【漆喰塗り替え】東海市 軒天ひび割れ・屋根漆喰劣化にお悩みなら!屋根工事のプロが安心点検から徹底補修まで対応
writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
東海市で行った屋根漆喰の塗り替え!外壁・アンテナ工事事例:徹底解説
工事のきっかけ
今回の工事は、東海市にお住まいのお客様からの一本のご連絡から始まりました。
お客様は、隣家での新築工事が突然始まったことで、ご自宅に影響がないか大変ご心配されていました。
特に気になっていたのは、工事中の振動が原因かもしれないと懸念されていた「軒天のひび割れ」と「屋根漆喰の剥がれ」でした。
軒天は屋根の軒先の裏側にある天井部分で、モルタル壁にひび割れが見られたとのこと。
お客様ご自身でも、すでにDIY(ご自身で作業すること)でコーキングボンド(建物の隙間を埋めるゴム状の材料)を塗って補修を試みていらっしゃいましたが、高所作業である上に、専門的な判断が難しいことから、やはりプロの目で見てもらいたいという強いご要望がありました。
私たちは、お客様のその不安な気持ちに真摯に寄り添い、すぐに目視(肉眼)による詳細な点検に伺いました。
点検の結果、軒天のひび割れは複数箇所に確認できましたが、それが隣家工事の振動によるものか、それとも経年劣化(年月が経つことによる自然な劣化)や地震などの他の要因によるものか、目視だけでは断定が難しいのが正直なところでした。
しかし、原因の特定が難しいからといって、ひび割れを放置することはできません。
そこから雨水が侵入し、雨漏りや建物の構造材の腐食など、より深刻な問題に発展する可能性があるからです。
さらに屋根に上がって調査を進めると、棟の下に塗られている漆喰に、長年の埃や内部からの灰汁(あく)で全体的に黒ずんでいる箇所や、一部剥がれが見受けられました。
これは、内部に雨水が浸入し、漆喰の土台となる屋根土(瓦を固定するための土台)が劣化しているサインでした。
お客様は普段、屋根の様子を直接見る機会がないため、こうした劣化には気づきにくかったようです。
私たちは、現状を写真と共にお客様に丁寧に説明し、屋根漆喰の塗り替え工事と、軒天のひび割れ補修、さらに点検で判明した割れた瓦の交換や不要なアンテナ撤去といった追加作業もご提案させていただきました。
お客様は、ご自身の目で被害状況を確認できたこと、そして私たちの丁寧な説明に安心され、最終的にすべての工事をご依頼くださる運びとなりました。
お客様の「安心したい」という強い思いに応えるため、私たちはこの工事に全力を尽くすことをお約束しました。
建物の状況
築年数 ・・・ 築35年ほど
工事費用・・・ 約70万円ほど
施工期間・・・ 約半月ほど
建物種別・・・ 戸建て(木造)
ビフォーアフター

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名古屋市にお住まいの皆様、ご自宅の軒天や屋根に、ひび割れや剥がれといった異変はありませんか?
「隣の工事の振動でうちの家も大丈夫かな?」「DIYで補修したけど、これで本当に大丈夫?」そうした不安を抱えている方は少なくありません。
今回ご紹介するのは、東海市のお客様からいただいたご相談事例です。
お客様は隣家の新築工事をきっかけに、ご自宅の軒天のひび割れや屋根漆喰の劣化をご心配されていました。
私たちは、そのご不安を解消するため、どのように点検し、どのような修繕を行ったのか、工事の全貌をこのブログで詳しくお伝えします。
安心して暮らせる住まいを取り戻すためのヒントがここにあります。
目次
- 1 東海市で行った屋根漆喰の塗り替え!外壁・アンテナ工事事例:徹底解説
- 2 名古屋市の軒天ひび割れ、屋根漆喰劣化は要注意!プロの点検と安心の修繕で解決
- 3 軒天ひび割れから屋根漆喰の経年劣化まで、安心の点検とご契約
- 4 漆喰塗り替え工事の第一歩!安全第一の足場設置
- 5 漆喰塗り替えの基本!「古い漆喰の撤去」が最も重要
- 6 時間をかける理由がある!丁寧な既存漆喰剥がし作業
- 7 平行壁(土居のし部)の漆喰補修も雨水対策の要
- 8 DIYは危険!軒天のひび割れ補修はプロにお任せください
- 9 谷板金付近の瓦破損は要注意!早期発見・早期対応が肝心
- 10 不要なアンテナは放置厳禁!足場を利用した安全な撤去
- 11 お客様の不安を安心へ!丁寧なご説明と高品質な施工で完工
- 12 ヤマムラ建装 株式会社では
名古屋市の軒天ひび割れ、屋根漆喰劣化は要注意!プロの点検と安心の修繕で解決


東海市のお客様からご依頼いただき、隣家の工事で生じたと懸念されていたご自宅の軒天(のきてん)のひび割れを、目視(もくし)点検で詳しく調査しました。
軒天とは、屋根の軒先の裏側にある天井部分を指します。
点検の結果、軒天のモルタル壁には複数箇所にひび割れや破損が見受けられました。
お客様ご自身で、すでにDIY(ディー・アイ・ワイ)、つまりご自身でコーキングボンド(建物の隙間を埋めるゴム状の材料)を塗って補修を試みていらっしゃるとのことでした。
こうしたひび割れが、隣家の工事による振動で生じたものなのかどうかは、残念ながら目視だけでは断定が難しいのが正直なところです。
建物のひび割れは、地震や経年劣化(けいねんれっか)(年月が経つことによる自然な劣化)、そして今回のように外部からの大きな振動など、様々な要因で発生する可能性があります。
特に、お客様がDIYで補修されている箇所は、すでに表面が覆われているため、ひび割れの発生時期や直接的な原因を特定するのがさらに困難になります。
私たちはお客様の「もしかして?」というご不安を真摯に受け止め、現状を正確にご報告させていただきました。
たとえ原因の特定が難しくても、ひび割れを放置することは雨水の侵入につながり、より大きな問題を引き起こす可能性があります。
名古屋市で軒天のひび割れや、その他住宅の気になる点がありましたら、どうぞお気軽に私たちにご相談ください。
専門家として、お客様のお住まいの状況に合わせた最適な点検と補修方法をご提案させていただきます。
屋根漆喰の黒ずみ・剥がれは雨漏りのサイン!


点検の結果、棟の下に塗られている漆喰は、長年の間に溜まった埃(ほこり)や、内部から染み出た灰汁(あく)のようなもので、全体的に黒ずんでいるのが確認できました。
見た目の問題だけでなく、この黒ずみは漆喰の劣化が進んでいるサインでもあります。
さらに深刻だったのは、一部の漆喰が剥がれてしまっていたことです。
これは、内部に雨水が浸入し、漆喰の土台となっている屋根土(やねつち)が劣化してしまったことが原因だと考えられます。
屋根土がボロボロになると、それを支える力がなくなり、漆喰も一緒に剥がれ落ちてしまうんです。
漆喰の黒ずみや剥がれを放置すると、そこから雨水が建物内部へどんどん侵入し、雨漏りを引き起こしたり、屋根の木材が腐食(ふしょく)したりする原因になります。
こうした劣化は、普段ご自宅の中からではなかなか気づきにくいものです。
全ての漆喰が塗り替え可能ではない?無理な工事はしません


私たちは、お客様の住まいにとって何が最善かを常に考え、無理な工事は行いません。
特に、屋根の「登り壁(のぼりかべ)」際部と呼ばれる場所では、職人の手が入りにくく、漆喰の塗り替え作業が物理的に難しいことがあります。
登り壁とは、屋根の傾斜(勾配)に沿って立ち上がっている壁のことで、この部分の漆喰は構造上、非常に繊細です。
無理に作業を進めると、かえって既存の構造を傷つけたり、将来的な雨漏りの原因になったりするリスクがあるため、お客様には施工が難しい位置であることを正直にお伝えしています。
また、建物の南側に設置されたベランダの下の屋根部分も、同様の判断をしました。
この場所は、ベランダが屋根を雨風から守ってくれていたため、他の箇所に比べて漆喰の劣化(れっか)がそれほど進んでいませんでした。
劣化が軽微な場合、無理に手を加える必要はありません。
お客様には、その状況を詳しくご説明し、現状では作業を進める必要がないことをご理解いただきました。
軒天ひび割れから屋根漆喰の経年劣化まで、安心の点検とご契約

ご自宅の屋根を目視点検させていただきました。
軒天(屋根の軒先の裏側)には数本のひび割れが見られましたが、お客様が特に心配されていた屋根漆喰については、経年劣化がかなり進んでおり、すでに塗り替えの時期を過ぎている状態でした。
屋根漆喰は、瓦(かわら)を固定し、雨水の侵入を防ぐ大切な役割を担っています。
劣化を放置すると、雨漏りにつながる可能性が高まるため、私たちは屋根漆喰の塗り替え工事をご提案させていただきました。
お客様に寄り添う提案と安心の契約プロセス
点検で分かった屋根の現状と、今後の最適な補修方法について、お客様に分かりやすくご説明。
その上で、ご提案内容に基づいた詳細なお見積書を作成し、丁寧にお渡ししました。
お客様からは、屋根の状況を写真で見ながら説明を受けられたことで、ご自身の目で確認でき、非常に安心したとのお言葉をいただきました。
後日、お客様にご納得いただいた上で、正式に契約書を取り交わさせていただき、いよいよ屋根漆喰の塗り替え工事の段取りへと進むことになりました。
お客様の大切な住まいをお預かりする工事だからこそ、私たちは、点検からお見積もり、ご契約に至るまで、透明性と誠実さを大切にしています。
漆喰塗り替え工事の第一歩!安全第一の足場設置


そのため、工事の第一歩として、頑丈な仮設足場(かせつあしば)の設置作業を行います。
足場設置の現場では、まず足場屋の親方(おやかた)が指揮を執ります。
長年の経験と知識を活かし、足場の基本となるジャッキベース(足場の高さを調整する土台部分)をどこに置くかを慎重に決めていきます。
建物の形状や地面の状態、今後の作業動線まで考慮した上で、最も安定し、作業しやすい配置を割り出すんです。
親方がこの重要なベースの位置を決めている間、一緒に作業する職人たちは、運搬トラックから降ろした足場部材を、それぞれの設置場所に効率よく運び、準備を進めます。
重い部材を安全に、そして迅速に配置していくのは、まさにチームワークと熟練の技が光る瞬間です。
このように、足場設置は単に組み立てるだけでなく、事前の綿密な計画と、職人たちの息の合った連携が非常に重要になります。
お客様の大切な住まいと、そこで作業する職人の安全を守るため、私たちは一つ一つの工程に細心の注意を払っています。
軒先より高い足場が職人の命綱!安心施工の秘密


足場は、建物の最も低い部分から、まるでブロックを積み上げるように一段ずつ組み立てていきます。
職人たちは、建物の周囲をぐるりと一周しながら、次の段へと上へ上へと足場部材を取り付けていきます。
こうして、何段もの足場が確実に組み上がり、屋根の上まで安全に到達できるようにするのです。
特に注目していただきたいのは、足場の最上段の高さです。
今回の作業は屋根の上で行うため、足場の最上段は屋根の軒先部(のきさきぶ)、つまり屋根の一番先端よりも必ず高く設置するようにしています。
なぜ軒先よりも高く組むのでしょうか?
それは、何よりも職人の安全を最大限に確保するためです。
屋根の上は傾斜があり、滑りやすい環境です。
万が一、作業中に足元が滑ってしまった場合でも、足場が軒先より高ければ、体が足場に引っかかり、落下する危険性を大幅に減らすことができます。
これは、職人が安心して作業に集中し、高品質な工事を行うために不可欠な安全対策なんです。
材料落下防止も万全!昇降階段と養生シートで安全・安心


まず、屋根の上で作業する職人さんたちが、材料などを安全に持ち運びながらスムーズに昇降できるよう、足場には専用の昇降階段(しょうこうかいだん)を設置します。
この階段があることで、高所での移動が格段に安全になり、作業効率も向上します。
足場が完全に組み上がったら、次に大切なのが「養生シート(ようじょうシート)」の設置です。
足場の最上段から建物の外側を覆うように養生シートを垂らし、風で飛ばされないように一本ずつ足場にしっかりと固定していきます。
この養生シートには、主に二つの大切な役割があります。
- 材料落下防止: 作業中に漆喰のカスや小さな工具などが誤って落下してしまっても、隣家やお庭、お車などを汚したり傷つけたりするのを防ぎます。
(ただし、重たいものの落下には対応できませんので、細心の注意を払って作業しています。) - 飛散防止と近隣配慮: 塗料や埃などが周囲に飛散するのを防ぎ、近隣の方々へのご迷惑を最小限に抑えることができます。
また、養生シートは強風にあおられると危険なため、風の影響を受けにくいように、足場にしっかりと縛り付ける作業も欠かせません。
漆喰塗り替えの基本!「古い漆喰の撤去」が最も重要

今工事の最も重要な工程の一つである「古い漆喰の撤去」について詳しくご説明します。
屋根の漆喰塗り替え工事は、主に以下の手順で進めます。
- 屋根の棟(むね)下の古い漆喰を剥がします。
- 剥がした箇所に新しい漆喰を塗ります。
- 鬼瓦(おにがわら)周りの古い漆喰を剥がします。
- 鬼瓦周りに新しい漆喰を塗ります。
このように、まず古い漆喰を剥がす作業から始めるのが正しい方法です。
なぜなら、長年の雨風にさらされた屋根漆喰は、経年劣化によりひび割れたり、浮いたりしています。
この劣化した漆喰をそのままにして、上から新しい漆喰を塗ってしまうと、すぐに剥がれてしまったり、下地の状態が悪いために雨水が侵入する原因になったりする可能性があるからです。
古い漆喰を完全に剥がすことで、漆喰の土台となる屋根土の状態を確認し、必要に応じて下地を整えることができます。
この下準備が、新しい漆喰をしっかりと定着させ、屋根全体の防水性を長期間保つための秘訣なんです。
徹底した清掃が品質を高める!屋根土露出までの下準備

まず、大きく剥がれた漆喰の破片は手で直接拾い集めていきます。
しかし、漆喰は年月が経つとボロボロと崩れやすく、細かい粉状になってしまうことも少なくありません。
こうした小さなカスも残さず取り除くために、刷毛(はけ)で掃き集めたり、専用の塵取り(ちりとり)を使ったりして、掃除していきます。
この清掃作業は、単にきれいに見せるためだけではありません。
古い漆喰のカスが残っていると、その上から塗る新しい漆喰がしっかりと密着せず、将来的に剥がれてしまう原因になりかねません。
だからこそ、見えにくい場所でも細かな部分まで手を抜かず、丁寧に作業を進めます。
古い漆喰が完全に取り除かれると、その下にある棟(屋根のてっぺんの瓦が重なる部分)の内部にある屋根土が露わになります。
この屋根土が剥き出しの状態になって初めて、新しい漆喰を塗る準備が整ったと言えます。
屋根土は瓦を固定する大切な役割を担っており、この状態を確認しながら次の工程へと進むことで、より確実な防水性と耐久性を実現するのです。
時間をかける理由がある!丁寧な既存漆喰剥がし作業


長年の風雨にさらされ、経年劣化で傷んだ古い屋根漆喰を、すべて手作業で丁寧に取り除いていきました。
この「既存漆喰の剥がし作業」は、新しい漆喰をしっかりと定着させ、屋根の寿命を延ばすために非常に重要な工程です。
「ただ剥がすだけ」と思われるかもしれませんが、実はこの作業、とても根気がいるんです。
漆喰の劣化具合や屋根の大きさによっては、2日から3日かかることも珍しくありません。
職人が一つ一つ、瓦を傷つけないよう細心の注意を払いながら、古くなった漆喰を慎重に剥がしていきます。
古い漆喰の下には、瓦を固定する土台となる屋根土が隠れています。
この屋根土の状態を確認し、必要であれば補修することも、高品質な漆喰工事には欠かせません。
この下準備をいかに丁寧に行うかが、新しい漆喰の持ちを左右すると言っても過言ではありません。
漆喰の強度を高める秘密兵器!「モルタル接着増強剤」


今回は、新しい漆喰を塗る前の大切な工程、材料の練り混ぜについてご紹介します。
まず、材料の袋に入った屋根漆喰の粉末に、水を加えて混ぜていきます。
この時、私たちはただ水を入れるだけでなく、短時間で乾く特性を持つ「モルタル接着増強剤(モルタルせっちゃくぞうきょうざい)」という特殊な液体も一緒に混ぜ合わせます。
この増強剤を加えることで、漆喰自体の強度が飛躍的に高まり、風雨に対する耐久性が向上します。
材料の練り混ぜは、バケツの中で行います。
しかし、このモルタル接着増強剤を入れると、漆喰が非常に早く固まり始めるため、「作り置き」ができません。
そこで職人は、その日の気温や湿度、そして作業の進捗状況を正確に見極め、今すぐに使う分量だけをその都度練り上げていきます。
これは、長年の経験と勘が要求される熟練の技です。
材料を無駄にすることなく、常に最高の状態で漆喰を塗るための、大切なこだわりなんです。
練り上がった漆喰は、小分けにして屋根へと運び上げ、先に古い漆喰を剥がしてきれいになった部分に、丁寧に塗っていきます。
厚塗り厳禁!適切な漆喰の厚みが雨漏りを防ぐ


新しい漆喰を塗る際、私たちは「塗り斑(むら)」が出ないよう、細心の注意を払って一枚一枚丁寧に仕上げていきます。
しかし、ただ均一に塗ればいいというわけではありません。
実は、塗り斑をなくそうとして漆喰を厚く塗りすぎると、それがかえって雨漏り(あまもり)の原因になってしまうことがあるんです。
漆喰の厚みが雨漏りにつながる理由
漆喰を必要以上に厚く塗ってしまうと、以下の問題が発生する可能性があります。
- 乾燥不良: 厚く塗られた漆喰は内部まで完全に乾燥しにくく、水分が残ることで劣化を早めたり、カビの原因になったりします。
- ひび割れ: 乾燥する際に内部と表面で収縮率が異なり、ひび割れが生じやすくなります。そこから雨水が侵入するリスクが高まります。
- 重みによる負担: 厚い漆喰は屋根全体への負担となり、瓦や下地(したじ)に悪影響を与える可能性も考えられます。
そのため、職人は、漆喰が均一に、そして適切な「厚み」で塗られているかを確認しながら作業を進めます。
美しく、かつ機能性を最大限に引き出すためには、無駄な厚みをなくし、熟練の技で仕上げることが必要となります。
鬼瓦周りの隙間は見逃さない!徹底防水で雨漏り対策

鬼瓦とは、屋根の棟の先端に取り付けられている、装飾的な瓦のことです。
この鬼瓦の「背中側」と呼ばれる部分と、その下に積み上げられた棟瓦が接する箇所には、屋根の構造上、どうしてもわずかな隙間が生じてしまうことがあります。
この小さな隙間をそのままにしておくと、そこから雨水が建物内部に侵入し、雨漏りや内部の木材の腐食といった深刻な問題を引き起こすリスクが高まります。
そこで私たちは、この重要な部分にも、新しい屋根漆喰を丁寧に塗っていきます。
職人が、瓦の形状や雨水の流れを熟知した上で、わずかな隙間も見逃さず漆喰をしっかりと充填することで、完璧な防水性を実現します。
鬼瓦の周りは、雨水が直接当たりやすく、漆喰が劣化しやすい場所でもあるため、特に念入りな作業が求められます。
鬼瓦周りの劣化は雨漏り直結!早期発見・早期対応が肝心

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鬼瓦とは、屋根の棟の先端にある装飾瓦のこと。
その「背中部分」を中心に、瓦との間にできてしまう隙間を、新しい屋根漆喰で丁寧に埋めながら塗っていきます。
なぜ鬼瓦周りの漆喰は劣化しやすいのか?
鬼瓦の周りは、屋根の中でも特に雨や風が直接当たるため、経年劣化が一番激しく進みやすい箇所と言えます。
古くなった漆喰は、ひび割れてボロボロになり、やがて剥がれ落ちてしまうことがよくあります。
剥がれた漆喰が雨樋(あまどい)の中に溜まったり、敷地内に落下したりするのを目にされた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、これは単なる美観の問題ではありません。
漆喰が剥がれると、そこから雨水が屋根の内部に侵入し、雨漏りや下地の木材の腐食といった、より深刻な問題を引き起こす可能性が高まります。
隅棟・切妻屋根の鬼瓦もプロの漆喰でしっかり保護


隅棟(すみむね)は屋根の角に位置する斜めの棟で、その先端には鬼瓦が取り付けられています。
また、切妻屋根(きりづまやね)とは本を伏せたような形状の屋根で、その端部をケラバと呼び、そこに設置される袖瓦(そでがわら)と鬼瓦が一体となった部分がケラバ袖部です。
これらの鬼瓦の「背中部分」は、雨や風が直接当たるため、漆喰が劣化しやすいポイントなんです。
劣化した漆喰をそのままにしておくと、ひび割れや剥がれが生じ、そこから雨水が侵入して雨漏りを引き起こしたり、内部の木材が腐食したりする原因となります。
私たちは、これらの鬼瓦の背中部分に新しい屋根漆喰を丁寧に塗っていきます。
珍しいL字コーナー部も安心!コーキングから漆喰への補修事例


二階屋根に少し珍しい部分がありました。
それは、大棟部(おおむねぶ)が90度に曲がっている「L字コーナー部」です。
このL字コーナー部には、本来漆喰が塗られることが多いのですが、お客様のお宅ではコーキングボンドで瓦同士が接着されていました。
コーキングボンドとは、建物の隙間を埋めるゴムのような材料のことです。
しかし、その塗り方が残念ながらあまりきれいではなく、見た目も悪いうえ、このままでは雨漏りの原因になりかねないと判断しました。
コーキングから漆喰への変更で耐久性アップ
私たちは、お客様に安心してお過ごしいただくため、このL字コーナー部の劣化したコーキングボンドを丁寧に除去し、新しい屋根漆喰で隙間を埋めるように塗り替えることにしました。
漆喰は、瓦と一体となって屋根を雨水から守る、非常に耐久性の高い材料です。
特に、雨水の流れが複雑になるL字コーナー部のような場所では、職人の熟練した技術で漆喰を適切に塗ることで、瓦の固定力と防水性を格段に高めることができます。
これにより、美観が向上するだけでなく、長期的な雨漏り対策にもつながります。
平行壁(土居のし部)の漆喰補修も雨水対策の要


一階の屋根と外壁が接する部分にある「土居のし部(どいのしぶ)」の補修についてご紹介します。
この部分は、屋根の傾斜と外壁が平行になっていることから、「平行壁(へいこうかべ)」とも呼ばれています。
土居のし部には、雨水が建物内部に侵入するのを防ぐために、のし瓦という平らな瓦が何段か積み上げられています。
そして、その瓦の隙間には、防水材として屋根漆喰が塗られています。
今回、点検の結果、この平行壁部分の既存の屋根漆喰に経年劣化が見られました。
ひび割れや剥がれがあったため、このままでは雨水の侵入を許してしまう可能性があります。
そこで私たちは、劣化した古い漆喰を丁寧に剥がし、新しい屋根漆喰へと塗り替えを行いました。
職人が瓦の形状に合わせて細やかに漆喰を塗り込むことで、隙間を確実に埋め、雨水が入り込む隙間を徹底的にシャットアウトします。
登り壁の漆喰は要注意!無理な補修は雨漏りの原因に


屋根の勾配(傾斜)と同じように斜めに立ち上がっている壁際の部分を、私たちは「登り壁部(のぼりかべぶ)」と呼んでいます。
この登り壁部の漆喰補修は、実は非常に難しいのが現状です。
なぜなら、構造上、作業する職人の手が入りにくい場所が多く、細部まで丁寧に漆喰を塗ることが物理的に困難だからです。
無理に作業を強行すると、かえって既存の瓦や下地を傷つけてしまったり、漆喰が均一に塗れずに将来的な雨漏りの原因を作ってしまったりするリスクがあります。
そのため、私たちは基本的に、この登り壁部の漆喰の「塗り替え」はお受けしておりません。
もし、この登り壁部の漆喰がひどく劣化しており、どうしても補修が必要な場合は、のし瓦を一度すべて取り外し、屋根の基礎(土台)からしっかりと直していく大掛かりな工事が必要になります。
これには、時間も費用も大きくかかります。
三又部の漆喰劣化は雨漏り直結!複雑な形状だからこそプロの技を

寄棟屋根(よせむねやね)は、四方向に傾斜している屋根の形状をしています。
この屋根で、屋根の角にあたる隅棟部(すみむねぶ)が屋根の頂点まで登っていき、屋根のてっぺんにある大棟部(おおむねぶ)と交わる場所が、まさに「三又部」と呼ばれます。
和瓦(わがわら)の屋根の場合、この三又部には、魔除けや装飾の意味合いを持つ鬼瓦が取り付けられていることがよくあります。
三又部の漆喰が劣化しやすい理由
この三又部では、施工方法によっては屋根漆喰が塗られています。
屋根漆喰は、瓦と瓦の隙間を埋め、雨水の侵入を防ぐ大切な役割を担っています。
しかし、三又部は屋根の複雑な形状ゆえに、雨や風が直接当たりやすい場所でもあります。
そのため、他の部分に比べて漆喰の経年劣化が早く進んでしまいやすいんです。
漆喰が劣化すると、ひび割れや剥がれが生じ、そこから雨水が建物内部に侵入し、雨漏りや木材の腐食といった深刻な問題につながる可能性があります。
鬼瓦と三又部、複雑な場所こそ漆喰で徹底防水


三又部とは、屋根の隅棟(屋根の角)と大棟(屋根のてっぺん)が交わる、V字やY字のような複雑な形状の部分を指します。
この三又部には、鬼瓦という装飾的な瓦が設置されていることが多く、私たちはこの鬼瓦を中心に、大きく新しい屋根漆喰を塗っていきました。
なぜこの部分に特に念入りに漆喰を塗る必要があるのでしょうか?
それは、三又部が複雑な構造をしているため、施工上どうしてもわずかな隙間が生じやすいからです。
この小さな隙間からでも雨水は容易に侵入し、雨漏りや内部の木材の腐食といった深刻な問題を引き起こすリスクがあります。
DIYは危険!軒天のひび割れ補修はプロにお任せください


東海市のお客様宅で屋根の目視点検を行っていた際、お客様ご自身が「DIY(Do It Yourself:ご自身で作業すること)が得意なんだ」とおっしゃる通り、ご自宅のメンテナンスをこまめになさっていることが伺えました。
しかし、点検で発見した軒天のモルタル壁のひび割れは、お客様にとっては少し危険な場所だったようです。
軒天とは、屋根の軒先の裏側にある天井部分を指します。
この部分のひび割れは、高所作業になるため、慣れない方が作業するのは非常に危険です。
私たちプロの職人にとっては、特に危険な場所ではありませんので、お客様からご依頼を受け、このひび割れにシーリング(建物の隙間を埋める防水材)を上から塗って補修を行いました。
なぜプロに任せるべきなのか
DIYでできる範囲は素晴らしいことですが、高所作業や専門知識が必要な場所は、無理をせずプロに任せるのが安心です。
- 安全性の確保: 高い場所での作業は、バランスを崩して転落するリスクが伴います。
プロは専用の足場や安全器具を使い、安全を確保しながら作業を進めます。 - 適切な材料と工法: ひび割れの原因や状態を見極め、適切なシーリング材を選び、正しい方法で施工することで、一時的な補修ではなく、長期間にわたる防水効果が期待できます。
間違った補修は、かえって雨漏りを悪化させる可能性もあります。
谷板金付近の瓦破損は要注意!早期発見・早期対応が肝心


屋根の漆喰塗り替え工事を進めていた際、谷板金(たにばんきん)の周辺に、一枚だけひび割れた和瓦があるのを発見しました。
谷板金とは、屋根の面と面が谷のように合わさる部分に設置されている、雨水を集めて流すための金属製の部材です。
この部分の瓦は雨水の影響を受けやすく、劣化や破損が見られることがあります。
ひび割れの幅は谷板金の範囲内でしたが、このまま放置すると雨水が侵入し、雨漏りの原因になる可能性があります。
お客様にご説明し、仮設足場がまだ設置されているうちに、新しい和瓦に交換する作業を行いました。
新しい瓦は、現場で既存の瓦に合わせて切断加工し、破損していた瓦を慎重に取り除いた後にしっかりと差し替えました。
この作業は、足場があるからこそ安全かつ効率的に行うことができました。
もし足場がなければ、足場を組み直す必要があり、余計な時間と費用がかかってしまうところでした。
足場を撤去する前に直すことができて、私たちも本当に良かったと感じています。
早期発見・早期対応の重要性
谷板金付近の瓦の破損は、普段目にすることが少ないため、気づきにくいものです。
しかし、雨漏りに直結するリスクが高い箇所なので、定期的な点検が非常に重要になります。
不要なアンテナは放置厳禁!足場を利用した安全な撤去

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お客様のお話では、以前何かに使っていたようですが、現在は不要になったとのこと。
私も専門外ではありますが、屋根の上に設置された使わないアンテナは、強風で倒れたり、落下して思わぬ事故につながったりするリスクがあるのはもちろん、屋根材を傷つける原因にもなりかねません。
屋根の見た目にも影響を与えてしまいますよね。
今回のアンテナはかなりの大きさがあったため、通常の脚立作業で撤去するのは困難で危険を伴います。
しかし、私たちは屋根漆喰の補修のために仮設足場を設置していました。
この足場があることで、職人が安全にアンテナの近くまでアクセスし、解体作業を行うことが可能になります。
そこで、屋根漆喰の塗り替え作業の合間を縫って、弊社の職人と一緒に、その大きなアンテナを屋根から安全に降ろすことができました。
重たいアンテナを安全に、そして屋根を傷つけることなく撤去するには、やはり専門的な知識と経験が必要です。
お客様の不安を安心へ!丁寧なご説明と高品質な施工で完工

東海市のお客様宅で進めてまいりました屋根の漆喰塗り替え工事が、ついにすべての工程を終え、安全のために設置していた仮設足場も無事に完了しました。
これで、お客様の大切な屋根は美しく、そして強固に生まれ変わりました。
工事の全てをお客様へご報告
全ての作業が終了したことをお客様にご報告させていただきました。
私たちは、工事の始まりから終わりまで、各工程の様子を写真に収めています。
この写真を見ながら、どの部分をどのように補修したのか、使用した材料や職人のこだわりなどを、専門用語を避けながら分かりやすくご説明させていただきました。
お客様は、ご自身の目で屋根のビフォーアフターをご確認いただき、特に屋根漆喰が新しく、そしてきれいに塗られている様子に大変喜んでくださいました。
最初にご依頼いただいた際の、隣家工事へのご心配や屋根の劣化への不安が、きれいになった屋根を見て安心に変わったご様子でした。
お客様の安心と喜びのために
お客様の「きれいになって嬉しい」「これで安心できる」というお声を聞くことが、私たちヤマムラ建装にとって何よりの喜びであり、日々の仕事の原動力です。
見えにくい屋根の上だからこそ、お客様に寄り添い、丁寧な説明と確かな技術でご満足いただくことを大切にしています。
名古屋市で屋根の劣化や雨漏り、その他住宅に関するお困りごとがありましたら、どんな些細なことでも構いませんので、ぜひお気軽にご相談ください。
お客様の大切な住まいを、長年の経験と実績でしっかりと守るお手伝いをさせていただきます。
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『東海市【漆喰塗り替え】隣家工事が原因のモルタル壁ひび割れや漆喰剥がれにお悩み!大切なマイホームを守るための点検と補修!』
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『【漆喰塗り替え】東海市 経年劣化した屋根漆喰を新しく塗り替え完了!工事後にお客様にアンケートのご協力を!』
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