「風通しが良い」は屋根には過酷!強風で棟瓦が崩れるメカニズム

強風被害による屋根点検

「屋根のてっぺんにある瓦が落ちてしまいました……!」
知多市のお客様より、切羽詰まったご連絡をいただきました。

駆けつけてみると、お住まいは周りに遮るものがない、非常に風通しの良い立地。
人間にとっては快適ですが、屋根にとっては「常に強風の猛攻を受ける」過酷な環境だったのです。

調査の結果、屋根の頂上にある「棟瓦(むねがわら)」が大きくズレ、一部は落下していました。
その背景には、長年の風圧に耐え続けた「針金の劣化(緩み)」がありました。

今回は、強風被害を受けた屋根のリアルな現状と、放置のリスクについて解説します。

棟の頂点の冠棟瓦がズレていました

棟の頂点の瓦ズレ
冠棟瓦が一枚ズレています

屋根の頂点部分でもある専門用語で「大棟(おおむね)」と呼ばれる箇所で、棟瓦のズレや浮き上がりが広範囲にわたって見られました。
今回の不具合の主な原因は、やはり風の強さでしょう。
お客様のお宅のように風通しの良い立地では、屋根が常に強い風圧にさらされるため、棟瓦が動きやすくなってしまうんです。

でも、それだけではありませんでした。
棟瓦がズレないようにしっかりと固定するために使われている針金の劣化も、大きな理由だと考えられます。
新築のときは頑丈だった針金も、長い年月が経つうちにだんだんと伸びたり、緩んだりしてしまうことがあります。
そうなると、積み重ねられた棟瓦がグラグラして、少しずつズレてしまうんですね。

実際に、大棟の部分で棟瓦を固定していた針金が緩んで、その隙間から一枚の棟瓦が下の平瓦の上に滑り落ちていました。
これは、針金の緩みが棟瓦のズレに直接的なつながりがある証拠と言えるでしょう。
このように、風の力と固定材の経年劣化が 複合的に影響して、今回の棟瓦の不具合を引き起こしたと考えられます。

冠瓦のラインずれ

地面から見ても、屋根の最も高い部分である大棟のラインがグニャグニャに歪んでいるのが確認できました。
そこで、実際に屋根に上がり、雨漏りの気配がないかを詳しく調べました。

屋根の点検では、遠くから見るよりも近くで確認することで、より詳しい状況が分かります。
写真を見ていただくと分かるように、大棟全体がまるで蛇が這うように波打った状態になっていました。
本来まっすぐであるべき棟のラインが、大きく左右にズレているのがお分かりいただけるかと思います。

また、棟瓦を固定するために使われている針金もチェックしましたが、昔ながらのものが使われていて、経年劣化で伸びてユルユルになっているのが見て取れました。
新築当時はしっかりと棟瓦を固定していたはずの針金も、長い年月には勝てず、その役割を十分に果たせなくなってしまうんです。
このように、屋根のてっぺんである大棟の歪みは、地上からでも分かるほど進んでいました。
古い針金の緩みも、このズレをさらに悪化させていると考えられます。
屋根の不具合は、見た目の問題だけではなく、雨水が建物の中に侵入して、建材を腐らせてしまう可能性もあるんです。

強風で押された棟瓦

強い風が吹いたときに、屋根の最も高い部分である大棟を構成している「のし瓦」という部材が、風の力で押されて、大棟全体のラインがズレてしまうことがあります。
もともと、大棟は屋根の中でも、特に風の影響を受けやすい場所です。
そこに積み重ねられているのし瓦は、絶えず強風にさらされることで、だんだんと緩みやすくなります。

この緩んだ状態ののし瓦が、突発的な強風の力を受けると、ドミノ効果のように次々と押されていき、最終的に大棟全体のラインが歪んでしまうんです。
例えるなら、積み重ねられたブロックが横から押されて崩れていくようなイメージです。
特に、お客様のお宅のように三方向からの風がよく通る場所の場合、屋根にかかる風の負担は非常に大きくなります。
そのため、棟瓦だけでなく、その下にあるのし瓦のズレも、屋根全体のトラブルにつながる大切な原因となるのです。

横からの強風で積み上げている棟瓦が押し込まれています

強風で棟瓦が内部に押されています

屋根の最も高い部分である大棟を構成するのし瓦が、強い風によって内側に押し込まれている状態でした。
普通なら、大棟の頂点にある棟冠瓦よりも外側にあるべきのし瓦が、棟の中に食い込むように変形していたんです。

この状態を放置してしまうと、非常に危険です。
なぜなら、のし瓦が押し込まれることで、棟の中に隙間ができてしまい、そこから雨水が侵入する可能性が 非常に高いからです。
大棟は屋根の最も重要な接合部分であり、ここから雨漏りが発生すると、雨水は屋根全体に広がり、最終的には屋根裏にまで浸透してしまうことが考えられます。
屋根裏に雨水が侵入すると、断熱材が濡れて性能が落ちたり、木材が腐って建物の耐久性が損なわれたりする恐れがあります。
また、カビが生えて、お部屋の衛生環境にも悪い影響が出てくる可能性も否定できません。
今回のケースでは、強風によって棟瓦の一部であるのし瓦が押し込まれ、雨漏りのリスクが高まっている状況です。

壁際瓦のラインもズレています

屋根の壁際に積まれているのし瓦も、今回の強風の影響を受けてズレていました。
特に、風が壁にぶつかって、その勢いで向きを変えながら屋根に吹き付けることで、のし瓦の並びが歪んでしまったと考えられます。
雨漏り点検中に撮った写真をお客様にご覧いただき、屋根の現状を詳しくご説明いたしました。
特に、棟の一番上に位置する棟冠瓦が すでにほとんど落ちかけている状態でしたので、早急な修理が必要であることをお伝えしました。
このままにしておくと、雨漏りのリスクがさらに高まるため、 できるだけ早く可能な限り早く修理を行うことをご提案させていただきました。

後日、改めて詳細なお見積もりを作成し、お客様の元へお届けにあがりました。
屋根の修理は、建物を雨水から守る上で非常に重要です。
今回の修理によって、お客様が 安心して快適な生活を送れるよう、しっかりとサポートさせていただきます。


次回の現場ブログ記事の内容は?

 【知多市】棟瓦修理|ズレた瓦をコーキング補強!お隣さんの屋根被害も発見?

writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔 「基礎が高い家」の屋根修理。安全な足場が品質を決める 「屋根の瓦がグラグラしている…!」 知多市のお客様より…


「棟瓦(むねがわら)」とはどこの部分ですか? 

屋根の最も高い部分(頂上)にある瓦の列です。屋根面が合わさる継ぎ目を覆い、雨水の侵入を防ぐ重要な役割をしています。ここが壊れると雨漏りに直結します。

なぜ瓦がズレたり落ちたりするのですか? 

棟瓦は土台の上に積まれ、針金(銅線など)で固定されています。経年劣化でこの針金が伸びたり切れたりすると固定力が失われ、強風で押されてズレたり落下したりします。

「のし瓦」が押し込まれるとどうなりますか?

のし瓦(棟の土台となる平たい瓦)が内側にズレると、雨水が侵入する隙間ができてしまいます。放置すると屋根裏に水が回り、木材の腐食や天井のシミの原因になります。


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ヤマムラ建装㈱ 代表取締役 顔写真
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名古屋市南区を中心に、屋根工事・雨漏り修理・リフォームなら、創業100年以上の実績を持つ当社へ!名古屋市と近郊都市で活動する「ヤマムラ建装株式会社」5代目の山村です。
明治末期創業からの技術を受け継ぎ、地元で5,000件以上の施工実績を誇る「住まいの専門家」です。

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