writer by ヤマムラ建装株式会社 代表取締役 山村康輔
「瓦屋根だから雪止めはいらない」は危険!滑りやすい日本瓦こそ落雪対策が必須な理由

「うちは日本瓦だから、雪止めなんて付けられないでしょ?」
名古屋市南区のお客様より、そんなご質問をよくいただきます。
実は、表面が滑らかな釉薬瓦(陶器瓦)こそ、雪が一気に滑り落ちやすく、お隣への落雪トラブルが起きやすい屋根なのです。
ご安心ください。日本瓦でも、瓦を割ることなく「後付け」で雪止めを設置できます。
瓦のプロが行う、安全確実な取り付け方法をご紹介します。
安心が違う!名古屋の屋根業者がこだわる雪止め金具の『二重固定』施工とは?


屋根の工事は、普段お客様の目に見えない部分だからこそ、丁寧で確実な作業が求められます。
まず、一時的に取り外していた瓦の下、雨水が流れるくぼみの部分に沿って、雪止め金具を慎重に設置していきます。
この金具は、この後にもとの瓦を被せることで、瓦の重みによって押さえつけられて固定されます。
多くの場合はこの方法で設置が完了しますが、弊社ではそれだけでは万全とは考えていません。
見えない部分だからこそ、私たちはもう一手間を加えます。
それは、金具そのものを下地に対して直接ビスで打ち込み、がっちりと固定することです。
瓦の重みによる固定と、ビスによる直接固定。
この『二重の固定』を行うことで、台風の際の強風や長期的な振動でも金具がズレたり緩んだりする心配がなくなり、格段に強度が高まります。


固定作業を経て、計画したラインに沿って雪止め金具の取り付けが完了しました。
屋根の軒先に金具が等間隔で美しく並び、これでいつ雪が降っても屋根全体でしっかりと受け止め、危険な落雪を防ぐ準備が整いました。
そして、ここからが工事の総仕上げとなる重要な工程です。
最初に取り外しておいた上段の瓦を、一枚一枚もとの位置へ正確に戻していきます。
この「瓦の復旧作業」は、ただ元に戻すだけではありません。
瓦に僅かなズレや隙間が生じてしまうと、そこから雨水が浸入し、雨漏りの原因になりかねません。
私たちは、屋根の専門家として、瓦同士の噛み合わせや全体の納まりを慎重に確認しながら、完璧な状態に復旧させることを徹底しています。
その雪止め対策は万全?雪止め瓦への金具追加で安全性を強化!


一つの屋根面の工事が完了し、続いて落雪の可能性がある他の面にも同様の作業を進めていきます。
日当たりや風向きなど、住まいの環境によって雪の積もり方は一面一面異なるため、家全体をしっかりと診断した上で対策を施すことが大切です。
さて、こちらのお宅には、もともと屋根の中腹あたり(軒先から3段目と4段目)に、瓦自体が雪をせき止める形状の「雪止め瓦」が設置されていました。
しかし、お客様とご相談の上、今回は一番先端である軒先部分にも、後付けタイプの雪止め金具を新たに追加設置いたしました。
なぜなら、既存の雪止め瓦だけでは、軒先に積もった雪が滑り落ちるのを完全に防ぎきれない場合があるからです。
特に溶け始めの雪は重く、非常に危険です。
そこで、中腹の雪止め瓦と軒先の雪止め金具による「二段構え」の対策を施すことで、屋根全体の雪をより強力に受け止め、落雪の危険性を大幅に減らすことができます。
室内の暖房が原因?屋根の雪が滑り落ちる意外な仕組みとは

なぜ屋根の雪は、突然大きな塊になって滑り落ちてくるのでしょうか。
今回はそのメカニズムと、雪止め金具がなぜ落雪防止に有効なのかを分かりやすく解説します。
屋根に雪が積もった後、私たちが室内で使う暖房の熱は、少しずつ屋根裏から屋根材へと伝わっていきます。
すると、屋根に直接触れている雪の底の部分が溶け始め、屋根と雪の間に薄い水の膜ができてしまいます。
この水の膜が潤滑剤の役割を果たし、上に乗っている重い雪の塊全体が、まるでスケートリンクのように一気に滑り出してしまうのです。
これが、危険な落雪が発生する主な原因です。
雪止め金具や雪止め瓦は、この滑り出そうとする雪の塊を物理的に「せき止める」突起物です。
その最大の役割は、危険な雪の塊のまま落とすのではなく、屋根の上で留め、時間をかけて安全に溶かすことにあります。
ゆっくりと溶けた雪は、ただの水として雨樋に流れていくため、お隣の大切なものを壊してしまうといった心配がなくなります。
特に、お隣との距離が近い住宅地では、こうした配慮がご近所との良好な関係を築く上で非常に重要です。
お客様の安心な暮らしを守るためにも、屋根の雪止め対策をおすすめします。
FAQ(工事に関するよくある質問)
瓦屋根でも後から雪止めを付けられますか?
はい、可能です。瓦を一度めくり、下地に金具を固定してから瓦を戻す「後付け工法」なら、既設の屋根でも問題なく設置できます。
どんな金具を使いますか?
日本瓦専用の「L字型ステンレス金具」を使用します。錆びにくく頑丈で、黒色や銀色に合わせたカラーも選べるため、外観を損ないません。
瓦が割れたり雨漏りしたりしませんか?
瓦の構造を熟知した職人が作業しますので、瓦を割ることはありません。また、釘穴からの浸水を防ぐ処理も行いますので、雨漏りの心配も無用です。
次回は施工事例になります!
初動調査から作業の完了までの一連の流れになります!
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