writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
雨漏りの真犯人は「劣化」か「人災」か!屋根上で見た衝撃の光景

「最初は小さなシミだったんです。でも、最近のゲリラ豪雨で一気に広がってしまって…」
東海市のご夫婦から届いたその声には、長年の不安が滲んでいました。
新築以来、一度も人の手が入っていない屋根。天井に広がる不気味な雨染み。
私たちは直ちに現地へ急行しました。
室内でのサーモグラフィー調査、そして屋根上での目視点検。
そこで私たちが目撃したのは、単なる瓦の老朽化だけではありませんでした。
焼き物の限界を超えた「剥離」、そして何十年も前の職人が残した「不可解な施工跡」。
雨漏りの原因を突き止めるまでの緊迫の調査記録を公開します。
- 1. 雨漏りの真犯人は「劣化」か「人災」か!屋根上で見た衝撃の光景
- 2. 室内で発生した雨漏りの状態が進んでいるので雨漏り点検が希望
- 3. 室内に侵入した雨漏りの状況です
- 4. 静かに広がる天井の「黒い影」!
- 5. 屋根まで登って目視による点検調査
- 5.1. 屋根上で見た「瓦の崩壊」
- 6. 新築時?の「不可解な痕跡」を発見
- 7. 雨漏りした中心のケラバ袖瓦周辺を目視による点検調査
- 8. 目視による屋根の点検調査と完了報告
- 8.1.1. 点検調査の内容!
- 9. 今回の現場点検記事のまとめ!!
- 9.1.1. 点検調査を行って調査のポイント!
- 10. FAQ(工事に関するよくある質問)
- 11. 同じ地域で行った施工事例ブログ記事!
- 12. 同作業での点検やメンテナンスを行ったブログ記事!
室内で発生した雨漏りの状態が進んでいるので雨漏り点検が希望

長年お住まいの屋根、雨漏りや雨染みでお困りではありませんか?
東海市にお住まいのご高齢ご夫婦から、「天井に雨染みができてしまった」というご相談をいただきました。
お話を伺うと、新築から一度も屋根のメンテナンスをしたことがないとのこと。
実際に屋根に上がらせていただくと、経年劣化により瓦がかなり破損している状態でした。
瓦のズレや割れは、放っておくと雨漏りの原因になります。
屋根は普段目にすることのない場所ですが、私たちが日々の暮らしを安心して送るための大切な住まいを守ってくれています。
とくに築年数の長いお宅では、屋根材の寿命がきている可能性が高いです。
瓦やスレートなど、屋根の素材にはそれぞれ耐用年数(寿命)があります。
それを過ぎると、防水機能が低下し、雨漏りや家の土台を腐らせる原因にもなりかねません。
私たちは、お客様のご要望をしっかりとお聞きし、屋根の状態を正確に診断いたします。
そして、お客様のご予算やご希望に合わせた最適な屋根リフォームプランをご提案いたします。
屋根の葺き替え(ふきかえ)や屋根の重ね葺き(かさねぶき)など、専門的な工事もわかりやすくご説明しますのでご安心ください。
屋根の葺き替えとは、既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に交換する工事です。
屋根の重ね葺きとは、既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねて設置する工事です。
東海市を中心に屋根リフォームや修理のことなら、地域に密着した私たちにお任せください。
大切なお住まいを守るために、まずはお気軽にご相談ください。
室内に侵入した雨漏りの状況です

後日、お客様との打ち合わせした日時にご訪問させていただき、挨拶と一緒に現在の雨漏りの状態を見させていただきました。
お客様も、雨漏りには気が付いていたそうですが、雨染みのサイズもそこまで大きくなかったので、気にしていなかったそうです。
しかし最近は、激しい雨のゲリラ豪雨など雨染みのサイズが大きくなりすぎなので、気になって弊社にご連絡をいただきました。
お客様との打ち合わせの際に、雨漏りの状態をしっかり確認させていただきました。
以前は気にならなかった雨染みも、最近は大きくなってきているようですね。
そのような状況でしたら、早めの対応が必要です。
静かに広がる天井の「黒い影」!


「新築から一度も手入れをしていないんです。見てもらうのが怖いような気もして…」
現場に到着し、まず通されたのはリビングでした。
お客様の指差す先、天井板にはくっきりと雨水の痕跡が刻まれています。
「以前から気にはなっていたんですが、ここ数回の激しい雨で急にシミが大きくなりまして。さすがに怖くなって連絡しました」
長年住み慣れた我が家だからこそ、「まだ大丈夫だろう」という心理が働いてしまうのは無理もありません。
しかし、雨水は正直です。
天井にシミが出るということは、すでに屋根の防水機能が破綻し、屋根裏を通過して室内まで水が到達している証拠。
事態は想像以上に深刻である可能性が高いのです。
まずは科学の目、サーモグラフィーカメラを起動します。
目に見えない壁裏や天井裏の温度変化を可視化し、水の通り道を特定するためです。
しかし、数日晴天が続いていたため、明確な水分反応は得られず。
やはり、根本原因が眠る「屋根の上」へ直接登るしかありません。
最後に、雨漏りが止まらない場合には、サーモカメラによる徹底した調査と高品質な屋根工事が必要です。
これによって、雨漏りの原因を正確に特定し、適切に修理することができます。
屋根まで登って目視による点検調査

ベランダをお借りし、脚立をかけて慎重に屋根の上へ。
瓦の表面に足を乗せた瞬間、靴底から伝わる感触に違和感を覚えました。ザラリとした脆い感触。
視線を落とすと、そこには衝撃的な光景が広がっていました。
屋根全体に並ぶ瓦の表面が、まるで皮を剥かれたように「剥離(はくり)」していたのです。
本来、建物を守るはずの瓦の表面がボロボロと剥がれ落ち、素焼きの内部が露出しています。
これは単なる経年劣化だけではありません。
考えられる原因は、当時の製造工程にあります。
昔の瓦製造は、現在のような安定したライン生産ではなく、小さな窯で焼かれることも珍しくありませんでした。
焼成温度が不安定な窯で焼かれた瓦は、数十年という時間を経て、冬場の凍結と融解を繰り返すうちに内部から破壊されてしまうのです。
屋根上で見た「瓦の崩壊」


瓦屋根の表面が剥がれて破損している状態が大量に見つかりました。
このような状態になる理由は、経年劣化による破損や、過去には工場でのライン作業と家内工業での小さな窯で屋根瓦が製作されていたことにあります。
工場でのライン作業では、屋根瓦を焼くための火の温度が比較的一定に保たれていました。
一方、家内工業での小さな窯では、焼成するための火の温度を一定に保つことが難しく、火の温度が不適切な屋根瓦が使用されると、剥がれるように破損してしまう可能性があります。
このような状況が今回の瓦屋根の破損につながった可能性が考えられます。

屋根の点検時に見つかった状況として、屋根瓦の表面部分が剥離しかけているものもありました。
このような状態では、いずれ剥がれて下に落下する可能性があります。
屋根の安全性を考えると、早めの対処が必要です。
屋根の点検は定期的に行い、問題が見つかった場合は適切な補修を行うことが重要です。
安心して暮らすために、屋根の状態には注意を払いましょう。
新築時?の「不可解な痕跡」を発見

さらに調査を進めると、劣化とは異なる「奇妙な施工跡」が見つかりました。
瓦の一部に、明らかに昔補修されたような亀裂があり、その上からコーキングボンドが塗られていたのです。
お客様に確認しても「修理なんて頼んだ覚えはない」とのこと。
推測ですが、新築工事中に職人が誤って割ってしまい、交換せずにボンドで隠してそのまま引き渡した可能性があります。
そして、決定的な問題箇所に行き当たりました。
屋根の端部分、「ケラバ袖瓦(そでがわら)」周辺です。本来、瓦と瓦は隙間なく噛み合うように設計されています。
しかし、この現場のケラバ部分は、強引に段差をずらして施工されていました。
昔は電動工具(グラインダー)がなく、タガネと金槌で手作業加工していました。
手間を惜しんだ職人が、加工をサボって瓦の位置をずらすことで帳尻を合わせ、結果として「雨水の侵入口」となる隙間を作ってしまっていたのです。
雨漏りした中心のケラバ袖瓦周辺を目視による点検調査

切妻屋根の両端にあるケラバ袖部の目視点検を行います。
昔の施工では、この部分も雨漏りの原因になりやすい場所でした。
なぜなら、昔は屋根瓦を加工する際に電動工具がなかったため、ケラバ袖瓦を金づちやタガネなどを使って加工しなければなりませんでした。
しかし、金づちやタガネを使って加工するのに時間がかかるため、作業の経費費用の問題からケラバ袖瓦と隣の屋根瓦の段差をずらしながら施工していた時代がありました。
この段差を作る施工方法では、屋根瓦同士に隙間ができてしまい、そこから雨水が侵入して雨漏りの原因となりやすかったのです。
注意深く点検し、適切な修理を行うことが重要です。


瓦屋根の補修を行う際に必要な工具は、電動工具のグラインダーや昔の屋根瓦の加工に使用されるタガネです。
瓦を切断して加工する際には、これらの道具が役立ちます。
瓦を取り外す際には、周囲の瓦を傷つけないように注意しながら作業を行いましょう。
また、瓦屋根の上を歩く際には、必ず谷部分を縦踏みして安全を確保しましょう。
瓦を交換する際には、同じ種類の瓦を使用することがおすすめです。
瓦はホームセンターよりも瓦屋さんなどで相談して購入することが良いでしょう。


ケラバ袖瓦を加工せずに施工すると、少しずつ隙間ができてきて、屋根の頂点部分である大棟部際では、かなり大きな隙間となってしまいます。
この問題の原因は、ケラバ袖瓦の垂部(写真で見る直角に折れた部分)の奥側を、一枚ずつ削って加工して屋根に取り付けるべきだからです。
加工をしない状態だと、その垂部分の長さが若干長く設定されているため、そのまま取り付けてしまうと段々と上に延びてしまい、屋根瓦同士の隙間が生じる原因となります。
このような問題を避けるためには、丁寧に加工して取り付けることが重要です。
目視による屋根の点検調査と完了報告

屋根全体を回り、写真を撮り終える頃には、雨漏りのシナリオが頭の中で完成していました。
点検調査の内容!
- 瓦の寿命: 凍害による表面剥離で防水性が低下。
- 施工不良: ケラバ周辺の強引な納まりによる隙間からの浸水。
- 隠蔽工作: 新築時の割れ補修跡の劣化。
これらが複合的に絡み合い、限界を超えた雨水が天井へと溢れ出したのです。
梯子を降り、撮影した写真をお客様にお見せしました。
ボロボロになった瓦のアップ、隙間だらけの袖瓦。
モニターを見つめるお客様の表情が曇ります。
「ここまで酷いとは…。もっと早く相談すればよかった」
しかし、後悔しても瓦は元に戻りません。
今必要なのは、応急処置ではなく、根本的な解決策です。
私たちは、この屋根を再生させるための具体的なプラン作成に取り掛かりました。
今回の現場点検記事のまとめ!!

点検調査を行って調査のポイント!
- 雨染みは氷山の一角: 天井のシミが大きくなった時は、すでに屋根の防水機能は限界を迎えている。
- 瓦の「剥離」: 昔の瓦(特に焼成温度が不均一なもの)は、経年で表面が剥がれ、急激に劣化が進むことがある。
- 施工不良の時限爆弾: 新築時の無理な施工(ケラバのズレなど)が、数十年後に雨漏りとして表面化するケースがある。
- 調査の重要性: 劣化の原因が「寿命」なのか「人災」なのかを見極めなければ、正しい修理はできない。
FAQ(工事に関するよくある質問)
雨染みが小さくても点検してもらった方がいいですか?
はい、もちろんです。雨染みが見えている時点で、天井裏ではすでに雨漏りが進行している可能性が高いです。放置すると木材が腐食し、修理費用が高額になることもありますので、気づいた時点で早めにご連絡ください。
サーモカメラでの調査はいつでもできますか?
サーモカメラは温度差を利用して水分を特定するため、雨が降った直後など条件が揃っている時に最も効果を発揮します。何日も晴天が続いて屋根が乾燥している状態では、正確な反応が出ない場合もありますので、点検のタイミングはご相談させてください。
昔の瓦屋根は施工不良が多いのですか?
全てではありませんが、電動工具が普及していなかった時代の屋根では、瓦の加工が不十分で無理やり納めているケースが見受けられます。特に「ケラバ」と呼ばれる端の部分は、手作業での調整が難しく、隙間から雨水が侵入しやすい構造になっていることがあります。
同じ地域で行った施工事例ブログ記事!
同作業での点検やメンテナンスを行ったブログ記事!

名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。

【主な対応業務】
屋根工事: 葺き替え、漆喰補修、雨漏り修理(かわらぶき技能士)
外装工事: 外壁塗装、ベランダ・屋根防水、雨樋工事、電気工事
その他の業務も(大工工事、キッチン、トイレ、浴室リフォーム等)一度ご相談してください。

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