常滑市【天窓修理】なぜ足場が必要?滑りやすい屋根瓦の危険性と、安全な工事のためのプロの点検・修理方法を解説
writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
天窓修理と足場の必要性。滑る屋根の安全対策と雨漏り予防の全て。
「屋根の天窓の下側が浮いているみたい…」
先日、常滑市のお客様からこんな心配なご相談をいただきました。
早速確認すると、屋根はかなりの急勾配。
しかも表面がツルツルした滑りやすい屋根瓦でした。
安全に、そして確実に修理するため、お客様にご説明し、今回は部分的な足場を設置して作業へ。
なぜ足場が必要だったのか?
安全な屋根工事の重要性と、天窓修理の様子を詳しくご紹介します。
なぜ足場が必要?常滑市の天窓修理事例と安全な屋根工事の重要性

先日、常滑市で二階建ての洋風住宅にお住まいのお客様から、「屋根にある天窓(トップライト)の下側が浮いているようだ」とご心配な連絡をいただきました。
まず、お伺いしたご住所をもとにマップなどで屋根の状況を事前に確認しました。
すると、屋根がかなりの急勾配であることに加え、表面の材質上、非常に滑りやすい可能性のある屋根瓦が使われていることが推測されました。
現地でお客様と状況を直接確認しながら打ち合わせを行い、安全な作業の必要性をご説明しました。
その結果、作業員の安全確保と確実な施工品質のために、有料とはなりますが部分的な足場を設置させていただくことでご納得いただきました。
弊社では安全を最優先に作業を行っております。
今回のような急勾配の屋根、滑りやすい屋根材、あるいは3階建て以上の建物の場合、落下防止と安全対策として、お客様にご相談の上で有料の仮設足場を設置させていただく場合がございます。
これは、大切なお住まいを確実に修理し、高品質なリフォームをお届けするために不可欠なステップです。
屋根や天窓のことでお困りの際は、安全施工の弊社にぜひ一度ご相談ください。
目次
見た目は綺麗でも要注意!光沢のある「滑る屋根瓦」と安全な工事の秘訣

お住まいの屋根、表面がツルツルと光沢のある(鏡面仕上げのような)瓦を使用されていませんか?
実は、このタイプの屋根瓦は、見た目が美しく人気がある一方で、非常に注意が必要な屋根材でもあります。
新品の状態であっても、その表面の特性上、足元が滑りやすくなっているのです。
さらに、屋根は常に雨風や埃にさらされています。
年数が経過するにつれて、これらの汚れが瓦の表面に付着・蓄積していくと、滑りやすさは格段に増してしまいます。
こうなると、屋根の状態を確認しようにも、専門家であっても安全に登ることが極めて困難になります。
そのため弊社では、このような滑りやすい特性を持つ屋根瓦の点検、修理、またはリフォーム工事を行う際には、お客様の安全と作業品質の確保を最優先に考え、原則として「仮設足場」を設置させていただいております。
足場を組むことで、職人が安全かつ安定した体勢で作業に集中でき、より丁寧で確実な施工をお届けすることに繋がります。
滑る屋根の安全対策!天窓修理のために行ったプロの「一手間」

急勾配で滑りやすい屋根の場合、足場から屋根の上に移る際も細心の注意が必要です。
今回の常滑市の現場でも、安全をさらに確実なものにするため、まず「屋根瓦の表面清掃」から作業を開始しました。
長年の埃や汚れが表面に付着していると、足元の滑りやすさは格段に増してしまいます。
そこで、まずは仮設足場の上から、職人が乾いた雑巾(空雑巾)を使い、天窓までの通り道となる屋根瓦の表面を丁寧に拭き上げていきました。
「少しでも埃を取り除き、足元の安全を確保する」。
この一手間をかけることが、滑りやすい屋根での確実な作業につながります。
この地道な下準備のおかげで、屋根瓦5段分ほど上にある、今回の目的であった天窓(トップライト)のすぐそばまで安全に到達することができました。
天窓からの雨漏りサイン?点検で判明した「水下スカート」の危険なめくれ

安全な足場を確保し、目的の天窓(トップライト)に到着後、さっそく点検を開始しました。
すると、お客様が「浮いているように見える」と気にされていた天窓の下側(水下側)に取り付けられている「水下スカート」と呼ばれる板金部材が、強風の影響でめくれ上がっている状態をすぐに確認できました。
実はこの部分は、構造的に風の影響を受けやすく、強い台風などの後、「めくれてしまった」というご相談をよくいただく場所でもあります。
この「水下スカート」は、屋根と天窓の取り合い部分(構造上どうしても隙間ができやすい場所)に設置され、雨水が屋根内部に入り込まないように防ぐ「雨仕舞い」のための非常に重要な部品です。
ここがめくれ上がってしまうと、本来の役割を果たせず、雨水の流れ方によってはそのまま屋根内部へ水が浸入し、雨漏りを引き起こす直接的な原因となります。
雨漏りにつながる非常に危険な状態ですので、早急な修理対策が必要と判断しました。
天窓の雨漏り予防は「10年」が鍵!コーキングと水下スカートの定期メンテナンス

天窓(トップライト)のあるお住まいで、ぜひ知っておいていただきたい大切な情報があります。
それは、天窓も定期的なメンテナンスが不可欠だということです。
今回の点検現場でも、ガラス窓とその周りの枠との接合部分に、過去に修繕されたコーキング(隙間を埋める防水材)が塗られていました。
天窓を設置されているお客様にお伝えしたいのですが、お住まいの環境にもよりますが、新築時から約10年ごとを目安に、枠部分の「コーキング」の修復作業や、雨仕舞いのための「水下スカート(板金)」の点検・交換作業は、非常に重要なメンテナンスとなります。
この作業を放置していると、紫外線や雨風で劣化したコーキングが切れて隙間ができたり、水下スカートがめくれたり穴が開いたりして、そこから雨水が浸入してしまいます。
実際、天窓からの雨漏りの原因として、この「コーキングの劣化」や「水下スカートの不具合」は非常に多い事例です。
10年ごとにコーキングの手入れをしていても、同時に水下スカートの浮きや劣化の確認が不十分なケースも見受けられます。
点検結果を写真でご報告!天窓修理のご提案とご契約までの流れ

無事に屋根の上の点検を終え、安全に地上に戻りました。
その後、お客様に現状を正確にお伝えするため、点検中にスマートフォンで撮影した写真をお見せしながらご報告を行いました。
口頭での説明だけでなく、実際の写真をご覧いただくことで、お客様にも屋根の上で起きている問題を具体的にご理解いただけます。
やはり問題となっていたのは、天窓(トップライト)の「水下スカート」の浮きでした。
これがなぜ発生したのか、そしてこの状態を放置した場合の雨漏りのリスクを丁寧にご説明しました。
その上で、修理方法として、浮いている部分の内部に強力なコーキングボンドを充填・接着し、しっかりと固定する作業をご提案させていただきました。
今回の調査のための部分足場とは別に、この修理工事の正式なお見積書を作成し、後日改めてお客様にお渡ししました。
お見積もり内容をご確認いただいた結果、お客様から「この内容で工事をお願いします」と正式にご依頼をいただくことができました。
迅速なご判断、誠にありがとうございます。
お客様の不安を一日でも早く解消するため、すぐに作業の準備(段取り)に取り掛かりました。
次回の現場ブログはこちらから読み進めます↓↓↓
『常滑市【天窓修理】天窓の「浮き」は雨漏りのサイン!水下スカート緊急補修!滑りやすい瓦屋根でも足場で安全にコーキング固定』







