣化でボロボロになり、屋根瓦に破損やひびが入ると、そこから雨水が侵入しやすくなるためです。
Q2. 割れた瓦に「板金を差し込む」修繕方法を提案されましたが、効果はありますか?
A. その方法は、おすすめできません。板金板の継ぎ目などから入った雨水が瓦の下に溜まり、野地板などの構造部分を腐食させることで、かえって雨漏りのリスクを高める可能性があります。正しい修繕は、破損した瓦を新しいものに交換することです。
Q3. 屋根瓦の葺き替え工事を検討する目安を教えてください。
A. 部分的な修繕をしてもすぐに別の場所から雨漏りが発生する場合や、今回の事例のように、広範囲にわたる経年劣化や多数の破損が確認された場合です。また、耐震性の向上のため、軽量な屋根材への葺き替え工事を検討される方も増えています。目視点検の結果を基に、費用対効果の高い方法をご提案します。

名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。
【主な対応業務】
屋根工事: 葺き替え、漆喰補修、雨漏り修理(かわらぶき技能士)
外装工事: 外壁塗装、ベランダ・屋根防水、雨樋工事、電気工事
その他の業務も(大工工事、キッチン、トイレ、浴室リフォーム等)一度ご相談してください。
最近やり始めた趣味はAIの勉強と筋トレ。
お客様の「困った」を解決し、笑顔にするのが私の仕事です。
【保有資格】かわらぶき技能士・ 増改築相談員/ 【趣味】AIの勉強
【名古屋市緑区】と同じ地域の現場施工事例
各地域での点検やメンテナンスを行ったブログ記事

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