名古屋市緑区【ケラバ袖修理】切妻屋根のケラバから雨漏り発生!原因は水流れ板金の未施工!瓦を解体して内部の腐食や桟木を調査
writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
名古屋市緑区で屋根雨漏り修理!ケラバの水流れ板金未設置による腐食原因を解体調査
「屋根の端っこから水が漏れている気がする…」
そんなご不安を抱えていた名古屋市緑区のお客様より、雨漏り修理のご相談をいただきました。
今回の現場は「切妻(きりづま)屋根」と呼ばれる三角形の一般的な形状ですが、その両端にある「ケラバ」部分に大きな問題が隠れていました。
現地調査のために瓦をめくってみると、本来なら雨水を排出するために必要な「水流れ板金」が入っておらず、長年の雨漏りによって内部の木材が腐食している深刻な状態が明らかになりました。
この記事では、普段は見えない屋根内部の調査の様子や、雨漏りの決定的な原因となった施工不備について、現場写真とともに詳しく解説していきます。
雨漏りを起こしてしまう昔の屋根施工方法

「切妻屋根」の両端部分、そこから始まる雨漏りにお悩みではありませんか?
名古屋市緑区のお客様から、切妻屋根の両端、ケラバ袖の先端部分からの雨漏りをご相談いただきました。
ケラバ袖とは、屋根の妻側(建物を正面から見たときの三角形の部分)の端にある、瓦の端を保護する部分のことです。
現場を調査したところ、雨漏りの原因は、水流れ板金(みずながればんきん)が設置されていなかったことにありました。
水流れ板金とは、屋根の端から流れ落ちる雨水を軒樋に適切に導くために設置される板金のことを指します。
特に洋風瓦(F形)の場合、この板金がないと雨水がうまく排水されず、雨漏りを引き起こすことがあります。
前回のブログでは、室内からわかる雨漏りの兆候や、外壁のシーリングの重要性についてお話ししました。
今回のケースのように、一見して原因が分かりにくい屋根の構造的な問題が雨漏りを引き起こしていることも少なくありません。
私たちはお客様のお悩みを丁寧に伺い、経験豊富な職人が隅々まで屋根を調査することで、雨漏りの根本原因を正確に突き止めます。
名古屋市緑区で屋根の雨漏りでお困りの際は、私たちのような専門業者に点検をご依頼ください。
大切なお住まいを守るため、早めの対処が肝心です。
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目次
ケラバ袖部の内部に水流れの板金が施工されていたのか?


切妻屋根での両端にあるケラバ袖部に取り付けてあるはずの、水流れ板金について今回は屋根瓦をめくって調査をしていきます。
今回の雨漏りの原因として、今現在での予想としてケラバ袖部付近の水流鉄板が、取り付けられていないと考えております。
屋根瓦をめくって調査することで、切妻屋根でのケラバ袖部に取り付けられているべき水流れ板金の有無を確認します。
雨漏りの原因を特定するために、丁寧な調査を行います。
ケラバ袖部付近の水流れ板金が取り付けられていない可能性を考えると、その部分の点検が重要です。
雨漏りを防ぐためには、適切な設置が必要ですので、しっかりと確認していきましょう。
雨漏り原因はケラバにあり?瓦を解体して内部の「水流れ板金」有無を徹底調査

屋根の端っこ、専門用語で「ケラバ」と呼ばれる部分は、雨漏りのご相談が多い要注意ポイントです。
今回は、この内部に隠された原因を探るため、実際に瓦を解体して詳細な調査を行いました。
作業は、一番端にあるケラバ袖瓦を一枚ずつ慎重に取り外すところから始まります。
固定している釘を抜き、瓦を傷つけないよう丁寧に作業を進めます。
さらに、その内側にある平瓦も一時的に撤去し、下地が見える状態にします。
私たちがここで何を確認しているかというと、瓦の下にあるはずの「水流れの板金」が正しく設置されているかどうかです。
この板金は、万が一瓦の隙間から水が入っても、それを安全に外へ流すための重要な排水路です。
しかし、古い施工ではこの板金が入っていないケースも存在します。
原因を推測だけで終わらせず、実際に内部を目視で確認することで、間違いのない適切な対処をご提案しています。
水流板金の取り付け不備で内部が腐食しかけています


台風や突風などでケラバ瓦が一気に捲れ上がることもあるため、下地木材に釘で固定されているケラバ瓦は注意が必要です。
また、瓦屋根のケラバ部分は劣化により隙間ができやすく、スズメやツバメが巣を作ることもあります。
屋根の種類によっては、ケラバに専用の板金が取り付けられていますが、土やごみが溜まることで雨水が滞留し、雨漏りの原因になることがあります。
施工後は確認が難しいため、施工中の写真を撮影しておくことが重要です。
雨漏りを防ぐためには定期的なメンテナンスが必要です。
新築時からの不具合か?軒先とケラバの合流地点で見つけた長期的な雨漏りの痕跡


現場で瓦を剥がして詳細な調査を進める中、ついに雨漏りの決定的な証拠を発見しました。
私たちが注目したのは、屋根の先端部分である「軒先」の破風板と、横の端にあたる「ケラバ」の破風板がちょうど重なるコーナー部分です。
本来ならスムーズに排出されるはずの雨水が、構造上の問題でこの場所に堰き止められ、逃げ場を失って溜まり続けていた形跡がありました。
下地に敷かれた防水紙(ルーフィング)を確認すると、水が滞留してできた濃いシミがべっとりとこびり付いています。
この痕跡の濃さや劣化状況から推測すると、これは最近起きたトラブルではなく、おそらく新築されてからかなり早い段階で雨水の侵入が始まっていた可能性が高いと考えられます。
長い年月をかけてじわじわと内部を蝕んでいたのです。
原因さえ分かれば、あとは水の流れを正しく作り直すだけです。
見えない部分の不具合もしっかりと見抜き、建物を守るための確実な修理を行います。
ボロボロの破風板は危険信号!軒裏や外壁の亀裂を防ぐための緊急補修

今回の現場調査で確認されたのは、軒先破風板が長期間にわたり雨水を吸い込み、完全に腐食してしまっているという深刻な状況でした。
防水紙(ルーフィング)からの浸水により、木材がボロボロに崩れるほど劣化が進んでいました。
この問題を放置すると、被害はここだけにとどまりません。
腐食は隣接する軒裏へと広がり、さらには建物を支えるモルタル壁にまで深刻な亀裂(クラック)を引き起こす原因となります。
たかが板一枚の問題ではなく、建物全体の寿命に関わる重大なサインなのです。
ここまで進行している場合、表面的な手直しでは対応できません。
早急に腐食部分を取り除き、新しい木材への交換と防水処理を行う補修が必要です。
「もう少し様子を見よう」ではなく、見つけた時が直すべきタイミングです。
私たちは、こうした見えない部分の劣化も見逃さず、雨漏りや壁の崩落を防ぐための確実な修理をご提案しています。
腐蝕した桟木などを取り剥がします

雨漏りの被害を受けた桟木は、激しい腐食が進んでいることがあります。
そのため、桟木を一度交換する必要があります。
取り剥がす範囲は、屋根瓦を取り外した範囲から、屋根の頂点部分である大棟部から、屋根の先端部分である軒先部までとなります。
腐食の程度に関わらず、すべての桟木を丁寧に取り剥がしていきます。
雨漏り対策の第一歩!腐食した桟木の撤去と水流れ板金設置に向けた下地処理

切妻屋根の両端にあたる「ケラバ」部分は、雨風が当たりやすく、雨漏りのリスクが高い箇所です。
今回はこの部分からの雨水浸入を防ぐため、新しく「水流れ板金」を取り付ける工事を行いました。
しかし、いきなり新しい部材を入れるわけにはいきません。
まずは既存の状態を整えることが先決です。調査の結果、瓦を固定していた「桟木(さんぎ)」という木材が、長年の湿気により腐食していることが判明しました。
そこで、まずはこの傷んだ桟木を一本ずつ丁寧に取り外していきます。
解体作業中は木片や古い釘などのゴミが出ますが、私たちはそれらを屋根の上に散らかしたままにはしません。
取り外した廃材はその場ですぐに土嚢袋へ回収し、こまめに掃除を行いながら作業を進めます。
きれいな下地を作ってこそ、確実な雨漏り対策ができると考えています。
屋根の野地板合板の腐食具合を目視による調査


ケラバ板金が飛散していなかったケラバの部分も取り外してみると、雨水が侵入して内部が腐食していました。
新しい野地板と胴縁を設置した後、軒先に水切り金具を取り付け、防水紙を設置します。
それに加えて、防水紙をめくりあげて野地板合板の状態を目視検査したところ、先端部分が腐食していました。
さらに、軒先破風板とケラバ破風板を固定する鉄釘も、雨水の湿気による錆で腐食していました。
このような状況で、雨漏りの原因となっていたケラバ袖部の水流れ板金の未施工による雨漏りの状態を目視調査していきました。
雨漏りの修理には、丁寧な作業が必要です。
FAQ(よくある質問)
Q1. 「水流れ板金」がない家は多いのですか?
A. 築年数が古い建物や、一部の古い施工基準で建てられた家では見受けられることがあります。
現在は必須の部材ですが、昔の洋風瓦の施工では稀に入っていないケースがあり、それが雨漏りの原因になることが多いです。
Q2. 腐食した木材は部分交換で大丈夫ですか?
A. 腐食の範囲によりますが、基本的には傷んでいる部分とその周辺まで余裕を持って交換します。
健全な部分まで広げて補修することで、強度を確保します。
Q3. 雨漏りしているか自分でも分かりますか?
A. 室内まで水が垂れてこなくても、軒裏(屋根の裏側)にシミがあったり、外壁に苔が生えていたりする場合は注意が必要です。
気になる点があればご相談ください。
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