writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
壁際は雨漏りの特等席?「四重の壁」で水を完全にシャットアウト


屋根工事で最も神経を使う場所、それが「壁際(かべぎわ)」です。
屋根と壁の取り合い部分は雨水が滞留しやすく、ここからの雨漏り事例は後を絶ちません。
名古屋市瑞穂区の現場では、防水紙・粘着シート・板金・シーリングを駆使した「四重防水」を実施。
お隣との距離が近い狭小部でも、妥協のない防水工事を行いました。
前回の現場ブログ記事は?
こちら現場での初回点検の様子は?
初動調査での様子を現場ブログ・第一話目で書いています!
- 1. 壁際は雨漏りの特等席?「四重の壁」で水を完全にシャットアウト
- 1.1.1. 前回の現場ブログ記事は?
- 1.1.2. こちら現場での初回点検の様子は?
- 2. 【屋根工事と近隣配慮】お客様と、お隣様の安心を考えるプロの務め
- 3. 【雨漏り対策の神髄】壁際は「四重の防水構造」で守るプロの雨仕舞
- 4. ただ塞ぐだけでは逆効果?水の流れを計算した防水施工
- 5. 屋根の頂点から軒先まで!一本の線で守る壁際の雨仕舞
- 6. 【雨仕舞の極意】板金で防水材を挟み込む、完璧な壁際シール構造
- 7. FAQ(工事に関するよくある質問)
- 7.1.1. 次回の現場ブログ記事の内容は?
- 8. 同じ地域で行った施工事例記事!
- 9. 類似した作業で施工した現場ブログ記事!
【屋根工事と近隣配慮】お客様と、お隣様の安心を考えるプロの務め

前回確認した、お隣の外壁から伸びていた古い水切り板金。
おそらく、過去の職人さんが雨仕舞を考えて、善意でその場しのぎの対策として取り付けたものと推測されます。
しかし、たとえ善意の施工であっても、所有者様同士の明確な合意なく、建物の境界をまたぐような工事を行うことは、現代の私たち専門業者が決して行ってはならないことです。
将来のメンテナンスやトラブルの際に、責任の所在が曖昧になってしまう可能性があるからです。
私たちの工事では、お客様へのご説明とご納得はもちろんのこと、お隣様へ影響が及ぶ可能性がある場合は、事前にご挨拶とご説明を徹底します。
優れた技術だけでなく、高い倫理観と近隣への配慮があってこそ、本当の意味でのプロの仕事です。
工事の品質はもちろん、そのプロセスにおいても皆様にご安心いただくことをお約束します。
【雨漏り対策の神髄】壁際は「四重の防水構造」で守るプロの雨仕舞


雨漏りのリスクが最も高い「壁際」。私たちはこの最重要箇所に、万全を期すための「四重の防水構造」を構築します。
一つの対策に頼るのではなく、複数の層で水の浸入をブロックするのが、プロの雨仕舞(あまじまい)です。
まず第一に、下地である防水紙(ルーフィング)を壁面に沿ってL字に立ち上げ、水の通り道を確保します。
第二に、その上に専用の「水流れ板金」を設置して、主要な排水経路を築きます。
第三に、新しい屋根材本体を奥までしっかりと差し込み、最後に、壁側から「水切り板金」を被せて全体を覆い、雨水の浸入経路を完全に遮断します。
防水紙、水流れ板金、屋根材、そして水切り板金。この四段階にわたる緻密な施工によって、長期にわたり雨漏りの心配がない、安心の住まいを実現します。
ただ塞ぐだけでは逆効果?水の流れを計算した防水施工


壁際の防水処理(雨仕舞)も最終段階です。
新しい屋根材ROOGAの表面に、水切り板金を取り付ける前の重要な工程として、「水密材」という防水テープを貼ります。
これは、壁際で起こりやすい、風による雨水の吹き込みや逆流を防ぐためのものです。
ここで、プロならではの重要な施工のコツがあります。
ROOGAのような凹凸のある屋根材の場合、水の主な通り道となる「谷」の部分は塞がず、「山」の部分にのみ水密材を貼るのです。
もし谷まで塞いでしまうと、水の流れが堰き止められ、かえって雨漏りのリスクを高めてしまいます。
水の通り道は確保しつつ、浸入経路だけを的確に塞ぐ。
この緻密な判断こそが、屋根の防水性能を最大限に高めます。
ただ闇雲に塞ぐのではなく、水の流れを読み、巧みにコントロールする。
この深い知見に基づいた施工こそが、長期的な安心をお届けする本物の雨仕舞です。
屋根の頂点から軒先まで!一本の線で守る壁際の雨仕舞

水の流れを計算した「水密材」の貼り方をご紹介しましたが、その防水性能を完璧にするためには「連続性」が不可欠です。
防水対策は、途中で途切れていては意味をなしません。
私たちは、この水密材(防水テープ)を、屋根の頂点である「大棟」との取り合い部分から、先端の「軒先」まで、一本の線として繋がるように途切れることなく貼り付けていきます。
これにより、壁際に強力な防水の壁が形成されます。
万が一、風を伴う豪雨で雨水が吹き込んでも、この連続した壁が水の浸入を物理的にブロックし、屋根材の表面を伝って軒先へと安全に排水させることができるのです。
【雨仕舞の極意】板金で防水材を挟み込む、完璧な壁際シール構造


屋根の北面も、これまでご紹介してきた南面と全く同じ手順で、丁寧な防水処理(雨仕舞)を進めます。
今回は、壁際の水切り板金を取り付ける際の、特に重要な工程をご紹介します。
まず、屋根材の表面、そして水切り板金の下に隠れる部分に、「水密材」という防水テープを深く差し込むように貼り付けます。
これにより、屋根材と上から被せる板金で水密材を挟み込む「サンドイッチ構造」を作り出すのです。
この圧着された水密材が隙間を完全に埋めることで、横殴りの雨や毛細管現象による水の浸入をシャットアウトします。
行き場をなくした雨水は、安全に屋根材の表面へと導かれ、軒先の雨樋まで排水される仕組みです。
ただ被せるのではなく、部材同士を圧着させて隙間をなくす。
この緻密な施工の積み重ねこそが、長期にわたり雨漏りを許さない、信頼性の高い屋根を実現するのです。
FAQ(工事に関するよくある質問)
なぜ壁際が雨漏りしやすいの?
異なる部材(屋根と壁)が接する場所なので、どうしても隙間ができやすいからです。また、壁を伝ってきた雨水が屋根内部に入り込もうとする場所でもあります。
お隣との隙間が狭くても工事できる?
体が入らないほど狭い場合は難しいこともありますが、専用の道具や板金加工を工夫して、可能な限り施工します。今回はギリギリ作業可能なスペースでした。
板金の色は選べますか?
はい。通常は屋根材や壁の色に馴染む色を選定します。今回は壁色に合わせた板金を加工して取り付けました。
次回の現場ブログ記事の内容は?
同じ地域で行った施工事例記事!
類似した作業で施工した現場ブログ記事!

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