名古屋市天白区の棟違い部や鬼瓦周辺からの雨漏り!屋根漆喰の経年劣化が原因!目視による屋根調査!

雨漏りの原因探索でご訪問させていただきました

あっマオリの調査でご訪問しました

先日、名古屋市天白区にお住いのお客様から、二階建て住宅の二階部分の部屋の天井に雨染みができたとのことで、雨漏りのご相談をいただきました。
建物は和瓦屋根で、屋根漆喰に被害が出ている可能性があると考え、お客様と訪問日時を調整し、現地調査に伺いました。

室内から雨漏りしている場所を目視調査

雨漏りしている形跡が見られます

お客様から現在の状況を詳しくお伺いし、雨漏りしている部屋の天井の状況を目視で確認しました。
その後、お客様のご了解を得て屋根に上がらせていただきました。
今回は、一階の屋根から二階の屋根へ簡単に移動できたため、そのまま屋根の状態を詳しく確認しました。

脚立を使って屋根に登ってみました

大棟下の三日月漆喰が汚れていました

屋根は一階から二階へ簡単に上がれる構造で、まずは屋根瓦の破損や飛散がないかを目視で確認しました。
幸い、瓦の破損や飛散は見当たらず、谷樋や板金加工部分の損傷も見られませんでした。
しかし、屋根漆喰は経年劣化により剥がれや汚れが目立っていました。

屋根漆喰は、酸性雨などの影響で寿命が短くなっており、10年~15年程度での塗り替えが推奨されています。
安価な「重ね塗り」と呼ばれる工法もありますが、技術がないと雨漏りを悪化させる可能性があり、注意が必要です。

雨漏りした原因の一つとして棟違い部の劣化した屋根漆喰

経年劣化で剥がれた屋根漆喰

まず、入母屋屋根全体の瓦の破損や飛散の有無を目視で確認しました。
幸い、瓦の破損や飛散は見られず、谷樋や板金加工部分の損傷など、施工上の雨漏りが発生しやすい箇所も見当たりませんでした。

しかし、屋根に塗られていた屋根漆喰が、経年劣化により剥がれたり汚れたりしているのが気になりました。
屋根漆喰は、昔と変わらない材料が使われていますが、近年は酸性雨などの影響で寿命が短くなっており、10年~15年程度での塗り替えが推奨されています。
屋根漆喰の塗り直し工事には、既存の漆喰の上から新しい漆喰を塗る「重ね塗り」という工法がありますが、技術がないと雨漏りを悪化させる可能性があります。
特に、技術のない飛び込み営業の漆喰業者(正式名称の左官屋とは呼べない業者)が安価な工事を勧めてくるケースがあります。

これらの業者は、工事期間の短縮や利益を優先し、雨漏りが発生する頃には姿を消していることがあります。
また、漆喰の厚みも気にせずに施工するため、悪質な業者にとっては都合の良い工事となります。
リフォーム工事も行う業者の中には、このような雨漏りの原因となる安易な作業を推奨する業者も存在しますので、注意が必要です。
技術のある左官屋や、そのような業者と提携しているリフォーム店では、既存の漆喰を剥がし、棟内部の屋根土の状態を確認してから新しい漆喰を塗る「塗り替え工事」を推奨しています。

雨漏りを誘発している箇所

棟瓦の隙間から雨水が入り込んでいます

今回の住宅では、屋根の形状に大棟同士が段違いになっている「棟違い部」がありました。
その棟違い部の大棟側の端(カット側)に、新築当時に塗られていた屋根漆喰が剥がれていました。
経年劣化が原因と思われますが、積み上げられた棟瓦の内部が見えている状態でした。

剥がれた漆喰の隙間から雨水が侵入し、棟内部に雨漏りの原因となる雨水が通る道ができてしまったことが、今回の雨漏りの原因であると判断しました。

屋根形状で棟違い屋根の説明

棟違い屋根のイメージ写真

棟違い部は、一つの屋根に大棟と中段・大棟の二箇所以上の棟があり、それぞれの棟が一直線に繋がっていない形状です。
切妻屋根に多く見られる形状で、建物内部の部屋の配置や敷地の境界に関わって作られることが多いです。

鬼瓦周辺の屋根漆喰や棟同士の接続部の調査

鬼瓦の周辺の屋根漆喰

また、屋根の最も風雨に晒される鬼瓦周辺の漆喰は、剥がれてほとんどなくなっていました。
最近の施工では、鬼瓦周辺には漆喰以外にもコーキングボンドで鬼瓦と棟瓦の隙間を埋める工法が多くなっています。

大棟下の三日月漆喰が汚れていました
大棟と降り棟の接続部

棟下の漆喰も汚れていたり、破損して剥がれている箇所がいくつかありました。
大棟と降り棟の接続点も、漆喰が剥がれやすい場所です。

大棟と降り棟の接続点では、漆喰が剥がれやすいと前述しました。
この部分の漆喰が剥がれたまま放置すると、接続点から雨水が侵入し、鬼瓦や棟瓦が経年劣化で落下する事故も発生しています。

目視による屋根の雨漏り点検診断の終了

点検作業の完了

降り棟の鬼瓦が、漆喰の剥がれにより長年雨水が侵入し、経年劣化で大きな鬼瓦が屋根から落下し、下を歩いていた人の近くに落ちてきたという事例も過去にありました。
そのため、漆喰が剥がれただけだと放置せずに、早めの修理をすることが大切です。

お客様には、雨漏り屋根診断中にスマートフォンで撮影した写真をご覧いただきながら、今回の雨漏りの原因箇所や、その他漆喰の劣化状況などをご報告しました。
工事の提案としては、雨漏り原因箇所に漆喰に代わる屋根材で蓋をするように雨水の浸入を防ぐ処置と、漆喰の塗り替えをお伝えしました。
後日、お見積書を作成し、お客様にお渡ししました。

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