板金に釘は打ちません!雨漏りを防ぐ「吊り子」固定と瓦の丁寧な復旧

作業範囲にルーフィングを敷きます

「板金を変えただけじゃないんですね。こんなに細かい工夫があるなんて!」
名古屋市熱田区のお客様より、工事のこだわりに驚きの声をいただきました。

前回のブログでお伝えした「谷板金(たにばんきん)」の交換工事。
今回は、新しい板金をどのように固定し、外した瓦をどう戻したのか、その「仕上げの工程」に密着します。

実は、私たちプロは「板金に直接釘を打ちません」。
なぜなら、その釘穴がいずれ雨漏りの原因になるからです。
では、どうやって固定するのか?

今回は、長持ちする屋根を作るための「職人の知恵」を公開します。

前回の現場ブログ記事は?

【名古屋市熱田区】谷板金交換|穴あき雨漏りを「ガルバリウム」と「二重防水」で解決

writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔 穴だらけの板金を撤去!「二重防水」で雨に強い屋根へ 「もう雨漏りに怯えなくていいんですね!」 名古屋市熱田区…

こちら現場での初回点検の様子は?

初動調査での様子を現場ブログ・第一話目で書いています!

【名古屋市熱田区】雨漏り調査|谷板金に穴!原因は「雨水の集中砲火」でした

writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔 「水滴石を穿つ」雨漏り。一点集中した雨水が板金を貫通! 「天井にシミができて、板が腐り始めているんです……」 …

谷樋(たにどい)をしっかり固定!「吊り子(つりこ)」って何?

吊り子で谷鈑金を固定

新しい谷樋板金を取り付ける際には、「吊り子(つりこ)」という特別な金具を使って固定していきます。

「なぜ直接釘で打たないの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は、谷樋板金に直接釘を打ち込んでしまうと、その釘穴から雨水が浸入して、再び雨漏りの原因となってしまう可能性があるんです。
そのため、私たちのような専門業者は、このような方法は絶対に避けます。

そこで活躍するのが吊り子です。
吊り子とは、谷樋板金の両端にある折り返し部分に引っ掛ける金具のこと。
この吊り子を軽く引っ張りながら、吊り子の部分に釘を打ち込み、谷樋板金全体をしっかりと固定していきます。
この方法であれば、谷樋板金そのものに穴を開けることなく、確実に取り付けることができるんです。
見えない部分ですが、雨漏りを防ぐための大切な工夫です。

谷鉄板の先端を切断加工

新しい谷樋板金を取り付ける際、特に重要なのが、屋根の先端部分である軒先(のきさき)部の加工です。
軒先部に取り付ける谷樋板金は、屋根の複雑な形に合わせて切断しながら加工を施します。
これにより、谷樋が屋根のラインにぴったりと沿うように設置され、雨水がスムーズに流れ、雨漏りのリスクを最小限に抑えることができるのです。

この加工を終えてから、いよいよ屋根の谷部分に新しい谷樋板金を取り付けていきます。
一見すると地味な作業に見えるかもしれませんが、このような細部へのこだわりが、雨漏りを確実に防ぎ、お客様のお住まいを長持ちさせる秘訣です。

壁の奥まで谷鈑金を差し込みます

谷樋板金の取り付けは、軒先から壁際まで細部にわたる配慮が必要です。
特に、外壁周辺部では、谷樋板金を奥までしっかりと差し込み、立ち上がりを設けることで、万が一の雨水の逆流を防ぎ、室内への浸入リスクを大幅に軽減できます。
そして、谷樋板金が軒先から壁際まで取り付けられたら、仕上げに重要な工程があります。
それは、谷樋板金の表面両端に「水密材(すいみつざい)」を取り付けることです。
この水密材は、大雨などで谷樋に多量の水が流れた際に、雨水が溢れ出すのを防ぐ役割を果たします。

最後の仕上げ!屋根瓦の復旧と破損瓦の交換

作業の初めに取り除いた瓦を使って再施工

ガルバリウム鋼板製の新しい谷樋板金の取り付けが終わったら、次はいよいよ屋根の復旧作業です。
作業の最初に慎重に取り外しておいた、谷樋周辺の屋根瓦を一枚ずつ元の位置に戻していきます。
この時、ただ瓦を並べるだけではありません。
瓦の高さ調整と、しっかりと接着させるために「屋根土(やねつち)」を、屋根と瓦の間に入れながら施工していきます。
屋根土は、瓦を安定させ、風雨によるズレや飛散を防ぐ大切な役割を担っています。
また、瓦同士の隙間を埋めることで、雨水の浸入をさらに防ぐ効果も期待できます。

塗布したコーキングが劣化
瓦の先端に亀裂が入っています

雨漏り箇所の点検中、谷樋だけでなく、周辺の屋根瓦にも破損が見つかりました。
古い瓦とはいえ、2枚ほど傷んでいたので、この機会に交換することにしました。

1枚目の瓦には縦に大きな亀裂が入っており、以前にコーキング材で補修した形跡がありましたが、そのコーキング材もすでに劣化し、防水効果はほとんど失われている状態でした。
これでは雨水を防ぐことはできません。

2枚目の瓦は、一部にひび割れが見られました。
表面的なひび割れでしたが、このまま放置すればいずれ本格的に割れてしまう可能性があったため、将来的な雨漏りを防ぐためにも交換することにしました。

このように、屋根の点検では谷樋だけでなく、周辺の瓦の状態も入念にチェックすることが非常に重要です。
私たちは、お客様に安心して快適に過ごしていただけるよう、どんな小さな損傷も見逃さず、丁寧に修繕を行っています。

瓦の差し替え作業の開始

破損していた瓦の交換作業

瓦が割れると、その隙間から雨水が屋根の内部に侵入しやすくなります。
すると、天井にシミができたり、カビが発生したり、最悪の場合、建物の骨組み(木材など)が腐ってしまい、大規模な修理が必要になることも。
そうなると、修理費用も想像以上に高額になってしまう可能性があります。

今回の現場でも、傷んでいた瓦を取り外し、新しい瓦に差し替え交換を行いました。
新しい瓦にすることで、屋根が本来持つ防水性耐久性といった機能性が回復するのはもちろん、お住まいの見た目の美しさもぐっと良くなります。

こちらに掲載している写真は、交換前と交換後の「ビフォー・アフター」の様子です。
写真をご覧いただければ、補修後の仕上がりが非常に自然で、まるで最初からそうだったかのような状態になっていることがお分かりいただけると思います。

雨漏り修理完了!お客様の笑顔が私たちの喜びです

作業した範囲を掃除して完了

新しいガルバリウム鋼板製の谷樋板金を屋根の谷部に取り付け、最初に取り外しておいた屋根瓦も一枚ずつ丁寧に修復し終えました。
全ての作業が完了したら、屋根の上に置いていた工具や余った材料を片付け、作業範囲全体の清掃を行います。
お客様の大切な場所ですから、来た時よりも美しくすることを心がけています。

清掃が終わり、最終確認を終えてから、お客様に作業完了のご報告をさせていただきました。
印刷した写真も見ていただきながら、どの部分をどのように修繕したのかを詳しくご説明。
お客様からは「雨が降るたびに心配しなくてよくなった!」と、大変嬉しいお言葉をいただきました。
私たちにとって、お客様のこの一言が何よりも大きな喜びです。



「吊り子(つりこ)」とは何ですか?  

板金を固定するための小さな金具です。この金具を屋根の下地に釘打ちし、板金の端を引っ掛けて固定します。板金自体には穴が開かないため、防水性が格段に高くなります。

壁際(かべぎわ)の処理はどうなっていますか?

板金を壁の奥まで差し込み、端を「立ち上げ」加工しています。これにより、大雨で水かさが増しても壁側への逆流を防ぎます。

瓦の下の土(屋根土)は必要ですか?

瓦のガタつきを防ぎ、高さを微調整するために新しい屋根土を使用します。接着剤の役割も果たし、瓦を安定させます。


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ヤマムラ建装㈱ 代表取締役 顔写真
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名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。

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外装工事: 外壁塗装、ベランダ・屋根防水、雨樋工事、電気工事
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